小型ポンプ操法のみですが、消防署等から通達のあったこと(口頭含む)をまとめています。
基本的な動きの各個訓練や筒先を背負う要領、基本注水姿勢などは要領・規律に掲載しています。
基本的な動きの各個訓練や筒先を背負う要領、基本注水姿勢などは要領・規律に掲載しています。
操法要領を電子書籍に編集してみました(テスト)
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配点の方法
審査は持点からミスするごとに減点される「減点法」で行われ、下記の点を合計して審査される
項目 | ポンプ車操法 | 小型ポンプ操法 |
各隊員の行動審査得点 | 20点×5名 | 15点×4名 |
計時審査得点 | 25点×2線 | 20点 |
総合審査得点 | 50点 | 20点 |
持点合計 | 200点 | 100点 |
基準タイム
基準タイムは45秒であり、基準タイムに対し15点となっています。
- 1秒早くなる毎に1点加算、但し40秒まで(最大20点)
- 1秒遅くなる毎に1点減点、但し0点になるまで
基準タイムの目安
1番員・指揮者
秒数 | 動き |
4秒 | 指揮者筒先担ぎ腰に手 |
11秒 | 1番員第1ホースを置く |
21秒 | 指揮者「放水はじめ」 |
29秒 | 1番員ポンプ到着 |
30秒 | 1番員「放水はじめ」 |
45秒 | 標的に当たる想定タイム(「放水はじめ」より+15秒) |
2番員・3番員
秒数 | 動き |
3秒 | 吸管ベルト離脱 |
7秒 | 吸管伸長し降ろした時 |
12秒 | 吸管結合3番員「よし」 |
20秒 | 吸管投入 |
22秒 | 3番員ポンプ到着 |
27秒 | ポンプ吸水 |
31秒 | 3番員「放水はじめ」終わり |
45秒 | 標的に当たる想定タイム(「放水はじめ」終わりより+14秒) |
総合審査について
総合評価(動作全般)の採点要領が定められており、ほとんどの大会は下記の5項目に基づき、共同動作及び連けい動作等を採点している。
ポンプ車は各10点の計50点満点、小型ポンプは各4点の20点満点
ポンプ車は各10点の計50点満点、小型ポンプは各4点の20点満点
項目 | ポンプ車操法 | 小型ポンプ操法 |
規律、節度 | 10 | 4 |
敏しょう性 | 10 | 4 |
士気 | 10 | 4 |
安全性 | 10 | 4 |
操法要領遵守度 | 10 | 4 |
合計 | 50 | 20 |
総合がどの様に評価されるかを見極めることが大切。
例えば個人の行動審査とタイムだけを見れば、延長タイム1秒につき1点なので、1秒縮めるよりも2点の減点をしない様に丁寧に行う方が効率的に思える。
しかし、小型ポンプで50秒かけた場合、審査員の主観にもよるが、敏捷性の大幅減点、士気の減点にもつながる可能性もある。
延長タイムは1秒1点よりも大きなダメージがあると言える。
逆にタイムがすごく早くても、「規律、節度」や「安全性」で減点評価になれば、早さだけの有利性はなくなる。
また、加圧送水の場合「規定外圧力送水」では3番員の5点減点だが、安全性と操法要領遵守度がともに大幅な減点になる可能性もあり、これ1つで順位を大幅に下げる要因となる。
延長タイムは1秒1点よりも大きなダメージがあると言える。
逆にタイムがすごく早くても、「規律、節度」や「安全性」で減点評価になれば、早さだけの有利性はなくなる。
また、加圧送水の場合「規定外圧力送水」では3番員の5点減点だが、安全性と操法要領遵守度がともに大幅な減点になる可能性もあり、これ1つで順位を大幅に下げる要因となる。
以上のことから指導者は「総合としてどのような評価がなされるか」という視点が非常に重要になるが、明確な基準がないため、情報の入手が難しい。
待機
各隊員 |
2番員が小型ポンプの中央になるよう整列
- ポンプの横幅を60cmとして基準点が定めてある為、ポンプによってはポンプの中心がコースの心線より外れる場合があるが、整列の基準はあくまでもポンプの中央であるので注意すること。
集合
指揮者 |
集合指揮位置で左向け止まれの要領で停止
- つま先が伝令停止線にかからないようにすると良い。伝令停止線から指3本を目安とすると良い。
各隊員 |
集合線上に2番員が小型ポンプの中央に正対
- 整列時の基準ではあるが、自らも集合のために移動を行っているので位置の修正をしても不適ではない。
一列横隊の隊形で2番員を基準に自主整とん
- 集合時に2番員が集合線から出た場合、他の番員は線上又は2番員にならっていればよい。
- 集合線上に整頓する場合には1番員が小声で合図してもよい。
開始報告
指揮者 |
審査長の前5mの位置で停止
- 一歩が80cmとするため、6歩(×80cm=480cm)と7歩目を半歩(20cm)で決め、8歩目(右足)で揃える。
定位
指揮者 |
各隊員の行動を監視する
- 「各隊員の操作状況の監視」は必ず頭を動かして監視する。
1番員 | 2番員 | 3番員 |
停止する
- 定位に付くときの番員が手を下ろす時機は、同一でなくてもよい。
第1線延長
指揮者 |
(2)ホース延長
筒先位置にいたり
- 指揮者が筒先を取りに行く時の「筒先位置」は、筒先よりも後方(水利側)とする。
筒先を取った後背負い
- 筒先を背負う又は下ろす要領の右手(ノズル付近(回転部分以外))は、プレイパイプ上部に指が掛かってもよい。
展張する
- 展張時は体及び左足先を加点側に向ける。
身体を起こして、筒先を第3 ホースと結合して確認
- 1番員の様子が目視できるため、タイミングを合わせる。余裕があれば丁寧な規律を心がける。
「放水始め」と合図し、火点に向かっておおむね15m前進
- 1番員の「放水始め」の復唱を確認後、前進すること。
15m前進し、左上腕と腹部で筒先を抱え込み
- 余裕ホースを投げる時も含め、筒先の結合部が腰から離れない様にする。
右手でホースをたぐり寄せ
- 筒先員が火点側余裕ホースをたぐり寄せるとき、後方を見てもよい。
- たぐり寄せは時間の短縮のため、4回までが望ましい。
後方におおむね1mの注水補助ができる場所をつくる
- 1m分のホースを持って注水補助スペースを作る場合に、ホースを置く様にし、落とさない様心がける。
基本注水姿勢をとる
- 筒先員が余裕ホースを取った後前進する場合は、基本注水姿勢に準じた姿勢とする。
右手を筒先から離さないように滑らせながらプレイパイプの中央付近へ移動
- ノズル操作時に、プレイパイプの中央付近へ移動する右手は、左右の手が離れていれば中央と見なす。
(3)筒先員交替
「筒先員交替」と号令
- 筒先員交替の時機は標的を倒した後とする。
「よし」の合図で取手から右手を離し、右足を1 歩後方に引き
- 筒先員交替時の指揮者の「右足を一歩後方」の後方とは、斜めを含め水利側とする。
火点指揮位置(1番員の斜め右前方おおむね3m)に火点に向かって停止
- 指揮者の火点指揮位置の基準は、1番員の左足かかとから右足かかとの間とする。
火点の状況を監視する。
- 「火点状況監視」は目視(頭を動かさない)でもよい。
1番員 |
(1)ホース延長
展張に便利な位置に
- 第1ホースを後方に搬送するときは、後方を確認する。
- ホースを持ち上げた後、目視で後方を確認後下がること(下がりながら、後方を見ることは不適)。
- 第1ホースを取るとき、ホースと筒先の間に足を入れてはいけない。
展張し
- 展張時は体及び左足先を加点側に向ける
おおむね2 m の余裕ホースをとった後
- 第1ホース展張後、水利側余裕ホース確保のためホースを後方に引いても引きずりとはみなさない。
第1ホースのおす金具を右手に持ち腰につけた後
- おす金具を腰につけてから立ち上がることとし、立ち上がりながら腰につけない。
- おす金具を腰につけた後に、左手を腰につけてから前進すること
- 第2ホースについても同様
展張ホースの左側に沿って延長し
- ホース展張の際、左右にそれた場合は、ホースに沿って(ホースから概ね1m以内)走らなければならない。
- ただし、1m以内であっても無視して進んだ場合は不適
第1ホースと第2ホースを結合し確認する
- ホースの結合後、操作員はおす金具付近を踏んだ状態のまま発進してはいけない。
第3結合実施場所にいたり
- 第3結合部の「いたり」は、いたってから左手を下ろしオス金具を下ろす。この場合、開脚いたりでも右足を前にした「いたり」でもよい。
第2ホースと第3ホースを結合し
- 第3ホース結合を行う際、第3ホースを引き寄せる必要が生じた場合には、その原因が1番員の延長不適(ねじれ等)のときは、1番員の延長要領不適とし、指揮者の終わり地点不適の時は指揮者の搬送要領不適とする。
- その場合、上体のみ大きく動かすか又は一、二歩移動する等の不自然な動作で結合すれば第3結合要領不適とするが、めす金具をおす金具付近に一旦置いた後、ホースの結合要領で結合すればよい。
延長ホースの左側に沿ってポンプ方向に前進する
- 伝達等経路の最短距離は、水利側は第二結合部を基点とする。
(2)放水開始の伝達
伝令停止線内の位置で3番員に相対して停止し
- 伝令停止線の3番員の相対位置で支障のある場合はホースを修正して確保する。
- 伝達位置は伝令停止線の線上又は水利側であれば距離は問わない。
指揮者の1歩後方にいたり
- 伝達時の火点側伝達位置は、筒先員の一歩後方(筒先員から左側1メートル以内)で、支障のある場合はホースを修正して確保する
「筒先員交替」の号令で指揮者の左斜め前方にいたり
- 筒先員交替の時、1番員の左足の位置は、指揮者の左足の内側、外側どちらでもよい。
2番員 |
(1)吸管操作
吸管バンドをはずし
- 吸管バンドの取り外しは確実に行い、バンドが吸管上に残ったまま吸管操作をしない。
(吸管を)伸長し
- この際に、必ず吸管が地面を擦らない様にする(擦ったらそこで操法が終了するという意気込みで)。
(吸管伸長後)吸管を左腰部にもち上げ
- 2番員が吸管伸長後2歩半出るときの吸管の持ち方は左腰部の状態とする。
吸管投入に便利な位置まで進み
- 吸管搬送時、体の向きはストレーナー側とし、顔の向きは水利側とする。
- しっかりと顔を向けてから進む。
吸管を水利に投入する
- 吸管投入後の吸管は蛇行した状態でもよい。
- 吸管補助員は過度に沈めるなどの行為は行わない。また、控え綱にふれない様注意する。
もやい結び及び半結びで結着
- 10cmを必ず残す。タイムには関係しないが、早く行う(他の箇所のスピードと差があると、緩慢な動作に見える)。
バンドを取り付ける
- 枕木に吸管と控綱を一緒に取り付けない。
(2)とび口搬送及び部署要領
とび口柄中央部を左手に持ち
- とび口を地面に置く時や地面から拾い上げるときは両手(交差してもかまわない)で行う。
破壊地点にいたり
- 破壊地点は1番員の左足つま先を基準とする(1番員とつま先の位置をそろえる。揃っていないと減点対象)。
- ただし、1番員が放水停止線を踏み越した場合は左足つま先が放水停止線上にあればよい。
とび口を構える
- 左手はとび口柄の中央部、右手で柄の後端おおむね10cmを残した位置を握り、握った右手を右腰部にあて、左腕を水平に伸ばす。
- また、左ひざはやや曲げると同時に体重を前方におき、右足を真っすぐに伸ばした前傾姿勢をとる。
- とび口の構え方は、左腕が水平であれば、左手で柄を持つ位置が中央からずれてもよい。(搬送時は中央部分を持たなければならない)
- 構えるのが困難な場合は長いとびを使うことも考慮すると良い
- 左側と後方から確認し、姿勢が1番員と同じになるようにすると良い(右足の位置や、ゼッケンの見え方など)。
3番員 |
(1)吸管操作
吸管バンドをはずし
- 吸管バンドの取り外しは確実に行い、バンドが吸管上に残ったまま吸管操作をしない。
結合しやすい位置にくるように搬送して
- 「吸管操作」で吸管を搬送するとき、「とび口」をまたがない。
吸口覆冠をはずし、身体を起こしてから
- 吸口覆冠を外した後の「身体を起こす」動作は、上体を起こせばよい。
吸管投入に便利な位置まで進み
- 吸管搬送時、体の向きはストレーナー側とし、顔の向きは水利側とする。
足を計器側に踏み出した姿勢で止まる
- 機械器具に足が触れた程度は蹴飛ばしとはみなさない。また、スロットル調整時ホースに接触してもよい。
(2)送水準備
余裕ホースに配意した後
- 機関員が行う余裕ホースの配意は、一旦火点を向いて姿勢を正してから行う。
- ホースの引きずりについては、結合金具が移動しない範囲であればよい。
- 余裕ホース配意時に送水に支障のあるホースのよじれを修正してはならない。ただし、第1結合部から伝令停止線までは可とする。
- 余裕ホース配意時にホースの余裕がないなど配意が困難な場合はホースに触れ模擬操作を行う(一度ホースにさわり、その後、空操作する)。
(3)放水開始及び送水操作
放口コックを全開するまで徐々に開き
- 必ずゆっくり開くこと。(二段階にした場合でも、急激に開けない)。急激に開けると余裕ホースが2mを超えてしまうため。
同時に計器に配意しながら
- 送水圧力は4㎏/cm2以下又は0.4Mpa以下とする。
- 標的を倒した後の圧力及び筒先員交替時の圧力は、下げてはいけない。
適正圧力を確保
- 明らかに加圧状態となる場合は、下げた後に姿勢を正す(姿勢を正した後に操作することを良しとしないため)。
放水中止
指揮者 |
各隊員の操作状況を監視
- 「各隊員の操作状況の監視」は必ず頭を動かして監視する。
1番員 |
(排水時、右手を)プレイパイプの中央付近へ移動し
- ノズル操作時に、プレイパイプの中央付近へ移動する右手は、左右の手が離れていれば中央と見なす。
筒先を右足きわに立てて姿勢を正す
- 排水操作を行い筒先をたてた後、身長に応じてノズルの上部を握ってもよい。ただし、筒先離脱時にはノズルを横から握る。
- 水止め金具の位置については、排水姿勢の状態で右足かかとから後方概ね50cmのところでホースが接地する場所とする。
2番員 |
延長ホースの左側に沿って
- 伝達等経路の最短距離は、水利側は第二結合部を基点とする。
- 余裕ホースの始点まで向かい、「右向け前へ進め」の要領(左足先を内にしておおむね半歩踏み出し、ついで右足を新行進方向に踏み出す)でホースに沿って走ることで、きちんと行っていることをアピールする。
伝令停止線内の位置で3番員に相対して停止し
- 伝達位置は伝令停止線の線上又は水利側であれば距離は問わない。
3番員 |
計器に配意しながら
- 必ずメーターを目視すること(頭部を動かす。)
- 水止め金具の位置については、ポンプ側はめす金具先端部から概ね50cmとする
- 審査員のエンジン停止指示以前にエンジンが停止した場合、再始動すること。
- 放口コック閉鎖時に送水圧力が加圧(4㎏/cm2超)の場合はスロットルを始動までさげること。
収納
指揮者 |
発進し集合指揮位置で停止する
- 指揮者が収納経路の第2結合部付近を越える位置は、結合部より火点側とする。
- 金具の上を通過したように見えないように、確実に火点側でホースをまたぐ事。
1番員 |
筒先を第3ホースから離脱し
- 離脱の際に指先が筒先の金具内に入っていないこと(そう見えない様に指先を伸ばす)
背負った後
- 筒先離脱後に一旦左手でプレイパイプを握ってから要領により背負ってもよい。
- 筒先を背負う又は下ろす要領の右手(ノズル付近(回転部分以外))は、プレイパイプ上部に指が掛かってもよい。
筒先を下ろし元の位置に収め
- 筒先収納時に手を持ち替えない。特に左手を逆手から順手に持ち替えたり、プレイパイプの中央付近にずらす等の行為は不適となるが、一度地面に置いてから修正を行う際はこの限りではない。
2番員 |
とび口収納位置にいたり
- 収納の際の搬送経路はホースに沿う必要はない。
- とび口収納は、水利側を向いていたり、火点側に向きとび口を置くか、又は右向け止まれ(開脚)の要領で停止し、その後火点側を向きとび口を置く。
- 火点側を向く際に、とび口とポンプが平行になる様まで向き、収納する。
3番員 |
第1結合を離脱し、ホースを伸長
- 後方を目視し(頭部を動かす)、下がること。
身体、服装の点検
指揮者 |
服装の乱れを点検し整える
- 指揮者の服装点検の時機は、最終の隊員が器具を納めた後、集合線上に集まった時機とする。
各隊員 |
服装の乱れを点検し整える
- 服装点検は、集合線に到着次第実施する。