勝手にコンサルティング福井
座・タイムリーふくい(20080216)
最終更新:
c291
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定点観測
観測対象
- 座・タイムリーふくい(2008年2月16日放送分)
テーマ
- 県内中小企業浮沈の鍵!生き残り策を徹底討論
昨年の倒産件数は134件と一昨年を52件上回り県内企業の経営環境がますます厳しさを増している。グローバル化が叫ばれる中、ノウハウも資本も少ない中小企業にとってまさに正念場の1年と言える。
県内中小企業が生き残るために何をすべきか。行政はどう支援を行なうべきか。中小企業浮沈の鍵を徹底討論する。
出演
司会
ゲスト
- 藤井邦明 公認会計士
- 須藤治 福井県産業労働部 部長
- 南保勝 県立大学地域経済研究所 准教授
観測予定
何も書いてないてってことは、今回は生放送じゃない?でも予告動画を見ても議論の様子は出てないから、生放送なのかも。まあどっちでも良いけど。
テーマと直接の関係はないけど、福井新聞に面白い記事が出てた。中小企業の経営もまあ大事だろうが、俺としては自分の懐にかかわることの方が気になる。
要約すると、福井(というか田舎)は給料が安くて東京や大阪などの都会は高いというイメージがあるかもしれないが、実際には中小企業の給与水準にはあまり地域差は無く、50歳代ともなるとむしろ福井のほうが高めということらしい。ただし、中堅企業や大企業の比較は出てない。
つまり、福井と都会の平均給与を比べれば都会のほうが高いだろうが、それは福井が低いというより、中小企業の割合が高いからと考える方が正確。もっと分かりやすく言えば、高給な大手企業や大企業は福井にはほとんど無いから必然的に高給取りのサラリーマンは少ない。町工場やショップ店員の給料なら福井も都会も大して変わらない。50代は福井の方が高いのは、多分、大企業が無いかわりに、定期昇給がある優良な中小企業の割合が首都圏や関西圏より若干高い。ということだろう。
しかし、このデータを見て町工場や飲食店のオッサン社長が「うちの社員の給料って、もっと下げても大丈夫なんじゃね?」と考えるなら、そりゃ大きな間違いだ。ここでは詳しくは書かないが間違いだとだけ指摘しておく。
で、今回のテーマの「中小企業の生き残り策」だけど今までも書いたことがあったような気がするので、俺の結論を先に書いておこうと思う。
前出の記事と絡めると、原因と結果が逆だと言われそうだが、福井県民の利益というか給料UPを狙うなら企業規模の拡大促進が結論。と言っても、今は事業をドンドン拡大させて大企業になるってのは難しい時代だから、M&Aによる大企業化・公開企業化を目指すべき。福井の会社はほとんど同族オーナー企業だから、企業や行政がこの方向に舵を切れば、閉塞感を打破する効果は大きいと思う。
例えば眼鏡枠業界は早期に2,3社程度にまとまるって、本格的に競争力を強化すべきだと思うんだけど、現実は中々そうは行かないみたい。でも、そうこうしているうちに、もう何社潰れちゃっただろう?建設業界も要注意。
今回の番組の主役は中小企業オーナーだろうけど、中小企業活性化の解決策は買収や合併を通じて中小企業オーナーが退いて、所有と経営を分離することと考えると、中小企業活性化を妨げているのは中小企業オーナー自身ということになる。この構図ってどっかで見たような…。
観測結果
珍しくオレ(蟹)が先に書いたりする。
オレ的感想では
「世界・国内問わず合理化とグローバル化がこんだけ疑いもなく蔓延している現実は変えられないんだから、正攻法で限られたパイを奪い合う殺伐とした戦争に後乗りして少しずつでも福井を盛り上げていこう」
って聞こえたんだけど、当然悲観的な後味しか残らなかった。
すでに「世界の中の日本、の中の大都市、の中の大企業、に関わる経営陣と大口の株主、が潤うための社会」って前提が有って、その中での福井の優等生的スタンスを模索してみてもキツい話ばかりになってる印象。
それでもまぁ「中」企業に関しては「当事者努力でやるしかない」って部分も大きいんだろう。
ステキなアイデアはマクロ経済専門家の越に任せるとして、とにもかくにもがんばってほしい。
「世界・国内問わず合理化とグローバル化がこんだけ疑いもなく蔓延している現実は変えられないんだから、正攻法で限られたパイを奪い合う殺伐とした戦争に後乗りして少しずつでも福井を盛り上げていこう」
って聞こえたんだけど、当然悲観的な後味しか残らなかった。
すでに「世界の中の日本、の中の大都市、の中の大企業、に関わる経営陣と大口の株主、が潤うための社会」って前提が有って、その中での福井の優等生的スタンスを模索してみてもキツい話ばかりになってる印象。
それでもまぁ「中」企業に関しては「当事者努力でやるしかない」って部分も大きいんだろう。
ステキなアイデアはマクロ経済専門家の越に任せるとして、とにもかくにもがんばってほしい。
そんな訳で個人的にはやはり「町のノリ」って意味でも小企業とか個人事業者、特に「普段暮らしていて接する機会の多い業種」に明るい未来を提案したいんだが、グローバル化の波を全身で受けてしまっている福井ではこれもまた困難な状況だ。
とりあえず、小売や飲食やサービス業だけでも、全国チェーンやグローバル企業の店舗・支店には新たな重税を課し、そこで抜いた金を地元商店の開業用融資に回せば、少しは地域性も回復し、グローバル企業の現地化も進むんじゃないだろうか。
乱暴に言えば「コンビニとかファミレスとか大型SCとかファーストフード店とかその他いろいろを無くす方向で・・・」って事。
どちらにせよ困難な未来なら、オレは身近に形あるものくらいは、グローバルな並列よりもローカルなカオスを望む。
その方がまだ、人生は楽しそうだ。
乱暴に言えば「コンビニとかファミレスとか大型SCとかファーストフード店とかその他いろいろを無くす方向で・・・」って事。
どちらにせよ困難な未来なら、オレは身近に形あるものくらいは、グローバルな並列よりもローカルなカオスを望む。
その方がまだ、人生は楽しそうだ。
あと、近年、何のテーマでも「工夫」とか「努力」とか「アイデア」的なキーワードがサラッと出てくる訳だけど、それを社会構造的弱者に投げつけるのは、いいかげん「いじめ」の域に達している気がする。
もはや「公的援助(誘導)」無しで福井の活性化を望むのはナンセンスだと思う。
もはや「公的援助(誘導)」無しで福井の活性化を望むのはナンセンスだと思う。
(以上蟹080216)
う~ん。蟹が何を言いたいのかイマイチ掴めないが、県内景気は土砂降りを表現したかったのか?
まあマクロ経済に関して言えば、この前テレビのニュース見てて思ったのは、GDPの報道する時には実質GDPだけじゃなく、チャンと名目GDPも報じてくれよ!ってことだけど、これはまあ、座・タイムリーふくいに言うような話じゃないから別にいいわ。
肝心の番組の方のテンションもイマイチだったような。先週、ハイテンションで飛ばした反動?まあ、既に観測予定に見解も書いたから、そんなに書くことないなあ。最後の松枝アナの「まずは誇り持っていくって事ですか…ね…?」という強引さと投げやり感が同居したまとめに集約されてる感じ。
一応ゲストについて書くと、南保氏は淡々。藤井氏は蟹に負けず劣らずネガティブ思考。まあ気持ちは分からないでもないけど、藤井氏はあんまりテレビ向きじゃないね。
その中で一番良く喋ってたのは須藤氏か。とりあえずダメ出ししたいのは、用意したフリップの文字小さすぎ!まあゴチャゴチャとあれもこれもてんこ盛りの感じは、いかにも役人が作るパワポ風で、そういう意味での「らしさ」は感じられた。
ちなみに須藤氏はこんな人↓
須藤治(すどう・おさむ)さん 1966年、札幌市生まれ。東京大学経済学部卒。99年通商産業省(現経済産業省)入省。製造産業局、商務情報政策局などを経て、企業行動産業税制専門官、通商政策課長補佐などを歴任し、昨年4月に本県に出向、産業労働部長を務める。本省以外の地方勤務は宮城県気仙沼市に次いで2度目。
(日刊県民福井のインタビュー記事から引用)
福井県の産業労働部長なんだけど、いわゆる県職員じゃなくて国(経済産業省)から来ている人。この年齢で県の部長で、すでに本省の課長補佐も経験済み。って事はキャリア官僚ってことだ。
普段の生活では中々接する機会はないし、全国ニュースとかになると国会議員が前面に出てくるので、形式的な記者会見とか以外に話など聞く機会もほとんどない。でも、現実的にはキャリア官僚がガッチリ権力を握っている。まあ須藤氏がキャリア官僚だからどうだって事じゃないんだけど、「あぁ、この人ってよくドラマとか小説とかニュースとかいろんな所で存在を聞く、あのキャリア官僚って種類の人間なのか~」とか考えながら見ると、ローテンションな今回の放送も多少は楽しめると思う。
(以上越080217)
(以上越080217)