“夢”と“希望”がたくさん詰まった某店長の店へようこそ
テニスの王子様(サムライ)
乱闘はムズい
リストリクション→スカーレットニードル×10
明日の山賢 その3
致命的な激情
あまり動きのない連中を少し動かしてみる
魂の打ち込み
スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ
ヨクサルの事すっかり忘れてた。
テニスの王子様(サムライ)
乱闘はムズい
リストリクション→スカーレットニードル×10
明日の山賢 その3
致命的な激情
あまり動きのない連中を少し動かしてみる
魂の打ち込み
スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ
ヨクサルの事すっかり忘れてた。
人里離れた竹本泉の家を飛び出した長谷川裕一、
「まずは…」
全力で走って、走って、走り続けて麓の町へ出て
「…情報収集だ!」
そのまま全力でアニメショップらしき店へと駆け込んだ。
異世界へ辿り着いた人間が状況を把握しないままフラフラすると
大体ロクでもない目にあう。コアなSF漫画家、長谷川の持論だ。
「まずは…」
全力で走って、走って、走り続けて麓の町へ出て
「…情報収集だ!」
そのまま全力でアニメショップらしき店へと駆け込んだ。
異世界へ辿り着いた人間が状況を把握しないままフラフラすると
大体ロクでもない目にあう。コアなSF漫画家、長谷川の持論だ。
ってな訳で駆け込んだ勢いそのままにコミック売り場、DVD売り場に
ざっと目を通して長谷川は駆け抜けた。この世界は角川以外にも
思ったよりロボット作品を作っている会社が多いようだ。いい事だ。
…雑誌、単行本は一通りゲットした。少し重いが次はDVDだ。
ざっと目を通して長谷川は駆け抜けた。この世界は角川以外にも
思ったよりロボット作品を作っている会社が多いようだ。いい事だ。
…雑誌、単行本は一通りゲットした。少し重いが次はDVDだ。
とりあえずDVDならある程度大人買いしても問題ない程度の当座の金は
竹本先生から貰っている。あくまでこれは情報収集だから問題無い。
…って何だこのDVD売り場のラインナップは!?長浜ロボにJ9シリーズにゲッター號、
テッカマンブレードにオーガンにゼオライマー、勇者ロボシリーズがBOXで完備!?
竹本先生から貰っている。あくまでこれは情報収集だから問題無い。
…って何だこのDVD売り場のラインナップは!?長浜ロボにJ9シリーズにゲッター號、
テッカマンブレードにオーガンにゼオライマー、勇者ロボシリーズがBOXで完備!?
気が付けば大量のDVDBOXを抱えてレジの前に立っていた。
「お買い上げありがとうございます!」
元気のいい店員だ。今時サンバイザーとは珍しいタイプだな。
「お会計、42万6520円になります!」
「お買い上げありがとうございます!」
元気のいい店員だ。今時サンバイザーとは珍しいタイプだな。
「お会計、42万6520円になります!」
その声で長谷川は我に帰った。
マズイ。このままでは竹本に貰ったお金が殆どDVDと漫画代に消えてしまう。
このラインナップを見逃すのは心苦しいがDVDはいつでも買えるんだから少し
「少年よ!」
「!?」
「いつでも買えると思っているのなら、今買え!」
「!!」
マズイ。このままでは竹本に貰ったお金が殆どDVDと漫画代に消えてしまう。
このラインナップを見逃すのは心苦しいがDVDはいつでも買えるんだから少し
「少年よ!」
「!?」
「いつでも買えると思っているのなら、今買え!」
「!!」
数分後、大きな荷物を背負い竹本の家へ全力で走る至福満面の笑みを浮かべた長谷川の姿があった。
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
浦沢と青山 | 本編ログ(一部) | テニスの王子様(サムライ) |
次元の混乱 | 長谷川裕一 | - |
悠然と立ちはだかる車田を前に奇妙な光をキラキラさせて
許斐は懸命に思考を廻らす。
許斐は懸命に思考を廻らす。
全般
- 「同じ攻撃は二度通用しない」車田相手に長期戦は絶望的。
- 出来ればここで再起不能レベルまでに叩いておきたい。
攻撃面
- 車田に「同じ攻撃は二度通用しない」為に必殺技は多用出来ない。
- 黄金期特有の理不尽な能力の為に小細工はあまり通用しない。
- 少なくとも集英社での戦いで見せたツイストサーブは通用しない。
防御面
- 「手塚ゾーン」「百錬自得の極み」で簡単に反撃出来る
甘い攻撃を車田は出さない。せいぜい一発が限界。
→結論 「パワー勝負・短期決戦」。
成程、あの理不尽な男を相手に力で挑めというのか。
ボクシングで虹を砕き、銀河が泣く、かの暴君に正面から。
――許斐は微かに笑みを浮かべた。
ボクシングで虹を砕き、銀河が泣く、かの暴君に正面から。
――許斐は微かに笑みを浮かべた。
面白いな。
面白いよなぁ、許斐剛。
面白いよなぁ、許斐剛。
お前は、こういうのを待っていたんだろう?
女子供騙しの球遊びとは違う
どうしようもない位に困難で、逆境で、熱血で、
女子供騙しの球遊びとは違う
どうしようもない位に困難で、逆境で、熱血で、
…そして、どうしようもない位に王道少年誌的な
そんな展開をだよ。
そんな展開をだよ。
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
“夢”と“希望”がたくさん詰まった某店長の店へようこそ | 本編ログ(一部) | 乱闘はムズい |
テヨギ死亡 | 許斐剛 | リストリクション→スカーレットニードル×10 |
刃の斬り合い、由利とえなりが行っているのはそれだった。
由利の剣技と車田から受ける力、東の速さによって一時的な均衡状態だ。
しかし、福地の投げた鉄槍を避けようと、由利は一旦後ろに跳躍した。
由利の剣技と車田から受ける力、東の速さによって一時的な均衡状態だ。
しかし、福地の投げた鉄槍を避けようと、由利は一旦後ろに跳躍した。
『一体何なのよ、あの木刀は! 鋼鉄より強いって言うの!?』
東は思わず愚痴をこぼす。それもそうだろう。
先ほどの斬り合いでも、あの木刀は切れるどころか傷一つついていないからだ。
「多分、聖剣のうちの一つじゃないのか。『風魔の小次郎』には十本存在するらしいし」
東は思わず愚痴をこぼす。それもそうだろう。
先ほどの斬り合いでも、あの木刀は切れるどころか傷一つついていないからだ。
「多分、聖剣のうちの一つじゃないのか。『風魔の小次郎』には十本存在するらしいし」
えなりの予想通り、由利が持っている得物は聖剣が一つ「黄金剣」――感情を力に変える聖剣だ。
それにより、速さと鋭さで優る今の東の同契に太刀打ち出来ているのである。
それにより、速さと鋭さで優る今の東の同契に太刀打ち出来ているのである。
「逆に言えば、アレさえどうにかすればいいっスね」
「作戦はあるんですか?」
「聖剣は俺にまかせて欲しいっス。東さんはその間に“アレ”をえなり君に教えるっス」
『了解』
「作戦はあるんですか?」
「聖剣は俺にまかせて欲しいっス。東さんはその間に“アレ”をえなり君に教えるっス」
『了解』
そんな2人の会話の後、えなりは東に問いかけた。
「なぁ、“アレ”って何なんだ?」
『この戦い、なるべく早めに片つけたいから一気に大技いくのよ。その方法をね」
「なぁ、“アレ”って何なんだ?」
『この戦い、なるべく早めに片つけたいから一気に大技いくのよ。その方法をね」
「ブーメランカッター!!」
福地の先手。武器のリーチは全体的に彼の方に分がある。
「小癪な」
由利もただ喰らう気は更々ない。叩き落とそうと思い切り振るう。が、
「手拭いに戻れ!」
鉄から手拭いに瞬時に戻り、中からビーズ爆弾が飛び出す。爆音と熱エネルギーが由利を襲う。
間髪入れず、福地は鉄棍棒を握りしめ急接近。だが煙の中から黄金剣を振りかぶった由利が垣間見える。
福地の先手。武器のリーチは全体的に彼の方に分がある。
「小癪な」
由利もただ喰らう気は更々ない。叩き落とそうと思い切り振るう。が、
「手拭いに戻れ!」
鉄から手拭いに瞬時に戻り、中からビーズ爆弾が飛び出す。爆音と熱エネルギーが由利を襲う。
間髪入れず、福地は鉄棍棒を握りしめ急接近。だが煙の中から黄金剣を振りかぶった由利が垣間見える。
瞬間、福地を謎の浮遊感が襲った。
「柳生殺刃、蓮花鏡・昇華」
それは刀を地面に思い切り叩きつけ、その衝撃で相手を空中に吹き飛ばす壱之太刀。
通常は巨大な木刀で行うこの技を、車田と黄金剣の力によって可能にしたのだ。
そしてこのまま、弐之太刀「散華」によって決める。空中の敵には避けられぬ必殺の刃。
それは刀を地面に思い切り叩きつけ、その衝撃で相手を空中に吹き飛ばす壱之太刀。
通常は巨大な木刀で行うこの技を、車田と黄金剣の力によって可能にしたのだ。
そしてこのまま、弐之太刀「散華」によって決める。空中の敵には避けられぬ必殺の刃。
だが、福地もさる者、由利の予想外の行動に出た。それは、
「洗濯機だッ!!」
まさにそれは、ロードローラーを持った某吸血鬼の様……って、それじゃ悪役じゃね?
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
テニスの王子様(サムライ) | 本編ログ(一部) | リストリクション→スカーレットニードル×10 |
えなりの初陣 | えなり | - |
えなりの初陣 | 福地翼 | - |
えなりの初陣 | 東まゆみ | - |
えなりの初陣 | 由利聡 | - |
車田を前にしてなお不敵な笑みを浮かべる許斐を
車田は心中密かに賞賛した。
車田は心中密かに賞賛した。
怯えも
恐れも
迷いも無く
この俺を相手に闘志を漲らせ立ち向かってくる。
そんな男はあの時代以降、数える程しかいなかった。
恐れも
迷いも無く
この俺を相手に闘志を漲らせ立ち向かってくる。
そんな男はあの時代以降、数える程しかいなかった。
車田が許斐を指差していた右手をゆっくり下ろした。
それを機と見た許斐は先手を打つべく、サーブのトスを上げようとした。
それを機と見た許斐は先手を打つべく、サーブのトスを上げようとした。
「 !? 」
しかしこの時、許斐はトスを上げられなかった。
彼は何かに体を堅く縛られているようにピクリとも動けなかった。
(こ…これは?…氷!)
彼は何かに体を堅く縛られているようにピクリとも動けなかった。
(こ…これは?…氷!)
――それ故に、惜しいな。それ程の男を未熟なままで潰すのは。
許斐が気合で氷の輪を振り払い、サーブを放つまでは一瞬だった。
ただその一瞬は車田が相手ではあまりに長く、あまりに無防備な時間だった。
ただその一瞬は車田が相手ではあまりに長く、あまりに無防備な時間だった。
大地を、星々を、宇宙を砕く大爆発の名を冠した必殺ジャンピングサーブ、
「ビッグバン」を放つ前に、許斐は焼けた針で貫かれるような激痛を全身に感じた。
「ビッグバン」を放つ前に、許斐は焼けた針で貫かれるような激痛を全身に感じた。
球はラケットに触れる事なく地面に落ち、許斐ももろに顔面から地面に叩き付けられた。
ただ許斐には何が起こったか全く理解出来なかった。
ただ許斐には何が起こったか全く理解出来なかった。
既に車田の攻撃で五感を完全に奪われていたからである。
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
乱闘はムズい | 本編ログ(一部) | 明日の山賢 その3 |
テニスの王子様(サムライ) | 許斐剛 | スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ |
テヨギ死亡 | 車田正美 | スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ |
サトケンと3人の憂鬱を尻目に山賢はカレーを夢見心地で堪能していた。
みなもとが服を用意する間も
みなもとの用意した服を着てる間も
みなもとが何故かツンデレっぽい事を言ってる間も
みなもとの用意した服を着てる間も
みなもとが何故かツンデレっぽい事を言ってる間も
山賢は先程の匂いを嗅ぐだけで思わず部屋を抜け出してしまう位
美味そうなカレーの事ばかり考えていた。
美味そうなカレーの事ばかり考えていた。
元々彼は「カレーの王子様」の異名をモツほどカレー大好きである。
そんな彼だが所属するチャンピオンREDの最近の経済事情は苦しく
カレーなど望むべくもない状態が結構な期間に渡っていた。
そんな彼だが所属するチャンピオンREDの最近の経済事情は苦しく
カレーなど望むべくもない状態が結構な期間に渡っていた。
そんな状況で市販のルーに頼らず、各種スパイスが豊富に、
かつ絶妙なバランスで調合された本格的キーマカレーの匂いが
台所から漂ってくるのだ。
かつ絶妙なバランスで調合された本格的キーマカレーの匂いが
台所から漂ってくるのだ。
だから彼はいてもたってもいられずに匂いを辿り台所に飛び込むと、
その匂いを発する寸胴を速攻で発見するや否や皿にも分けずに
グビグビと3分の1くらい飲み干し、それから満足そうにぬふぅと息をついた。
その匂いを発する寸胴を速攻で発見するや否や皿にも分けずに
グビグビと3分の1くらい飲み干し、それから満足そうにぬふぅと息をついた。
そのアレな光景の一部始終を赤松と怜奈はスクリーンで見ていた。
モニターは藤田和日郎vs高橋留美子&時給250円のバトル中継から
山賢&みなもと悠inアライブの中継へと先程切り替えられていた。
モニターは藤田和日郎vs高橋留美子&時給250円のバトル中継から
山賢&みなもと悠inアライブの中継へと先程切り替えられていた。
講談社はどこまで他勢力の監視を行っているのか?方法は?目的は?
怜奈が大まかに言えばそんな事を赤松に問い質そうと思った、その矢先
怜奈が大まかに言えばそんな事を赤松に問い質そうと思った、その矢先
「…相変わらず下品な男です。」
眼鏡を抑えつつ、赤松が吐き捨てるように言った。
眼鏡を抑えつつ、赤松が吐き捨てるように言った。
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
リストリクション→スカーレットニードル×10 | 本編ログ(一部) | 致命的な激情 |
明日の山賢 その2 | 山本賢治 | - |
明日の山賢 その2 | みなもと悠 | - |
講談社 | 怜奈 | 争乱への突入 |
講談社 | 赤松健 | 争乱への突入 |
「さあ、今まで好き放題やってくれたお礼を、どうやって返してあげようかしら?」
見る者を戦慄させる怪しい微笑を浮かべて、千道は楽しそうに呟いた。
「てめえ……よくも車田様から賜ったこの聖衣に……
許さねえぞ!!!喰らいやがれ!!!!」
見る者を戦慄させる怪しい微笑を浮かべて、千道は楽しそうに呟いた。
「てめえ……よくも車田様から賜ったこの聖衣に……
許さねえぞ!!!喰らいやがれ!!!!」
抜カ 聖エ
リ
ク
バ
ク
バ
刀| 剣ス
超高速の手刀。いかに力が落ちているとはいえ、まともに喰らえば致命傷は免れないだろう。
それを千道は避ける。大地を蹴り、羽を広げ、畳み、転がり、逃げる。
「うふふ、そんなんじゃあ私には当たんなぁい……。鬼さぁんこちら、手の鳴るほぉへ……くすくす……」
あまつさえ岡田を挑発しさえしている。決して余裕があるわけでもないだろうに、張り付いたような笑みを浮かべながら。
「バ、カ、に……しやがってえええ!!!!」
「はあい、一名様ごあんなぁい。こちらでございまあす……」
何故だか一向に戦おうとせず千道は逃げ、殺意を剥き出しにして岡田は追い掛ける。
それを千道は避ける。大地を蹴り、羽を広げ、畳み、転がり、逃げる。
「うふふ、そんなんじゃあ私には当たんなぁい……。鬼さぁんこちら、手の鳴るほぉへ……くすくす……」
あまつさえ岡田を挑発しさえしている。決して余裕があるわけでもないだろうに、張り付いたような笑みを浮かべながら。
「バ、カ、に……しやがってえええ!!!!」
「はあい、一名様ごあんなぁい。こちらでございまあす……」
何故だか一向に戦おうとせず千道は逃げ、殺意を剥き出しにして岡田は追い掛ける。
気付けば非常口の袋小路。やはり逃げるだけでは限界がある。
「あらあ……行き止まりぃ……?」
どうしようもなく向き直ると、眼前に憤怒の岡田。その後ろには破壊・切断された商品や何かが転がっている。
「散々手こずらせやがって……だがこれで終わりだ!!!!」
後ろは分厚い鉄の扉、しかも鍵が掛かっている。
千道クラスの漫画家なら扉を破壊して脱出するのも難しくないだろうが、それはあくまで平常時の話だ。
向きを変え、技の準備をし、放ち、出ていく。この間岡田が人形のように突っ立っているということはないだろう。
つまり千道は完全に追い詰められた。そしてこの期に及んでも、何一つ武器らしい物も、攻撃しようとする姿勢さえ見えない。
「あらあ……行き止まりぃ……?」
どうしようもなく向き直ると、眼前に憤怒の岡田。その後ろには破壊・切断された商品や何かが転がっている。
「散々手こずらせやがって……だがこれで終わりだ!!!!」
後ろは分厚い鉄の扉、しかも鍵が掛かっている。
千道クラスの漫画家なら扉を破壊して脱出するのも難しくないだろうが、それはあくまで平常時の話だ。
向きを変え、技の準備をし、放ち、出ていく。この間岡田が人形のように突っ立っているということはないだろう。
つまり千道は完全に追い詰められた。そしてこの期に及んでも、何一つ武器らしい物も、攻撃しようとする姿勢さえ見えない。
「車田様の聖衣を汚し……この俺を愚弄し……」
岡田は完全に頭に来ている。元々直情的な傾向があるとはいえ、普通ではない怒り方だ。
それほど自分の、そして黄金聖衣の誇りを深く傷付けられたと言うことだろうか。
「それから……ああ、もういい!!!!とにかく!!!
てめえは死ね!!!!」
大きく振りかざした拳に、電気の如き小宇宙(コスモ)が収束していく。
これは岡田芽武の技の中で最大の攻撃力を誇る、――
岡田は完全に頭に来ている。元々直情的な傾向があるとはいえ、普通ではない怒り方だ。
それほど自分の、そして黄金聖衣の誇りを深く傷付けられたと言うことだろうか。
「それから……ああ、もういい!!!!とにかく!!!
てめえは死ね!!!!」
大きく振りかざした拳に、電気の如き小宇宙(コスモ)が収束していく。
これは岡田芽武の技の中で最大の攻撃力を誇る、――
電ボ 雷ラ
イ
ト
ル
ニ
ル
ニ
ン
撃ト 光グ
超高速で拳を繰り出し、空間の空気を切る――その空間に小宇宙で作った高電圧を打ち込む。
希薄な大気を通して起こる放電…『真空放電』現象。
電撃と拳、二種類の攻撃を同時に繰り出し、しかもそのどちらもが必殺の威力。
希薄な大気を通して起こる放電…『真空放電』現象。
電撃と拳、二種類の攻撃を同時に繰り出し、しかもそのどちらもが必殺の威力。
「あらあら、どっちを向いてるのかしら?私はここよぉ、ここ。
あなたの後ろよ。」
直撃したら、いや掠っただけでも致命傷を負いかねない威力の攻撃を、しかし千道は避けた。
もしこの異様な戦いを見ている者がいたなら、――その観客が岡田を知っていることが前提条件だが首を傾げただろう。
なぜならば、岡田が雷光電撃を繰り出すたっぷり一秒近く前に、千道がフワリと飛び上がって岡田の背後に回っていたからである。
その上、千道が余裕の表情で岡田に話しかけ、彼が振り向く前に龍の姿に変化した羽が岡田の背面をとらえていた。
黄金聖闘士、光速の動きとそれに相応しい戦闘技術を身につけた岡田が反応すら出来ない、これはどう考えても異常なことだ。
あなたの後ろよ。」
直撃したら、いや掠っただけでも致命傷を負いかねない威力の攻撃を、しかし千道は避けた。
もしこの異様な戦いを見ている者がいたなら、――その観客が岡田を知っていることが前提条件だが首を傾げただろう。
なぜならば、岡田が雷光電撃を繰り出すたっぷり一秒近く前に、千道がフワリと飛び上がって岡田の背後に回っていたからである。
その上、千道が余裕の表情で岡田に話しかけ、彼が振り向く前に龍の姿に変化した羽が岡田の背面をとらえていた。
黄金聖闘士、光速の動きとそれに相応しい戦闘技術を身につけた岡田が反応すら出来ない、これはどう考えても異常なことだ。
「うふふ……えばら、上手くやってくれたようねぇ。」
「はい、でも、無防備な夢の中と違って起きている精神に干渉するのはとても難しいのですぅ。
あんまり重要な枝は落とせなかったし、すぐに再生してしまう、でありますぅ。」
どこかへ消えていたえばら渋子が、千道と岡田を追ってやってきた。手には大きな如雨露と鋏を持っている。
「それでも十分よ。そのわずかな時間が何より大事なの。ちなみに、どんな風にしてやったのぉ?」
「とりあえずプライド系の枝に執着させるようにして、漫画関係の枝を片っ端から切り落としてやったですぅ。」
「はい、でも、無防備な夢の中と違って起きている精神に干渉するのはとても難しいのですぅ。
あんまり重要な枝は落とせなかったし、すぐに再生してしまう、でありますぅ。」
どこかへ消えていたえばら渋子が、千道と岡田を追ってやってきた。手には大きな如雨露と鋏を持っている。
「それでも十分よ。そのわずかな時間が何より大事なの。ちなみに、どんな風にしてやったのぉ?」
「とりあえずプライド系の枝に執着させるようにして、漫画関係の枝を片っ端から切り落としてやったですぅ。」
先ほどからえばらが姿を消していた理由が、つまりこれだ。
ローゼンメイデン『翠星石』と『蒼星石』の能力、『人間の夢に入り込み、干渉できる』。
本来起きている人間の精神には入れないのだが、まあそのあたりは大目に見てほしい。
そして精神(樹のビジョンを取る)の成長を促す『庭師の如雨露』で精神の滋養とでも称すべき物を過剰に与え、特定の記憶に心を縛り付ける。
今回は冷静さと機転を失わせるために、『怒り』『忘我』へと繋がる『誇り』にそれを使った。
更に望ましくない記憶を取り除くための『庭師の鋏』で必要な枝――漫画家の力と技の源である自作に関する記憶――を刈り取る。
かくて岡田は両手足を封じられたに等しく、千道の時間稼ぎは報われた。
ローゼンメイデン『翠星石』と『蒼星石』の能力、『人間の夢に入り込み、干渉できる』。
本来起きている人間の精神には入れないのだが、まあそのあたりは大目に見てほしい。
そして精神(樹のビジョンを取る)の成長を促す『庭師の如雨露』で精神の滋養とでも称すべき物を過剰に与え、特定の記憶に心を縛り付ける。
今回は冷静さと機転を失わせるために、『怒り』『忘我』へと繋がる『誇り』にそれを使った。
更に望ましくない記憶を取り除くための『庭師の鋏』で必要な枝――漫画家の力と技の源である自作に関する記憶――を刈り取る。
かくて岡田は両手足を封じられたに等しく、千道の時間稼ぎは報われた。
「そんなわけでこれからスーパーお仕置きタイムなのですぅ。千道もほら、これを使うですぅ。」
千道が受け取ったのは彼女の足ほどの長さを持つ『庭師の鋏』。これは心の枝を切るとともに、普通の鋏として、そして武器としても使える。
「ありがとう、えばら。じゃあここからは、僕と君の時間だ。」
千道が鋏を開き、えばらは如雨露を剣のように構える。……いつの間にやら二人ともオッドアイだ。
「てめえら、さっきからゴチャゴチャゴチャゴチャ、おまけに後ろから殴りやがって……
もう許さねえ!!許さねえぞ!!!死いいぃぃぃねええぇぇぇぇ!!!!!」
「きゃっ!狂犬が吠えてるですぅ、コワーイですぅ。」
「狂犬は駆除しないといけないな。えばら、油断だけはするなよ。」
千道が受け取ったのは彼女の足ほどの長さを持つ『庭師の鋏』。これは心の枝を切るとともに、普通の鋏として、そして武器としても使える。
「ありがとう、えばら。じゃあここからは、僕と君の時間だ。」
千道が鋏を開き、えばらは如雨露を剣のように構える。……いつの間にやら二人ともオッドアイだ。
「てめえら、さっきからゴチャゴチャゴチャゴチャ、おまけに後ろから殴りやがって……
もう許さねえ!!許さねえぞ!!!死いいぃぃぃねええぇぇぇぇ!!!!!」
「きゃっ!狂犬が吠えてるですぅ、コワーイですぅ。」
「狂犬は駆除しないといけないな。えばら、油断だけはするなよ。」
ここから先はしばらく冗長で退屈なものになるだろうから、決着の数瞬前まで場面を早送りすることを許していただきたい。
途中については、とりあえず「『人間サンドバッグ』という言葉の意味を知るのに、もっとも身に染みてわかる方法がある」とだけ言っておこう。
途中については、とりあえず「『人間サンドバッグ』という言葉の意味を知るのに、もっとも身に染みてわかる方法がある」とだけ言っておこう。
「はぁ、はぁ……。思ったより手こずらせやがったな、ですぅ。」
えばらのドレスは所々切れ込みが入り、中には赤い線になっているものもある。
「ああ。まったく手強い相手だった。もし真正面から挑んでいたら……あまり考えたくないな。」
千道も同様。岡田の『技』と『速さ』を封じても、『力』はむしろ強化されていた。
触れてもいないのに服が裂け、血がにじむ。
「が……はッ……!!畜生、このガキどもがァアア……!!!」
岡田の傷はもっと多く深い。まあ、当然ではあるが。
聖衣も半分近く砕け、出血もひどい。立っていられるのが不思議なほどだ。
えばらのドレスは所々切れ込みが入り、中には赤い線になっているものもある。
「ああ。まったく手強い相手だった。もし真正面から挑んでいたら……あまり考えたくないな。」
千道も同様。岡田の『技』と『速さ』を封じても、『力』はむしろ強化されていた。
触れてもいないのに服が裂け、血がにじむ。
「が……はッ……!!畜生、このガキどもがァアア……!!!」
岡田の傷はもっと多く深い。まあ、当然ではあるが。
聖衣も半分近く砕け、出血もひどい。立っていられるのが不思議なほどだ。
そして千道とえばらは決着を自分たちの勝利でつけるべく駆け出す。
「これで終わりなのですぅ、岡田芽武!!!」
「君には悪いが、負けてやるわけには行かない!!!」
「こぉおォォの小ぉォ娘ェどもオぉがあぁぁッ!!!
なぁ!めぇ!!んっ!!!なぁ!!!!」
「これで終わりなのですぅ、岡田芽武!!!」
「君には悪いが、負けてやるわけには行かない!!!」
「こぉおォォの小ぉォ娘ェどもオぉがあぁぁッ!!!
なぁ!めぇ!!んっ!!!なぁ!!!!」
それまで吹き出すだけだった岡田の小宇宙が形を取り始めたのは、ちょうどその時だった。
右手に小宇宙が収束し、球となる。
「なっ、何ですのこれは!?」
nのフィールドに似た、それでいて全く異なる深淵を含んだ異世界の風。
「岡田の拳が空間をねじ曲げる!!?」
「記憶が戻ってきたみたいです!早く止めないとだめかもですぅ!!」
「うおおぉぉォォォッ!!!!!」
聖闘士星矢黄金十二宮編のラスボス、双子座のサガ。
エピソードGにも登場する彼の使う必殺技の一つが、これだ。
「これは……危険すぎる!!!この技を成功させるわけにはいかない!!!!」
「殺られる前に殺れ!!なのですぅ!!!覚悟するですぅ!!!岡田!!!!」
鋏が、如雨露が、岡田の最後に残された意識を断ち切るよりも、ほんの僅か早く、――
右手に小宇宙が収束し、球となる。
「なっ、何ですのこれは!?」
nのフィールドに似た、それでいて全く異なる深淵を含んだ異世界の風。
「岡田の拳が空間をねじ曲げる!!?」
「記憶が戻ってきたみたいです!早く止めないとだめかもですぅ!!」
「うおおぉぉォォォッ!!!!!」
聖闘士星矢黄金十二宮編のラスボス、双子座のサガ。
エピソードGにも登場する彼の使う必殺技の一つが、これだ。
「これは……危険すぎる!!!この技を成功させるわけにはいかない!!!!」
「殺られる前に殺れ!!なのですぅ!!!覚悟するですぅ!!!岡田!!!!」
鋏が、如雨露が、岡田の最後に残された意識を断ち切るよりも、ほんの僅か早く、――
次デ 異ア
ィ
メ ナ
ン
シ ザ
ョ
元ン 界|
何よりも確かなはずの空間は脆くも崩れ去り、空気も、星も、もしかしたら時間すらも無いのではないかと思える空虚の世界が口を開いた。
千道の鋏が獅子の黄金聖衣を砕き、えばらの如雨露が岡田と非常階段の鉄扉を吹き飛ばしてデパート外に追放した。
異世界への門は二人を飲み込むかに見えたが、手のひら大から大きくならず数秒後に消えた。
千道の鋏が獅子の黄金聖衣を砕き、えばらの如雨露が岡田と非常階段の鉄扉を吹き飛ばしてデパート外に追放した。
異世界への門は二人を飲み込むかに見えたが、手のひら大から大きくならず数秒後に消えた。
「い……いったい、最後のはなんだったんでしょうか?」
「さあな。あんな状態で大技を撃つのは無理な話で、失敗しました、ってことじゃないか?
とにかく、どうやらこの戦い、僕達の勝ちだ。」
「か……勝ったの、ですか?」
「そうだよ、えばら。僕と君の二人で、勝ったんだ!!!」
聖衣無効化の成功などは相手の慢心によるところも大きいが、それでも独力での勝利に変わりは微塵もない。
「だが、歓喜に酔っている時間はないぞ。僕らもえなり君たちに加勢しなくては!」
「そ、そうですぅ!急がないと、あのチビと信用できないオッサンだけじゃあ手遅れになってるかもしれないですぅ!!」
実際には二人ほど加勢が来ているのだが、そんなことは知る由もない。
「さあな。あんな状態で大技を撃つのは無理な話で、失敗しました、ってことじゃないか?
とにかく、どうやらこの戦い、僕達の勝ちだ。」
「か……勝ったの、ですか?」
「そうだよ、えばら。僕と君の二人で、勝ったんだ!!!」
聖衣無効化の成功などは相手の慢心によるところも大きいが、それでも独力での勝利に変わりは微塵もない。
「だが、歓喜に酔っている時間はないぞ。僕らもえなり君たちに加勢しなくては!」
「そ、そうですぅ!急がないと、あのチビと信用できないオッサンだけじゃあ手遅れになってるかもしれないですぅ!!」
実際には二人ほど加勢が来ているのだが、そんなことは知る由もない。
ともかく強敵・岡田芽武との戦いに勝利を収めた二人。だが、これは戦いと旅の始まりに過ぎない……のか?
To Be Continued...
To Be Continued...
そのころ地球を遠く遠く離れた異世界で――
「ふう、ようやく修復できた。どうも最近好き勝手に空間をいじる人が多いなー。
エネルギーのひずみがたまってえらいことになるかもしれないってのに、わかってるのかなー?」
「ふう、ようやく修復できた。どうも最近好き勝手に空間をいじる人が多いなー。
エネルギーのひずみがたまってえらいことになるかもしれないってのに、わかってるのかなー?」
竹本泉が、岡田芽武によって開けられた空間の穴をようやく修復し終えていた。
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明日の山賢 その3 | 本編ログ(一部) | あまり動きのない連中を少し動かしてみる |
ローゼンとやらを知らずに書いてる誰かヘルプ | えばら渋子 | - |
ローゼンとやらを知らずに書いてる誰かヘルプ | 千道万里 | - |
ローゼンとやらを知らずに書いてる誰かヘルプ | 岡田芽武 | あまり動きのない連中を少し動かしてみる |
小学館にて
部下 「浦沢先生!これが私の新企画、『金剛番長vs鋼鉄番長~東京23区に咲くは紅のSYURA~』で
浦沢 「却下」
部下 「浦沢先生!これが私の新企画、『金剛番長vs鋼鉄番長~東京23区に咲くは紅のSYURA~』で
浦沢 「却下」
同時刻集英社近辺にて
和月 「やれやれやっと警察も帰ったし、とっとと車田先生と板垣のバカを徹底的にシメて
…って冨樫先生はどこだオイ?俺の知らない内に何かあったか鳥山先生?」
鳥山 「アイツはオラ達と別行動を取るって言って、ちょっと前にどっか行ったぞ。」
和月 「だぁー!何でそんな重要な事をすぐに俺に教えてくれなかったんだよ先生!」
鳥山 「…おめぇ、相変わらず人の話を聞いてないんだな。」
和月 「やれやれやっと警察も帰ったし、とっとと車田先生と板垣のバカを徹底的にシメて
…って冨樫先生はどこだオイ?俺の知らない内に何かあったか鳥山先生?」
鳥山 「アイツはオラ達と別行動を取るって言って、ちょっと前にどっか行ったぞ。」
和月 「だぁー!何でそんな重要な事をすぐに俺に教えてくれなかったんだよ先生!」
鳥山 「…おめぇ、相変わらず人の話を聞いてないんだな。」
そのころ講談社にて
河下 「失礼します。真島様、先日の案件の報告…キャッ!」
真島 「 !! 」
河下 「…す、すす、すみません!真島様!あの、これ報告書です!」
真島 「…あ、あぁ。」
河下 「し、失礼しました!」
真島 (戦力になるからって集英社から引き抜いたのはいいんだが、あのいちごパンツの女、
何でどんな状況からでもいつも微エロなシチュエーションに持っていくンだよオイ。)
河下 「…済みません、先程の報告に一部追加が…って真島様?」
真島 「…………」
河下 「キャ────ッ!」
真島 (…何というかアレだな。近い内に赤松にでもレクチャー受けねぇと体が持たねェなコリャ。)
河下 「失礼します。真島様、先日の案件の報告…キャッ!」
真島 「 !! 」
河下 「…す、すす、すみません!真島様!あの、これ報告書です!」
真島 「…あ、あぁ。」
河下 「し、失礼しました!」
真島 (戦力になるからって集英社から引き抜いたのはいいんだが、あのいちごパンツの女、
何でどんな状況からでもいつも微エロなシチュエーションに持っていくンだよオイ。)
河下 「…済みません、先程の報告に一部追加が…って真島様?」
真島 「…………」
河下 「キャ────ッ!」
真島 (…何というかアレだな。近い内に赤松にでもレクチャー受けねぇと体が持たねェなコリャ。)
そのころ遥か遠い、時空のどこかにて。
岡田 「見つけましたオレの萌え!ロンチーチョコタン(ロングコートチワワチョコレート&クリーム、タン在リ)!」
岡田 「見つけましたオレの萌え!ロンチーチョコタン(ロングコートチワワチョコレート&クリーム、タン在リ)!」
ガ ッ !
担当 「バカヤロウ!犬の萌え漫画なぞダレが求めるンだよ!」
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致命的な激情 | 本編ログ(一部) | 魂の打ち込み |
集英社にて | 和月伸宏 | 久々の光原伸。あと哲也の2人。 |
回想 | 鳥山明 | 久々の光原伸。あと哲也の2人。 |
無題 | 真島ヒロ | 争乱への突入 |
無題 | 河下水希 | 争乱への突入 |
浦沢と青山 | 浦沢直樹 | 小ネタ |
致命的な激情 | 岡田芽武 | - |
流れが、来ていた。
ほんの僅かずつ、だが、確実に。
ほんの僅かずつ、だが、確実に。
――猫井はこのワンツーの後、一歩踏み込んで蹴り上げてくる。
それを右にかわし、軸足へ左のローキック。いや、足払いだ。
ほう、予備動作なしのジャンプで避けたか。ちょっと軌道が低すぎたな。
だが、この回転と体の沈み込みを使って、右後ろ回し蹴り。どうだ、こいつは避けられるか?
それを右にかわし、軸足へ左のローキック。いや、足払いだ。
ほう、予備動作なしのジャンプで避けたか。ちょっと軌道が低すぎたな。
だが、この回転と体の沈み込みを使って、右後ろ回し蹴り。どうだ、こいつは避けられるか?
AMスーツを外し、背水の陣を敷くと同時に五感が鋭敏に働くようにする。
その成果が、蹴りを受けてダメージを負った状態からの健闘だ。
目に頼らなくとも氣を感じ、肌で大気の動きを読み、足で大地の振動を判断すれば、
どんな動きであろうととらえることが出来る。
功夫は皆川にとって、全てのハイテクノロジーを超える最強の力。それをフルに使える状態にあるのだ。
猫井に向いていた戦いの潮目は、徐々に皆川へと方向転換を始めていた。
その成果が、蹴りを受けてダメージを負った状態からの健闘だ。
目に頼らなくとも氣を感じ、肌で大気の動きを読み、足で大地の振動を判断すれば、
どんな動きであろうととらえることが出来る。
功夫は皆川にとって、全てのハイテクノロジーを超える最強の力。それをフルに使える状態にあるのだ。
猫井に向いていた戦いの潮目は、徐々に皆川へと方向転換を始めていた。
――むむ、あの体制からスウェーバックとはやるな。仕切り直しか。
次はどう出る? たっぷり助走をつけての中段突き? なるほど、速さ比べというわけか。
だが残念、今の俺はお前より早い。顔に軽く当てて次への布石にさせてもらおうか。
おっと、掠ってしまった。まあこの程度なら問題ないだろう。
次はどう出る? たっぷり助走をつけての中段突き? なるほど、速さ比べというわけか。
だが残念、今の俺はお前より早い。顔に軽く当てて次への布石にさせてもらおうか。
おっと、掠ってしまった。まあこの程度なら問題ないだろう。
今や皆川の優位は疑うべくもない。
猫井も決して弱くはない、いや、相当強い方に入るが、素手の格闘戦では皆川とのキャリアの差は歴然だ。
猫井も決して弱くはない、いや、相当強い方に入るが、素手の格闘戦では皆川とのキャリアの差は歴然だ。
――さて、次は俺の番だな。まずは穿弓腿で打ち上げる。 そして『白兎』発動!追撃ジャンプ!
どうだ驚いただろう。これが俺が日本の格闘ゲームを見て編み出した技だ。
まだまだいくぜ!空中コンボ、二段ジャンプ、空中ダッシュ、そして空中投げだ!!
地面にたたきつけられる前に受け身を取ろうとしているな。たぶん成功するんだろう。その名前通り猫のように。
だが、俺が急降下するとは思わなかったようだな。
このまま逃れようのない空中で噴射力まで加えたかかと落とし。それでお終いだ。
くらえっ!!!
どうだ驚いただろう。これが俺が日本の格闘ゲームを見て編み出した技だ。
まだまだいくぜ!空中コンボ、二段ジャンプ、空中ダッシュ、そして空中投げだ!!
地面にたたきつけられる前に受け身を取ろうとしているな。たぶん成功するんだろう。その名前通り猫のように。
だが、俺が急降下するとは思わなかったようだな。
このまま逃れようのない空中で噴射力まで加えたかかと落とし。それでお終いだ。
くらえっ!!!
「『ライト』……」
猫井が呟く。
猫井が呟く。
「『オブ』……」
皆川が振り上げた足を止め、その顔に戦慄が走る。
「(まずい!これは……これは打ちのめされた人間の顔じゃない!
獲物を捕らえた……狩人の目だ!!)」
皆川が振り上げた足を止め、その顔に戦慄が走る。
「(まずい!これは……これは打ちのめされた人間の顔じゃない!
獲物を捕らえた……狩人の目だ!!)」
「『ソウル』!!!!」
まばゆい純白の光条が、天を貫いた。
まばゆい純白の光条が、天を貫いた。
ライト・オブ・ソウル
魂 の 光 !!
『エンジェリックレイヤー』――漫画の題名であり、作中のホビーを使った格闘技の名でもある――の
チャンピオンであり、ラスボスであり、主人公の母親、鈴原萩子。
彼女の究極技が、この『魂の光』である。
レーザー光線にも似た光の奔流が全てを薙ぎ払う、まさに必殺技。
ちなみに原作ではこの技で主人公に勝っている(はず。間違ってたらごめん)。
魂 の 光 !!
『エンジェリックレイヤー』――漫画の題名であり、作中のホビーを使った格闘技の名でもある――の
チャンピオンであり、ラスボスであり、主人公の母親、鈴原萩子。
彼女の究極技が、この『魂の光』である。
レーザー光線にも似た光の奔流が全てを薙ぎ払う、まさに必殺技。
ちなみに原作ではこの技で主人公に勝っている(はず。間違ってたらごめん)。
皆川は? そんな威力の攻撃を受けて、皆川はどうなった?
「な、なんて威力だよ……。まともに喰らってたら、意識どころか命がぶっ飛んでたぜ。」
全身に火傷のような傷を負っているが、あれほどの技を受けたにしては信じられないぐらいの軽傷だ。
「あれを……私のライト・オブ・ソウルを受けて、まだそんな軽口を叩けるの?
いったいどんな体してんのよ。自信なくすなぁ……。」
必殺の威力を持つと自負する究極技に耐えられたことに対する警戒心か、どこからか取り出した細身の剣を構えている。
格闘戦は不利と見て、『何でもあり』の自分の土俵で戦うつもりだろう。
「へっ、ほとんど無意識だったんだけどな。ARMS『三月兎(マーチ・ヘア)』。」
大気中にナノマシンを散布し、光ファイバーのように光を屈折させるARMS『三月兎』。
実物と見分けの付かない立体映像を作り出し、自身の姿を消し、また光を収束、増幅させてレーザーを撃つこともできる。
それはまた同時に敵のレーザーを始めとした光学兵器を無力化できるということだ。
全身に火傷のような傷を負っているが、あれほどの技を受けたにしては信じられないぐらいの軽傷だ。
「あれを……私のライト・オブ・ソウルを受けて、まだそんな軽口を叩けるの?
いったいどんな体してんのよ。自信なくすなぁ……。」
必殺の威力を持つと自負する究極技に耐えられたことに対する警戒心か、どこからか取り出した細身の剣を構えている。
格闘戦は不利と見て、『何でもあり』の自分の土俵で戦うつもりだろう。
「へっ、ほとんど無意識だったんだけどな。ARMS『三月兎(マーチ・ヘア)』。」
大気中にナノマシンを散布し、光ファイバーのように光を屈折させるARMS『三月兎』。
実物と見分けの付かない立体映像を作り出し、自身の姿を消し、また光を収束、増幅させてレーザーを撃つこともできる。
それはまた同時に敵のレーザーを始めとした光学兵器を無力化できるということだ。
「俺のARMSの中でもだいぶ大物なんで、出来れば使いたくなかったんだがなあ……。
まあいいか。あんなビームを撃ってきてそのうえ剣なんか持ってるってことは、まだやる気ってことだよな。今度は武器ありで。」
「そうよ。……っていうかあなたの方がさっきからいろいろ使ってたじゃないの。強化服とか変形する足とか。」
「うっ……」
まあいいか。あんなビームを撃ってきてそのうえ剣なんか持ってるってことは、まだやる気ってことだよな。今度は武器ありで。」
「そうよ。……っていうかあなたの方がさっきからいろいろ使ってたじゃないの。強化服とか変形する足とか。」
「うっ……」
――さて、何を使ってくるかしら?
あの怪物に変身(ジャバウォック)されると面倒ね。
それに、あいつの口ぶりからするとあの変身……アームズとか言ってたっけ……にはまだ種類がありそうだわ。
現状じゃあわからないことが多すぎるわね。私達ほどじゃないけどいろんな漫画を書いてるらしいし。
まあ、この海ちゃんの剣と魔法、それにみさきちの格闘能力ならなんとかなるか。
いざとなったらもう一回ライト・オブ・ソウルも撃てるし。
あの怪物に変身(ジャバウォック)されると面倒ね。
それに、あいつの口ぶりからするとあの変身……アームズとか言ってたっけ……にはまだ種類がありそうだわ。
現状じゃあわからないことが多すぎるわね。私達ほどじゃないけどいろんな漫画を書いてるらしいし。
まあ、この海ちゃんの剣と魔法、それにみさきちの格闘能力ならなんとかなるか。
いざとなったらもう一回ライト・オブ・ソウルも撃てるし。
――どうするかな。気付かれちまったかな?
『白兎』を使いまくって『魔獣』完全体になって、その上もう一回『白兎』、とどめに『三月兎』だ。
さすがに今日はもうARMSを使えないな。発動しない程度で済めばいいが、暴走でもされたら困る。
となるとそれ以外の武器ってことになるか。素手ってのもありだが、いっぺん波が引いちまった。俺もまだまだ未熟ってことか。
なら、俺が使うのは……
『白兎』を使いまくって『魔獣』完全体になって、その上もう一回『白兎』、とどめに『三月兎』だ。
さすがに今日はもうARMSを使えないな。発動しない程度で済めばいいが、暴走でもされたら困る。
となるとそれ以外の武器ってことになるか。素手ってのもありだが、いっぺん波が引いちまった。俺もまだまだ未熟ってことか。
なら、俺が使うのは……
「さあ、どうするの?待っててあげるから早くしなさいな。」
猫井の言葉に呼応するように、皆川の腕がホルスターのある右腰に延びる。
「あら、何を使うのかと思えば……。そんなお守りぐらいにしかならなさそうな拳銃で私の相手をするつもり?」
そう言いながらも、いわゆる早撃ちを警戒して一気に跳躍し距離を詰めてくる。そのまま突く気だ。
猫井の言葉に呼応するように、皆川の腕がホルスターのある右腰に延びる。
「あら、何を使うのかと思えば……。そんなお守りぐらいにしかならなさそうな拳銃で私の相手をするつもり?」
そう言いながらも、いわゆる早撃ちを警戒して一気に跳躍し距離を詰めてくる。そのまま突く気だ。
「いいや、こいつは人を撃つための銃じゃない。お前を倒すのは……」
猫井の剣が皆川を貫くと見えたとき、耳障りな金属音が響いた。
同時に猫井は『海ちゃんの剣』越しに凄まじい振動波を感知し、皆川はホルスターより更に奥から取り出したナイフで剣を受け止めていた。
「この超振動ナイフで十分だ!!!」
猫井の剣が皆川を貫くと見えたとき、耳障りな金属音が響いた。
同時に猫井は『海ちゃんの剣』越しに凄まじい振動波を感知し、皆川はホルスターより更に奥から取り出したナイフで剣を受け止めていた。
「この超振動ナイフで十分だ!!!」
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あまり動きのない連中を少し動かしてみる | 本編ログ(一部) | スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ |
(fly higher than) the stars | 猫井椿 | - |
(fly higher than) the stars | 皆川亮二 | - |
スカーレットニードル。
それは蠍の毒針の如き15発の真紅の衝撃を以って
相手に確実な死を齎す、車田の必殺技の一つ。
それは蠍の毒針の如き15発の真紅の衝撃を以って
相手に確実な死を齎す、車田の必殺技の一つ。
彼はこの技を「15発の激痛の間に相手に死か降伏を選ばせる
慈悲深い技」と言うが、本質はその様な生易しいものではない。
慈悲深い技」と言うが、本質はその様な生易しいものではない。
まず、この真紅の衝撃自体が一撃必殺の威力を持つ上に
衝撃には1発で歴戦の勇士といえども泣き叫び許しを請い、
4、5発で大抵の漫画家をショック死させ得るだけの激痛を伴う。
衝撃には1発で歴戦の勇士といえども泣き叫び許しを請い、
4、5発で大抵の漫画家をショック死させ得るだけの激痛を伴う。
かつ、仮にその激痛に耐え続けたとしても15発受けた時点で
その毒針を受けた箇所から血を噴出して確実に死に至る。
激痛に耐え続ければどうにかなるという類の技ではない。
むしろ衝撃を打ち込まれる度に確実な死へ近づくだけである。
その毒針を受けた箇所から血を噴出して確実に死に至る。
激痛に耐え続ければどうにかなるという類の技ではない。
むしろ衝撃を打ち込まれる度に確実な死へ近づくだけである。
そのような凶悪な技を一発一発叩き込みながら完全な降伏を説くのである。
相手が激痛か失血で死ぬまでに屈服し絶対的な服従を誓うならそれでよし。
相手が意地を貫き通して激痛か失血で死ぬならそれはそれで全く構わない。
スカーレットニードルの本質はそうした考えに基づく加虐行為であり
単刀直入に言えば拷問、それも実に過酷な拷問である。
相手が激痛か失血で死ぬまでに屈服し絶対的な服従を誓うならそれでよし。
相手が意地を貫き通して激痛か失血で死ぬならそれはそれで全く構わない。
スカーレットニードルの本質はそうした考えに基づく加虐行為であり
単刀直入に言えば拷問、それも実に過酷な拷問である。
その拷問を許斐はこれまで14発まで耐え抜いていた。
それはジャンプの現看板作家が一人としての責任感がなせる業か、
それとも、一時代を築いた作家としての意地の為かは分からない。
ただ一つ確かなのは、あと一撃、「アンタレス」を打ち込まれれば
確実に許斐の命はないという事である。
それとも、一時代を築いた作家としての意地の為かは分からない。
ただ一つ確かなのは、あと一撃、「アンタレス」を打ち込まれれば
確実に許斐の命はないという事である。
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魂の打ち込み | 本編ログ(一部) | ヨクサルの事すっかり忘れてた。 |
リストリクション→スカーレットニードル×10 | 許斐剛 | 車田 |
リストリクション→スカーレットニードル×10 | 車田正美 | 車田 |
跳。
蹴。
蹴。
好機!!
進。
蹴。
転。
撃。
撃。
蹴。
開いてる――――
撃。
蹴。
転。
左のガード…
ガラ開き…
蹴。
蹴。
ガラ開きだ!
進。
蹴。
…消!?
蹴。
蹴。
好機!!
進。
蹴。
転。
撃。
撃。
蹴。
開いてる――――
撃。
蹴。
転。
左のガード…
ガラ開き…
蹴。
蹴。
ガラ開きだ!
進。
蹴。
…消!?
ぞ く
(…クラッチ!引っ掛かったッッッ)
「がぁッッ!」
(この技は‥‥ッッ)
「がぁッッ!」
(この技は‥‥ッッ)
! !
(バックドロップ!!)
路地裏に鈍い音が響き渡った。
いくら受身を取ったとは言え板垣の投げ技でまともに地面に叩きつけられた
ダメージは大きく、ヨクサルは頭から流れ落ちる血を拭う事も出来ないまま
焦点の合わない目で空を見上げながら痙攣していた。
いくら受身を取ったとは言え板垣の投げ技でまともに地面に叩きつけられた
ダメージは大きく、ヨクサルは頭から流れ落ちる血を拭う事も出来ないまま
焦点の合わない目で空を見上げながら痙攣していた。
一方板垣はヨクサルの数十発の打撃を受けてなお鼻血一つ流れない顔を
獣の様に歪め、身動きもままならないヨクサルの元へ近づいてきた。
獣の様に歪め、身動きもままならないヨクサルの元へ近づいてきた。
「凄いな。バーリ・トゥードであそこまで見事なジャーマンスープレックスを見るとは
思ってもみなかったよ。ダン・スバーンもビックリじゃないか、青山先生。」
山根が興奮も露に青山に話しかけた。
だが青山の表情はどこか浮かない。
思ってもみなかったよ。ダン・スバーンもビックリじゃないか、青山先生。」
山根が興奮も露に青山に話しかけた。
だが青山の表情はどこか浮かない。
「どうしたんだい、先生?」
「…気に喰わんのや。」
「?」
「…気に喰わんのや。」
「?」
青山の言葉の意味がイマイチ掴みかねる山根に青山は言葉を続けた。
「確かに惚れ惚れするくらい見事なジャーマンや。ワイかてあそこまで
見事なアーチで相手をブン投げられる事はそうない。」
「裏を返せばあの程度のジャーマンなら自分も出来るって事か。」
「確かに惚れ惚れするくらい見事なジャーマンや。ワイかてあそこまで
見事なアーチで相手をブン投げられる事はそうない。」
「裏を返せばあの程度のジャーマンなら自分も出来るって事か。」
青山がタバコに火をつけて一息つく。
「せや。ただ板垣のアホがその気になりゃもう一寸早く打撃でケリついてた筈や。」
「…やはりあのバカはルチャ男を相手にかなり遊んでいたという事か?」
「それもあるんやが…」
青山がタバコの煙を吐き出して続ける。
「…それ以上にあえて投げ技で決めようとしてたって事や。」
「せや。ただ板垣のアホがその気になりゃもう一寸早く打撃でケリついてた筈や。」
「…やはりあのバカはルチャ男を相手にかなり遊んでいたという事か?」
「それもあるんやが…」
青山がタバコの煙を吐き出して続ける。
「…それ以上にあえて投げ技で決めようとしてたって事や。」
「………そうか!」
何かに気付いたような表情の山根に青山は話を続けた。
「オドレもワイもバーリ・トゥードじゃちょっとした実績がある。主にグラップリングの技術で
バーリ・トゥードを制したって実績がな。それこそ血の滲む様なトレーニングを積んで
高めたグラップリングの技術に、ワイらは自信とプライドを少なからず持ってるやろ。」
「まあね。ただ板垣は元々グラップリング系じゃない。」
「せや。というよりアイツはどちらかといえば打撃屋や。」
「つまり…!」
「当て付けなんや。ワイらに対する、な。」
何かに気付いたような表情の山根に青山は話を続けた。
「オドレもワイもバーリ・トゥードじゃちょっとした実績がある。主にグラップリングの技術で
バーリ・トゥードを制したって実績がな。それこそ血の滲む様なトレーニングを積んで
高めたグラップリングの技術に、ワイらは自信とプライドを少なからず持ってるやろ。」
「まあね。ただ板垣は元々グラップリング系じゃない。」
「せや。というよりアイツはどちらかといえば打撃屋や。」
「つまり…!」
「当て付けなんや。ワイらに対する、な。」
青山、山根の両者の表情が渋い物になった。
「多分あのアホはワイらが監視している事なぞとっくに気付いとる。」
「見せ付けるという事か。」
「せや。ワイらが苦労して積み重ね、ある程度は極めたつもりの技術なんぞ
奴にとっちゃ打撃の片手間のオマケに過ぎんって言ってるようなモンや。」
「多分あのアホはワイらが監視している事なぞとっくに気付いとる。」
「見せ付けるという事か。」
「せや。ワイらが苦労して積み重ね、ある程度は極めたつもりの技術なんぞ
奴にとっちゃ打撃の片手間のオマケに過ぎんって言ってるようなモンや。」
山根の眉間の皺が深くなった。
「…どこまで調子に乗る!」
「落ち着けや山根チャン。そうトサカに来るんやない。」
「極上だ!」
「落ち着けや。」
「暴力に溺れた変態野郎!僕とサシで勝負する勇気はあるかッ!」
「落ち着かんかいこのボケェ!」
「…どこまで調子に乗る!」
「落ち着けや山根チャン。そうトサカに来るんやない。」
「極上だ!」
「落ち着けや。」
「暴力に溺れた変態野郎!僕とサシで勝負する勇気はあるかッ!」
「落ち着かんかいこのボケェ!」
青山の一喝で山根が我に帰った。
「…ああ、すまない、青山先生。」
「ったくオドレは。クール気取りの癖に根っこの所はつくづく暑苦しいヤツやな。全く。」
山根が冷めたコーヒーをすすり一息つく。
青山も2本目のタバコに火を着けた。
「…ああ、すまない、青山先生。」
「ったくオドレは。クール気取りの癖に根っこの所はつくづく暑苦しいヤツやな。全く。」
山根が冷めたコーヒーをすすり一息つく。
青山も2本目のタバコに火を着けた。
「それはそうと、2人ともどうするじゃんこの状況。」
「…まだいたのか、余湖先生。」
同じ顔の男達が100人、微妙な表情で二人を見ていた。
両者の日頃見せていなかった一面を見た驚きは少なからずあるらしい。
「まぁ、そやな。状況が厄介なのは相変わらずやからな。」
「ああ。やはりあのルチャ男では…」
「…まだいたのか、余湖先生。」
同じ顔の男達が100人、微妙な表情で二人を見ていた。
両者の日頃見せていなかった一面を見た驚きは少なからずあるらしい。
「まぁ、そやな。状況が厄介なのは相変わらずやからな。」
「ああ。やはりあのルチャ男では…」
俺では
俺では
俺では―――
「…板垣には絶対に勝てないという事ですか猿渡先生?」
「率直に申し上げるならそうです。ヨクサル先生。」
俺では
俺では―――
「…板垣には絶対に勝てないという事ですか猿渡先生?」
「率直に申し上げるならそうです。ヨクサル先生。」
「宜しければ理由を伺いたい。」
「気を悪くしないで下さい。決して貴方が弱いという訳ではありません。
ただあの男は別格なんです。」
そんな事は分かっている。
「気を悪くしないで下さい。決して貴方が弱いという訳ではありません。
ただあの男は別格なんです。」
そんな事は分かっている。
「確かにあなたは数多くの武術を極め、幾多もの実戦を重ねてきました。
技術と経験では決してあの男にも私にも貴方は引けを取らないでしょう。
ただあの男と貴方では体格に差がありすぎます。」
そんな事は分かっている。
技術と経験では決してあの男にも私にも貴方は引けを取らないでしょう。
ただあの男と貴方では体格に差がありすぎます。」
そんな事は分かっている。
「格闘に関わってきた者なら分かるでしょう。同じか、もしくは多少技術や経験で
上回ったとしてもライト級の格闘家がスーパーヘビー級と戦えばどうなるか。」
分かっている。
上回ったとしてもライト級の格闘家がスーパーヘビー級と戦えばどうなるか。」
分かっている。
「あの男は格闘に関しては肉体、技術、経験のそれぞれで郡を抜いています。
その3要素が相乗されてオーガと呼ばれる程の強さを生んでいるのです。」
分かっている。
「ですから」
言うな。
「あの男と比べて」
言うな。
「肉体的に大きく引けを取る貴方では」
頼む。
「絶対に」
頼む。言わないでくれ。
「おいおい冷てェなぁ、猿渡さんよ?」
「本宮先生ですか。」
「ああ。で、確かアンタがヨクサルさんだな?あの喧嘩馬鹿に勝ちてェって言ってた。
一回ボロ負けした馬鹿デカい相手に借りを返したいってか?そのガタイで?」
「はい。」
「…いい目だな。気に入ったぜ。んなら奴との喧嘩で勝てるやり方は教えてやるよ。
…まぁ、流石にボロ勝ちって訳にゃいかねェがな。」
その3要素が相乗されてオーガと呼ばれる程の強さを生んでいるのです。」
分かっている。
「ですから」
言うな。
「あの男と比べて」
言うな。
「肉体的に大きく引けを取る貴方では」
頼む。
「絶対に」
頼む。言わないでくれ。
「おいおい冷てェなぁ、猿渡さんよ?」
「本宮先生ですか。」
「ああ。で、確かアンタがヨクサルさんだな?あの喧嘩馬鹿に勝ちてェって言ってた。
一回ボロ負けした馬鹿デカい相手に借りを返したいってか?そのガタイで?」
「はい。」
「…いい目だな。気に入ったぜ。んなら奴との喧嘩で勝てるやり方は教えてやるよ。
…まぁ、流石にボロ勝ちって訳にゃいかねェがな。」
登場人数 | 0 |
退場人数 | 0 |
現在の人数 | 54/60 |
スカーレットニードル4発は追加的に喰らったと考えておくれ | 本編ログ(一部) | 優雅の領域 |
無題 | 板垣恵介 | 久々の光原伸。あと哲也の2人。 |
無題 | 柴田ヨクサル | 久々の光原伸。あと哲也の2人。 |
浦沢と青山 | 青山広美 | 争乱への突入 |
浦沢と青山 | 山根和俊 | 争乱への突入 |
浦沢と青山 | 余湖裕輝 | 争乱への突入 |