勝手にコンサルティング福井
座・タイムリーふくい(20070901)
最終更新:
c291
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定点観測
観測対象
- 座・タイムリーふくい(2007年9月1日放送分)
テーマ
- 県都に動き出した民間投資
出演
司会
ゲスト
- 日本システムバンク 会長 野坂 弦司
- 合同開発 社長 水上 幸一
- 福井駅前商店街 代表理事 村北 洋三
- 福井まちなかNPO 理事長 永井 弘明
観測結果
テーマについての解説↓を見たときは、おっいいんじゃねと思った。
なかなか進まない県都福井の玄関口・西口の再開発。一方で民間の旺盛な投資意欲が目に見える形で動き出した。特に注目されるのは「街中居住」を進めるマンション建設。何が投資意欲を掻き立てるのか、この流れはどこへ向かうのか議論する。
実は最近の郊外も含めたマンション建設ラッシュについては気になっていた。耐震偽装事件を受けた改正建築基準法の施工前の駆け込み工事もあるんだろうとか考えながら、それにしてもこんなに一気にマンション建てて需給バランス崩れないのか?と車で建設中マンションの横を通るたびに思っていたのだ。
合同開発はまさに当事者の登場なだけに、どんな内容なのかちょっと期待したのだが、中心市街地に絡んでのマンション建設の話が主で、郊外を含めた福井市全域のマンション事情って話では無く、チョットあてが外れた。
野坂氏や水上氏の理屈は簡単で、再開発して利益が出る水準まで地価が下がったので用地取得して再開発するという単純なもの。
以前に福井駅前やコンパクトシティ依存症の項でも書いたが、当サイトとしては廃墟化して地価が下がり切ればその後は自然に何とかなるだろうから、役所がゴタゴタしない方がいいんじゃね?ってのが基本姿勢だったわけだが、ボチボチここが底値だと考える人が出現してきたってことだ。
野坂会長は「福井駅前の地価はもう底を打った!」というような話をしていた。まあ、それが当たるかどうかは別にして、そういう気がする人が次々に表れれば駅前開発も進む。多くのビルが耐用年数を迎えるわけだし、それらの建て替えを検討する中で活力を取り戻せる再開発の可能性もあるということだろう。
再開発という以上、地権者の問題は避けられないわけだが、個人的には行政主導で権利を尊重なんてキレイ事を並べてやろうとするのに無理があるのであって、若干行儀が悪い地上げとかも必要なんだと思う。別に森ビルが行儀が悪いというつもりは無いが、お役所が地道に地権者と交渉しても六本木ヒルズは出来なかっただろう。福井の不動産業者は上手に地上げして、再開発につなげるとか大型店を中心部に誘致するとか、本格的に反転するキッカケづくりに今後も頑張って欲しい。
ところが…話がややこしいのは、この場に地権者サイドの団体代表の福井駅前商店街や福井まちなかNPOの人がいることだ。
まあ村北氏も「変わらないといけない」とは仰っていたのだが、利害関係も思惑も無い俺の立場で見ると、福井駅前商店街の面々が所有不動産と引き換えに、COPAとか大和田あたりに移転してくれるのが結局一番の駅前活性策なのでは?と思ったりする。要するに駅前活性化を叫んでいる当事者が最も駅前活性化を阻害しているのでは?という気がするのだ。いや気がするだけで、根拠は無いといえば無いし、有るといえば有るような気もしないでもない。
村北氏が社長を務める福洋さんがどうなのかは知らないが、不動産所有者兼経営者の人は仮に自分が同程度のテナントを借りても破綻せずにやっていける経営内容なのか、それともたまたま家賃がいらないからやっていけているだけなのか計算してみるべきだと思う。
まあ4氏に共通するのは、日本の中心である東京への集中は否定しておきながら、福井県の中心である福井駅前への集中は促進という矛盾。まちなか居住の良い点を説明されるたびに、「それって都会暮らしのススメ?」って言いたくなるし、東京と違って田舎は良いよね~って説明されるたびに「それって郊外de車生活のススメ?」って言いたくなる。
永井氏は評論家風で現実的なところは悪くないのだが、特に目新しい意見は無かった。まあ福井中心部のオフィス事情について意見するなら、中心部から大和田に出て行った福井新聞を名指し批判ぐらいできないとね♪
後半の松枝アナは「行政が…」「行政を…」とクドかった。全体バランスを考えてというより、番組的に出して欲しい意見への誘導尋問に近い印象だった。