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ラインイメージとブレイクポイント

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powerkoil18

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ボールとレーンコンディション(4)


目次




ラインイメージとブレイクポイント


ボールの選択とドリル


ボールはなるべく自分のフォームや
ボウリングのスタイルを良く知っている人、
たとえばセンターの信頼できるプロなどに
選んでもらうのが賢明です。
コーチやインストラクターに付いている場合は
その人の勧めるものを使用するべきです。
なぜならコーチは上達の具合や練習の課題に合わせて、
適切なボールとドリルを指定してくれるからです。

アジャスティングの練習をしているときに
オイルに鈍感なボールを投げていては、
その練習の効果は半減してしまいます。
コーチはそういうことも念頭においています。
むしろそういったことを考慮していないコーチは
選ばないほうがいいでしょう。
ボールの購入は安い通販や独立系のショップでも構いませんが、
ボールの選択やドリルはコーチの指示に従いましょう。

材質やコア、ドリルレイアウトなどは
それ自体だけで良し悪しは判断できません。
知識のあるボウラーはローリングトラックがここで
PAPがここだからピンはここなどと、
自分で考えてレイアウトしているかもしれませんが、
それが本当に自分に合っているかどうかは
実際に投球を見てみなければ分からないのです。
重要なのはそのボウラーに合っているかどうかです。

優秀なプロやドリラーは長年にわたって様々に
ボールとオイルの相性やドリルレイアウトを試しています。
一般のボウラーの思いつくことはベテランのプロやドリラーならば
とうの昔に試していてその結果も知っているでしょう。
センターでボールを購入すると割高かもしれませんが、
その技術を買っていると思えば安いものです。

たしかに自分でボールを選んだりいじったりすることは楽しいことです。
ボールやドリルでアベレージはさほど上がったりはしませんが、
ボールを買う際には優秀なプロやドリラーに相談をしてみると
いろいろと得るものは多いでしょう。

ブレイクポイントの設定


ある程度にレーンが見えてきて
ポケットへアジャスティングができるようになれば
ブレイクポイントをイメージするようにします。
安定したブレイクポイントを見つけたら
そこへ向かってボールを投げるようにしましょう。
ブレイクポイントはラインの曲がり角の部分です。
その角がどの付近にあるか、つまりどのぐらいまで
ボールが出て行っているかを(たとえば7枚目までなどと)
記憶しながら投球するようにします。

安定したエリアをブレイクポイントにしていれば
およそ先の曲がりは一定でタップの調整も計算ができます。
しかし不安定なポイントは少しの球速や回転数の違いで
曲がり幅がかなり異なってしまいます。
つまり微調整は効かないということです。
数フレーム投げてみて意味の分からない動きをするならば
ポイント自体を変えましょう。
他に良いポイントがなければレーンが変化するのを待ちます。

結果的にポケットに行っているか否かよりも
ポイントに届いているかどうかの方が問題です。
タップ調整をするためにアングルを変えた際、
ボールが違うポイントに行ってしまえば
先の動きはまったく違うものになります。
それが結果的にストライクになっても
自分の想定しているラインでないのなら「失敗」です。

「失敗」は「失投=投げ損ない」の意味ではありません。
「失敗」というのはポイントが異なるということであって、
それは違うラインを投げているという意味です。
ポイントが変わっていないならば、つまりラインが合っていれば
ちょっとの「失投=投げ損ない」ならおよそどこにいくかは分かるのです。
ですからラインボウリングをしているか否かが問題であって、
そのためにはポイントがどこであるかを覚えていて、
そこに達しているかどうかを<記憶・イメージ>していなければいけません。
とんでもない失投ならば別ですが、
ちょっとのミスならばボールから目を離しては行けません。
ポイント付近に行った場合にどのピンに当たるかで、
レーンコンディションの変化が分かるからです。

安定してブレイクポイントまで運ぶためには
リリースポイントも安定している必要があります。
いくらフッキングが安定していてもブレイクポイントまで
行ったり行かなかったりしては仕方がありません。
一般にボウラーは自分の投げ方やコントロールで
ボールがポケットに行っていると思い過ぎです。
そのため不安定なリリースポイントを投げているせいで
ボールの動きがばらついて安定しないのを
「今日はコントロールが悪い」と考えます。
ちょっとのスパットミスでポイントに行かないようなところは
リリースポイントとしては不適当です。
安定したリリースポイントと安定したブレイクポイントを結び、
そのラインイメージの方向へボールを投げるようにします。

練習ボール中にするべきこと


練習ボールでは体を慣らすのと同時に大まかなオイルの分布、
レーンの速さ、オイルの長さ、奥のフッキングなどを確かめます。
とくにフッキングエリアの状態は重要です。
それでブレイクポイントがどこになるかが決まるからです。

練習ボールの様子を見ていればそのボウラーのレベルはおよそ分かります。
大半のボウラーは練習ボールでストライクの出るところを探しにいきます。
トップボウラーはブレイクポイント付近の様子に見にいきます。
おおまかなレーンコンディションを把握したら
あとはポケットにいれる程度に合わせるだけで
ストライクを出しにはいきません。
練習ボール中にもレーンは変化するので
ゲームが始まれば練習ボールのラインでは
合わないことが分かっているからです。

ラインイメージを破らない


ラインボウリングは想定したポイントに向かって
ボールを投げポケットに集める方法です。
すなわちポイントにボールを運ぶことが第一です。
しかしポイントに向かって投げるということは案外難しいものです。

ボウラーはガターをもっとも嫌がります。
意識的にも無意識にもエッジ付近に向かって
ボールを投げることを避けます。
大半のボウラーは自分のコントロールがいいから
ボールがポケットに行っていると思っています。
すなわちガターをするボウラーは
「コントロールが悪い」という先入観があるため、
ガターだけはしたくないと思っています。
しかしボウリングではオイルの濃淡を利用して
60フィート先でボールを意図した板目に持っていくという
技術を使っていなければ「コントロールしている」とは言えません。
エッジ付近に良いポイントがあるのに怖くてそこを投げられず、
不安定なラインを投げて真ん中や裏に行ったりしている方が
ガターはしなくてもよほどノーコンです。
スコアが悪いと周りの目が気になるかもしれませんが
プロやトップアマはスコアは悪くても内容がいいのは
ちゃんと分かっていますから気にせずに投げましょう。
聞いてもいないのに変な投球法を押し付けてくる教え魔ばかりで
手本になるようなまともなボウラーが一人もいないと思えば
センターを変えてしまうのも手です。

またブレイクポイントのイメージがない、
もしくはイメージが弱い人は外に向かって
ボールを投げることができません。
ポケットから遠ざかるアングルに投げると
ノーヘッドになるかもしれないというイメージがよぎるからです。

ですから大半のボウラーはクロスのイメージをとりたがります。
クロスはガターから遠ざかりポケットに近づくように投げるので非常に安心感があります。
短いゲームならば事実ヘッドピンを外しにくいのです。
しかしクロスのボウリングは内壁への依存度が高く、
クロスばかり投げているとブレイクポイントの感覚が発達しませんから、
長いゲームで外がなくなってインサイドに入ると打てなくなります。
根本的に外へ出して曲げて戻すというイメージを持っていないのです。
ボウラーによっては他のボウラーが20枚を投げていても
まだ5枚クロスを投げていたりします。
もう外は内壁どころかオイルがなくカラカラで廊下のような状態ですから
そんな濃淡のまったくないところで打てるわけがありません。
濃淡がないということはまったくスパットミスは補正されず、
投げた通りに結果が出るということです。
アングルが1度違えば60フィート先で約30cmヒット位置が変わります。
ボウラーはそのセンターで打てるスタイルに適応していきますから
クロスが一番打てるならクロスしか投げなくなります。
トリックレーンしか敷かないようならセンターを変えましょう。

曲げたいという意識の強いボウラーでも基本的には同じです。
アングル的に10ピンより開いたライン、
すなわちガターより外の方向へはなかなか投げられません。
ノーヘッドしたりガターに落ちたりするのではないかと思うからです。
しかし現実には外でも内でもない中途半端なところを投げても、
軸が起きる前に当たって5番残り、8-10残りになったり、
ど真ん中に行ってスプリットになったりして、
ガターやノーヘッドと大して変わらない結果になります。
それよりガターでもいい、ワッシャーでもいいと割り切って
外なら外、内なら内とはっきりとポイントを決めて
投げた方がはるかに内容のあるボウリングになります。
そしてゲームの内容は記憶されキャリアになります。
しかしローゲームを嫌がって曖昧なポイント、曖昧なラインイメージ、
遅くも速くもない中途半端なところを投げても、
内容はまったく頭に残りませんから投げるだけ無駄です。

スコアを気にしたりポケットを外したくないと思うとリリースは変わります。
ポイントに投げるためには結果のことは切らないといけません。

アドレス時、あの辺をどのようなアングルでフッキングポイントまで
もっていくかだけをイメージする。 結果は考えない。

「ガターでもいい」と思う必要があるのです。
思った方向にボールを投げてガターならばもっと立ち位置を
外にとるというだけの単純な動作に徹するのです。
いいかえれば「ポイントに向かって投げられる」か
「ラインイメージを破らずに投げられるかどうか」だけを考えるのです。
そういうボウリングを繰り返していれば
次第に厳しいラインでも普通に投げられるようになります。



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