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レーンの変化とブレイクポイント

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powerkoil18

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ボールとレーンコンディション(5)


目次




レーンの変化とブレイクポイント


スキッドとブレイクポイント


ボールはオイルのあるところは滑り、
オイルのないところで曲がります。
いくら回転数が多くてもオイルの多いところではボールは曲がりません。
もしオイルのあるところでもボールが曲がるならば
ボールはレーンの上に落ちた瞬間に曲がることになります。
またオイルのないところでもボールが曲がらないならば
ボールはまったく曲がらずどこまでもまっすぐ進みます。
それではボウリングになりません。
ボールの軌道を決定しているのはレーン上のオイルの多少です。

ボールの軌道の曲がり角の部分、
つまりブレイクポイントはオイルのないところです。
そしてスキッドの部分、ブレイクポイントより前までの
ボールがまっすぐ走っているところはオイルがあるところです。

どこまでスキッドしているか、ブレイクポイントがどこであるか、
どこまで滑って、どこで曲がり始めるか
それを覚えておく必要があります。
ボールが滑っているところはオイルのあるところであり、
ボールが曲がるところはオイルのないところです。
その「オイルがある/ない」という情報は
レーンアジャスティングに不可欠です。
ボールの軌道・ラインのイメージを頭に焼き付けていくようにします。

ボールの軌道を見るためには投球が安定していなければいけません。
毎回スピードや回転数、回転軸がころころと変わっていては
レーンが変化したのか、球質が変化したのかどちらか分からないからです。

一旦レーンが見えるようになればある程度はリリースを変化させても大丈夫です。
その「ある程度」という変化させられる範囲も
「これ以上変えるとレーンの変化が分からなくなる」と
自分で感じられてくるでしょう。

レーンコンディションとブレイクポイント


レーンの変化によってブレイクポイントは変化します。
速いレーンでは奥になりますし、遅いレーンでは前になります。

ボールの軌道を見ればおよそのレーンのコンディションは分かります。
遅く荒れたレーンでは早くから摩擦がかかり
じわじわボールが曲がっていくので軌道は丸くなります。
速く新しいレーンでは摩擦がかかるのが遅く
ずっと滑っていって急に曲がるので軌道は鋭角的になります。
図では真上から見ているので分かりやすいですが、
実際のアングルでは両者の違いというのは微妙です。
プロやインストラクターに直接指摘されても
すぐには分からない人がほとんどです。
これもレーンを読む技術のひとつですが、
ボールが「完全に噛んでいる」か「半噛みで滑っている」か
「完全に滑っている」か判断ができるまでには数年かかります。
相当熱心に見ようとし続けなければ分かるようにはなりません。

ゲーム中だけでなく練習のときにも
ボールの回転の様子や曲がる位置などを良く観察し、
ボールの軌道とレーンコンディションの関係や
「滑っている」「噛んでいる」といった
ボールの動きに対する感覚を身につけていきましょう。

レーンコンディションとボールのエネルギー


遅いレーンでボールが早く曲がり始めるということは
言い換えればボールのエネルギーが損なわれやすいということです。
ボールのエネルギーが完全に失われると
ロールアウトしてしまってもうそれ以上は曲がりません。

ボールが曲がらないのがロールアウトしているからか
フッキングが甘くて曲がらないのか判別できないといけません。
ボールの回転が進行方向に一致しているか、
軸が起ききっているか、まだ曲がろうとしているか、
軌道が直線的か、そういうラインのイメージを記憶して区別できるようにします。
これもかなりむずかしいですがしっかりラインを取って
投げていれば次第に分かるようになるでしょう。

ストライクを出すためにはボールのエネルギーを残したまま
ピンにヒットさせる方が当たり負けしにくいため
できるだけオイルの多いところから長くスキッドさせ
投げるのが望ましいといえます。
しかしゲームの後半では外のオイルが無くなっているため、
オイルを多く使うには極端にインサイドに入る必要が出てきます。
しかしそうするとポケットへの入射角が小さくなりすぎて
ストライク現象が起こりにくくなったり、
先のフッキングが安定せずポケットに持っていくことが難しくなります。
ですから遅くなったレーンでは球速をあげることでボールをスキッドさせ
少し開き気味になるべく外から投げるラインを取るほうが、
アングルも有利でなおかつキャリーダウンのオイルによって
先の動きをおとなしくさせられます。

しかし球速をあげてリリースを安定させるのは簡単ではありません。
失投すれば真ん中に行きスプリットになってしまいます。

強いボールを投げる練習と同時にアジャスティングの練習もし、
そのような厳しいラインも投げられるようになりましょう。

レーンの変化とラインイメージ


レーンは一投ごとに刻々と変化します。
投球が不安定だったり投げ方を変えたりしていると
レーンが変化したことを「投げ間違い」と判断します。
それではレーンの変化は見えません。

別の見方をするとそれはラインをとっていないということです。
ラインイメージがなければブレイクポイントのイメージもありません。
たとえばキャリーダウンによってブレイクポイントが変化した場合
概ねポイントは奥に移動します。
しかしラインイメージを取っていない人は「投げ間違えた」か
「なんだか分からないけど薄めに行った」ぐらいしか分かりません。
とりあえず外に出れば角度は合いますが、
次に手前が遅くなって内に入ったときに
奥のフッキングがキャリーダウンで甘くなっていることを
理解していない、もしくは覚えていませんから
甘い部分を計算に入れずに投げて薄めに抜けてしまいます。
次に厚めに持っていこうとして、そのままアングルを内に向ければ
また真ん中に行きますからそうなるともう訳が分かりません。
とりあえず曲がらないリリースに変えるか、スピードを上げるでしょう。
なんとか200ぐらいまで持っていけたとしても内容は160程度です。
レーンの変化を計算に入れレベルアップするには
リリースを安定させラインイメージを取らなければいけません。

ラインをイメージするという点から見れば、
スパットは通すものではなくラインを取るための目印だと思うべきです。
たとえば10枚まっすぐを投げていて遅くなってきたので
11枚から1枚出しのラインを投げようとした場合、
実際に投げたときに1枚斜行して10枚まっすぐを通ったとしても
ボールの動きはさっきまでの10枚まっすぐより薄めに行くでしょう。
外へ投げようとする動作がボールを走らせるように作用するからです。
ラインのイメージがボールのオイルに対する反応を変えるのです。
そのように「ラインを投げよう」というイメージを持つことが重要なのです。

安定してブレイクポイントに届いているならば
むしろスパットを通ったかどうかはどうでもいいことです。
ポイントに届くのは多少のミスは補正される良いラインという証拠です。

ただしリリースを変化させて届かせているのは別です。
遅くなったところを球質を変化させて届かせていると
スパットミスをすれば速いところに触れてノーヘッドします。
そのように「ラインのなくなったところ」
「ラインがでないところ」を投げているのでは
レーンに合わせているとは言えません。
他に投げられるところがない場合は仕方ありませんが、
そもそも「他に投げるところがない」かどうかは
レーンを読もうとしなければ分からないことです。

ハイレベルになるほどアジャスティングの差が出る


レーンに合わせる技術はボウリングの要です。
しかしほとんどのボウラーは自分の投げ方やコントロールがいいから
ストライクになっていると思っています。
ただレーンが見えていないボウラーには
「レーンが見えている」という状態がどういうものか分からないので
その重要性がピンとこないのも仕方のないことです。

レーンの読みとアジャスティング技術の重要性を感じるために
なぜ外の大会では同じような人達ばかりが勝つのか考えてもいいでしょう。
その人たちはボールの威力やコントロールで勝っているのでしょうか。
威力で勝つのなら曲げるボウラーばかりが勝つはずです。
コントロールで勝つのならストローカーばかりが勝つはずです。
また決勝で全体の一割に満たないレフティーが
半数を占めている時があるのはなぜでしょうか。

レーンは一投ごとに刻々と変化します。
センターのコンペと同じように5〜10枚目付近だけを投げるのではないのです。
外のオイルが無くなれば20枚より内も投げなければいけません。
インサイドに入ればポケットはヘッドピンに隠れて見えません。
もうブレイクポイントやラインのイメージなしで投げられません。
センターの200アベは20枚より内を投げて出した数字でしょうか。
どこにでもいるマイボウラーのままでいるか
他府県でも名前の知られるボウラーになれるかどうかは
レーンアジャスティングの技術にかかっているといっていいでしょう。



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