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道州制
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名称
- 道州制
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基本情報
- 現在盛んに言われる道州制議論は、所詮は財務省の金勘定の都合に尽きる話で、まともに議論するのもアホらしいのだが、時折出てくる話題なので一応。
- ニュース番組とかで多くの有識者とかいうおっさんが「道州制は良いこと」という前提で話しているが、誰にとって良いことなのかは不明なまま。
- 都道府県をどうするかが議論の中心になりがちだが、実は北陸○○局みたいな一般人には馴染みの薄い「国の出先機関」がキーであることはあまり語られない。
- 繰り返すが、財務省が自分たちの庭を掃除するための政策なので、住民にメリットは一切無い。ン百兆円の借金云々って反論については説明するだけ無駄って気もするので省略。
- 大体、偉そうなおっさんから「未来の子供たちのために…」って台詞がでたら要注意だ。
(以上越)
現状
- 福井の場合は「北陸」「近畿」「中部」「北信越」「嶺南は近畿、嶺北は北陸か中部」「旧若狭は近畿、旧越前は北陸か中部」などなど枠組み案が乱立し、福井はどれに当てはまるかを巡って内部抗争気味。地域や立場や利害関係によって主張もバラバラで、当面結論が出る見込み無し。
- どんな枠組みであれ、福井は端っこで格下扱いになることには変わらず、間違っても州都になることは有り得ないことが決定的なんで、基本的にテンションは低め。
- 様々な企業団体が活動のベースとしているだけに、影響を及ぼす範囲は市町村合併とは桁違い。銀行、新聞、テレビ、その他のメディア、大企業の支店支社、大メーカーの販売会社、各種経済団体、大学、甲子園出場校...etc。これらの組織の再編成は容易じゃない。
- 県外在住経験を振り返ってみても、都道府県単位の意識は全国的にかなりのレベルで染み付いてる。これを覆すのは大変だし、そもそもそんな必要性を感じない。
- 大体、この時代に国主導で地方自治の枠組みをつくろうって発想に無理がある。しかし北海道で実験してみるなど、国が勢い任せでやってしまう可能性もあるので要注意。
- 難しいとはいえメリットが大きいならやればいいと思うが、少なくとも財務省以外にはそれほどの大きなメリットは無いと思う。特定の既得権者が利権にありつく等の事例はあると思うが、それは道州制のメリットとは関係ない。
- 通常、日本は「市町村<都道府県<国」の3層構造と説明されるが、日本は国の権限と組織がやたらとでかいので、実態としては「市町村<都道府県<国の出先機関<国」の4層構造とも言える。なので「国の出先機関の職員を都道府県と合わせて道州の職員ってことにして、国の影響力は極力残しつつ、財務省がお金の面倒は見なくてもよい範囲に切り離したい」が根幹部分と考えて差し支えない。
(以上越)
今後の課題
- 銀行やマスコミや大学などが必要に応じて合併していき、結果的に「都道府県なんて区切り、もう意味無くねぇ?」って大多数の人が実感するようになったら検討すればいい。道州制に対応するために合併したりなんてのは、順序が逆でオカシイ。
- 基本的に行政は後追いでいい。行政機関なんて社会情勢に合わせて存在すればいいのであって、この手の話で役所が先頭に立ってもろくなことが無い。
- 道州制の本質は基本的にリストラ。実行すれば知事や議員や職員の数も減るし、企業の再編の中でババを引かされる人もいるだろう。小泉改革以降、世の中殺伐としてるので、「他人の不幸は・・・」で、リストラ促進を理由に賛成する人も少なからずいるだろうが、ホントに自分たちにとってプラスなのか考えてみればいい。金沢市民は得で、福井市民は損とか、そんな単純な話ではない。
- 意地でも道州制をやるというなら、国の出先機関の区分けや仕事の分担を整理し、自治権をもった州なり道をつくり、「市町村<県<道州<国」の4層構造かなあ。別にお勧めしないが。
(以上越)