太郎さんの憂鬱


「太郎さん」
 男子トイレの太郎さん
 学校の怪談のひとつ
 男子トイレの一番奥の個室にいるという子供の妖怪


…ぼく? 太郎
歳? まあ11歳?っていうか
ショタ? ……やめてください。

っていうか>>1さん、聞いてください
ええ、ぼくの認知度の話ですよ!

学校の怪談の太郎さん……って言って、一体何人がぼくの正体に気付いてくれるでしょうか?
「トイレの太郎さんですよ~」って出てっても、正直わかってもらえる気がしません。
悲しいですよ……当たり前じゃないですか……

だいたい、名前がいけないと思うのですよ、名前。
ぼくの亜種的な怪談で、トイレの花子さん、いるじゃないですか。
花子と太郎ですよ?吉本新喜劇かってんですよ!
どこに太郎なんていう子供がいるかってんですよ!
リアリティを感じられなすぎなんですよ、名前が!
怪談作ったやつ出てこいや状態ですよ!

せめて一郎次郎三郎ならわかるんですよ。太郎ですよ太郎!
普通つけるにしても新太郎とか光太郎とかつけるでしょ?
本当にいたのその子?的な扱いを受けるんですよ!名前だけで!
ああもー、悔しい!

ぜったいぜったい、花子さんのほうが流行ったのは名前のせいですよ。
花子ならギリギリいそうですもん。
花のような子、いいじゃないですか。太郎ってなんですか太郎って。
長男全員太郎じゃないですか、馬鹿ですか?

……ふぅー。
で? ぼくが何をする怪談なのかって?

えっ……いや……そんな……
か、怪談はいるだけで怪談なんですよ!?
そんなスプラッタが標準装備的な考えは改めてください!
子供に何させる気ですか?何を期待してるんですか!
こ、こわい……人間こわい……どうしてそんなに怖いこと考えられるんですか……

つまり何が言いたいのかって?
えーと……子供につける名前はよく考えろってことです。
…よね?

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最終更新:2010年10月20日 01:22