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唐辛子

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名称には、伝搬経路にちなんだ名称や、産地名がつけられているものがあるが、全てのトウガラシ属はアメリカ大陸を起源とする。

トウガラシはアメリカ大陸に起原した栽培植物で,4つの栽培種を含んでいる。C.chinenseは,アマゾン低地で広く栽培されており,同所的に分布している C.frutescensがその祖先野生型である。C.baccatumは,栽培型と野生型の2つのvarietyから成り,栽培型 var.pendulumは,ペルー及びボリビアで主に栽培されており,祖先野生型Var.baccatumは,ボリビア低地から高地にかけて自生している。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110001815674/

トウガラシが辛みの成分であるカプサイシンを発達させたのは、辛みを感じない鳥が食べ、種を遠くに運んでもらうためだったと言われている。

江戸中期に天才学者として有名であった平賀源内の「番椒譜(ばんしょうふ)」。当時日本国内で栽培されていた唐辛子の種類を図で描いてある書物


交雑しやすいため、自家での純粋種の採種は困難。品種は自然に交配が起こっていることも考えられ、事実調査の中では名前のついていない唐辛子も採取されており、その種類は数えようがないというところです。また、唐辛子は、同じ種子から育てても、気候風土によって全くちがったものになると言われています。
日本でも様々な品種が考案され、幕末から明治にかけて日本の唐辛子の歴史上、黄金時代を迎えることになります。「和訓栞(わくんのしおり)」という、1777年以後約100年余りかけて刊行された辞書には、「百余種に及ぶ」との記述も見られ、明治初期の文献によると52品種が紹介されています。勿論現在でも代表的な品種である“鷹の爪”“八房”“三鷹”等も記載されています。日本の唐辛子は大変品質がいいとの評判で、1960年代半ばまでは、農産物としてはにんにくと並ぶ貴重な輸出作物として各地で量産されていました。しかし、その後、日本が工業化の道をたどり、農業が衰退するのと歩調を合わせるかのように、唐辛子を栽培する農家は少なくなり、種類も今では数種類を数えるだけになりました。現在では、日本で消費される唐辛子の大半は、中国からの輸入品でまかなっているのが現状です。

地域活性化・まちおこしのための目玉として見直されるようになり、栃木県大田原市の「とうがらしの郷」、岐阜県高山市の「うま辛王」などの取り組みや、特産品としてかつての種の復活などの取り組みが行われている。

トウガラシ種 (Capsicum annuum)


シシトウガラシ

  • 熟すと赤くなるが、熟す前に収穫して食用とする。
  • 水分ストレス(あまり水分を与えない)や単為結果(受精しないで実をつける)によって辛みが増す。
  • 種の少ない実は、単為結果したものなので、辛い

五色唐辛子(ゴシキトウガラシ)

  • 別名 観賞用唐辛子(カンショウヨウトウガラシ)
  • 果実はずんぐりしていて、紫色や白色、黄色それに橙色や赤色などがある。色が変化する品種もある。

○鷹の爪系

鷹の爪

  • 日本では代表的な品種
  • 辛味が強い。特に種子が非常に辛いと言われるが、実際に辛いのは胎座の部分

香川本鷹 (香川県

  • 国産唐辛子の中で最も辛い「香川本鷹」
  • 十六世紀末、朝鮮出兵に加わった塩飽諸島の水軍が豊臣秀吉から恩賞として唐辛子をもらい、栽培が始まったと伝えられる。

本鷹早生

本鷹

ダルマ

三鷹

  • 鷹の爪と八房などの交雑で生まれたとされている唐辛子

○八房系

八房

  • 韓国辛味唐辛子と近種

長八房

本鷹房成


○伏見辛系

伏見辛

安房


○伏見甘系

清水森ナンバ(弘前在来トウガラシ)(青森県

  • 大ぶりで大長型。鷹の爪に比べ糖分が多く(約1.7~1.8倍)、ビタミンA・C・Eの含有率も非常に高い。香りも極めて高く、適度な辛味のなかにあるまろやかな甘みと豊かな風味が特徴

伏見唐辛子(伏見甘長、青とう、ひもとう)(京都府

  • 京都の伝統の有る唐辛子で全く辛味が無い唐辛子。焼き唐辛子や佃煮にすると絶品の味。ビタミンの宝庫。
  • 伏見辛唐辛子の方は、伏見甘長唐辛子とは違って、ぴりっと辛味が有り

万願寺唐辛子(京都府

  • 「京の伝統野菜」の指定第1号品目
  • 辛味の無い甘い唐辛子。伏見甘長唐辛子とカリフォルニアワンダーとの交配
  • 香りよく肉厚で甘味があり、美味しい。天ぷら、煮物、焼き物にして食す。

軽井沢甘なんばん

  • 万願寺とうがらし(甘とうがらし)と伏見甘長とうがらしの交配種で、 ししとうを大きくしたような形の甘とうがらしです。
  • 辛みがないので煮ても、焼いても、生でサラダにもよく合います。

虎の尾

  • 「伏見甘長とうがらし」が原種?
  • 三重県尾鷲市向井産 刺身とうがらし
    • 三重県の地域素材12品目の中の一つの認定素材であり、最近多くの加工品に虎の尾が使用され始めてきたが、刺身の薬味代わりに使うのが一番美味しい食べ方である。

○韓国唐辛子

韓国辛味唐辛子

  • 韓国人に好まれ、キムチなどの辛味つけとして使われる
  • 中程度の辛さで、『八房』と近種

韓国うま辛唐辛子

  • うま辛いタイプなので、コチュジャンや味噌をつけてサラダ感覚で食べます。

○海外

ハラペーニョ

  • メキシコの代表的な唐辛子で、サルサソースやピザのトッピング・シチュー・炒め物・ピクルスなどに最適。
  • 緑のタバスコの原料。正式な名称はハラペーニョソース

エスプレット (ピモン・デスプレット)

  • AOC 原産地呼称統制
  • バスク地方におけるトウガラシの歴史の始まりは、1650年、コロンブスとともにアメリカ大陸から戻ったバスク人が伝えたことにあるとされている
  • 辛味は弱くマイルドで、バイヨンヌのハムをはじめ、アショアやピペラードなどバスクの伝統料理でよく使われる香辛料の1つである。

アヒ・アマリージョ ají amarillo

  • ペルーの唐辛子。学名はCapsicum buccatum。日本のピーマンよりも少し小さくて長く、熟すと黄色。あまり辛くありません。乾燥させたものはアヒ・ミラソルと呼ばれます。

アヒ・パンカ ají panca

  • ペルーの唐辛子。Capsicum chinenseの一種です。熟したものを乾燥させたもので、これもあまり辛くありません。アヒ・コロラドとも呼ばれます。

セラーノ chile serrano

  • メキシコの青唐辛子。タカノツメの2倍くらいの大きさ。結構辛いです。

ポブラーノ chile poblano

  • 日本のピーマンと同じくらいか少し大きいですが肉薄で濃緑色。あまり辛くなく、繊細な風味があります。チーズや肉を詰めたり、火であぶって皮をむいてから細く切ってトッピングに使ったり、お料理に入れたりします。

キダチトウガラシ (Capsicum frutescens)

島唐辛子

  • 九州、沖縄方面で作られている非常に辛いとうがらし、泡盛漬けや酢に漬けて調味料として使う
  • 『チリピキン』の近種

タバスコペッパー

  • タバスコとは、メキシコの州
  • 岩塩、穀物酢と混ぜて作る、タバスコ(タバスコソース。アメリカのマキルヘニー社の製品)の原料
  • 日本へは、プロレスラーのアントニオ猪木が経営していたアントントレーディング社が1970年代に代理店契約を結び日本人にその味を定着させた。
  • 日本では、タバスコと同類の製法のホット‐ソース【hot sauce】を全てタバスコと表現することが多い。
  • アメリカやヨーロッパなどの国では、テーブルの上に各種スパイス、ソース類を並べてあるシーンをあまり見ない。英会話の例文に Pass me the salt! という文章をよく見かけるが、せいぜい塩とコショーがある程度で、それも一部の国のように思う。ケチャップ(ketchup)とかマヨネーズ(mayo)なども応用として書かれているが、本当にテーブルに置いてあるのか?ともかく、パスタやピザを食べながらタバスコを自分でがんがんかけるような使い方はあまりされず、調理時のスパイスと使用されることが多いようだ。コーヒーや紅茶には自分で砂糖を入れるが、これは先に入ってきた茶の文化の影響ではないか?これらの件についての資料があまり見あたらないので、確証はありません。

プリッキーヌー


シネンセ種 C. chinense

アバネーロ chile habanero

  • ハバネロとも呼ばれます。英語でScotch bonnet pepper。ピーマンを小さくしたような肉薄の唐辛子で、熟すと黄色から赤色になります。主にカリブ海地方やメキシコのユカタン半島で使われます。唐辛子の中で最も辛いと言われるため、取り扱いには要注意です。肌の敏感な方は、ゴム手袋をはめて扱った方が無難。

ブート・ジョロキア

  • 北インド(アッサム州、ナガランド州、マニプル州)およびバングラデシュ産のトウガラシ属の品種
  • ギネス世界記録でハバネロ(およびその栽培品種レッドサヴィナ)を抜いて世界一辛いトウガラシとして認定された。

スコッチ・ボンネット Scotch Bonnet Pepper

  • アバニェーロのこと。ジャマイカ等での名称です。

黄色トウガラシ (C.baccatum)

黄金唐辛子


ロコト (C. pubescens)

  • 主にアンデス山脈,メキシコや中央アメリカの高地。ペルー、ボリビアで栽培されている激辛の固有種。6,000年以上の歴史がある。栽培地を選ぶ種類のため世界的には普及していない。50,000-100,000スコヴィル単位。紫の花。
  • 果実は丸い形状をしており、見た目は小型のピーマンのようである。熟すと赤や黄色になる。果肉は極めて辛い。種はさらに辛く、種まで食べるのはよほど辛いものが好きな人だけである(50,000–250,000スコヴィルほど)。他のトウガラシ属の植物とは異なり、種子が黒いのが特徴。


スコヴィル値 (Scoville scale)

  • 唐辛子の辛さを量る単位

一味唐辛子

「大辛」(おおがら、おおから、おおっから)とも呼ばれる。

八幡屋礒五郎の一味唐辛子

善光寺名物。

祇園味幸

黄金一味

鷹の爪(赤唐辛子)の10倍の辛味成分を持つ日本一辛い唐辛子(日本食品分析センター調べ)です。

祇園一味

国内唐辛子熊鷹品種と辛品種の交雑唐辛子です。香りはフルーティで甘味を感じる一味ですが、辛味は少量で感じられます。粒子は細かく口当たりも良い一味です。

赤龍

国内産赤唐辛子の中でも辛品種の一味唐辛子です。パンチの効いたからさが特に大好きだと仰ぐ方に喜ばれる辛さと風味だと思います。一年を通じて一定の期間だけの販売商品です。

熊鷹

国内産の赤唐辛子の中では、昔から最上級の辛さを誇る唐辛子の粉末商品です。
香り、風味、どれもバランスの良い人気度の高い品種です。
辛さへの登竜門ですので、一度ご賞味ください。

七味唐辛子

三大七味唐辛子
やげん堀(東京都浅草寺門前)、七味家(京都府清水寺門前)、八幡屋礒五郎(長野県善光寺門前)
唐辛子の他に香辛料を加えたミックススパイス

内容は生産者によって異なり、必ずしも7種類の薬味を使用しているわけではない。唐辛子以外では以下がよく使用される。
  • 芥子(けし、ケシの実)
  • 陳皮(ちんぴ、ミカンの皮)
  • 胡麻(ごま)
  • 山椒(さんしょう)
  • 麻の実(おのみ、あさのみ)
  • 紫蘇(しそ)
  • 海苔(のり)
  • 青海苔(あおのり)
  • 生姜(しょうが)
  • 菜種(なたね)
ところで、ケシの実は、どこで栽培されているのだろう?


八幡屋礒五郎

江戸中期、麻の産地である長野鬼無里村出身の初代勘右衛門が、善光寺の境内で売り出したのが始まり
唐辛子は良質で強く、後味も長く続く。山椒や陳皮はマイルドでありあまり強く感じられない。七味というよりは、一味に近い感じがする。生姜が配合されていることが特徴。

やげん堀

寛永二年(1625)に初代からし屋徳右衛門が両国薬研堀において、漢方薬からヒントを得て考案し売り出したのが始まり
山椒の香りに加え、焼唐辛子の香ばしい香りが強い。唐辛子の味は品の良い辛さ。生の唐辛子に加え、焼いた唐辛子を使っていることが特徴。

七味家本舗

明暦元年(1655)の創業、「河内屋」という茶屋が開業しました、河内屋でだしていた「からし湯」が評判となり、それを「七味唐がらし」として売り出すようになった
山椒の香りが強い。他の副材料の味は抑え気味である。唐辛子の辛さは弱く、味わいから焙煎(焼唐辛)しているかもしれない。香り高い材料を多用した香りの七味。

祇園七味

赤唐辛子を使わないで江戸時代から伝わる黄色い黄金唐辛子をベースに独自の調合で特許を取得した京都が誇る七味唐辛子です。


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