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『ただしイケメンに限る』

A:男性。加藤君。文武両道、成績優秀、おまけにイケメン。
B:女性。新田智早。成績は真ん中くらい。Aに片思い中。貧乳。
C:女性。美恵子。色恋沙汰が大好きなおせっかい女。


A01「あの、新田さん。二次試験の過去問持ってるよね?」
B01「え?ああ、うん。持ってるけど、これ北大(きただい)のだよ?」
A02「ちょっと貸してくれないかな?実は僕も受けることにしたんだ、北大」
B02「え……?」
A03「それじゃ、ちょっとコピーしてくるから」
(※A、教室を出て行く)

C01「ちょっとちょっと、どういうこと!?」
B03「さあ」
C02「何で今になって進路変えるわけ?」
B04「なんか事情があるんだよ、きっと」
C03「事情って何さ?だってあの人一大(いちだい)狙ってたじゃん。普通にA判定とってたし。
  それを北大って、どんだけレベル下げるのよ」
B05「色々あるんだよ」
C04「ねーよ!」
B06「知らないよ!」
C05「何したの?」
B07「は?」
C06「ごまかすな。さては冬休みに何かあったんでしょ!?」
B08「ば、馬っ鹿じゃないの!?」
C07「ははぁん、その反応は……」
B09「無いから!!」
C08「うわぁーん、こんなミニマムサイズに先越されるなんてー!!」
B10「張っ倒すぞ、この野郎!!」
C09「はっ!?こうしては居られない!真相を確かめに行かなきゃ!!」
B11「だから何にもあるはずないじゃん!って、足はや!もう居ないし!……もう、本当に何に
  もないのに。だいたい、まともに話したこと自体、あの時……」

(※ここから回想。1年前の2学期、中間テスト後)
B12「あの、加藤君」
A04「あれ、新田さん、めずらしい、何?」
B13「いや、えっと、ここね、ここの所、ちょっとわからなくて、ごめん、本当は美恵子に聞い
  たんだけどね、あの馬鹿、加藤君に聞けばいいじゃんとか、ほら、加藤君学年1位だしさ、
  で、あ、別に加藤君が嫌ってわけじゃなくて、むしろ私もそっちのほうがいいな、とか、加
  藤君教えるのうまいって評判いいし、……ね?それで、ああ、やっぱいいや、自分で」
A05「あ、ここの計さ」
B14「はい!……え?」
A06「落ち着こうよ。……んとさ、解き方は間違ってないんだよ。ここ、計算ミスしてるだけ」
B15「え?」
A07「なんだ、こっちのもケアレスミスじゃん。新田さん、計算式はきれいなのに。解き方が頭
  に入ってるなら次は大丈夫だよ。次はもう少し落ち着いて、ね」
B16「あ、ありがとう……。そ、それじゃ!」
A08「あ……」
(※ここまで回想)

B17「訂正。まともに話したことなんてなかった。あるはずがなかった。希望的観測でした。
  あーあ、ついに3年間ろくに話さないで終わっちゃった。……大学行ったらもっと仲良くで
  きるかな?いやいや、3年間ろくに話してないのに急に仲良くなれるわけないじゃんか」
C10「どったの?(意:どうしたのですか?)」
B18「……別に。つーか結局何しゃべってきたのさ」
C11「ああ、うん。とりあえず何もなかったことはわかった」
B19「でしょ」
C12「ねえ、チハ、あんたやる気あんの?」
B20「何よ」
C13「加藤君のこと。まさか3年間まったくひとつもアクション起こさないとか」
B21「放っといてよ」
C14「少しは押し倒したいとか思わないの?」
B22「馬鹿じゃないの?」
C15「もしかして、飽きちゃったとか」
B23「うっさいな」
C16「嘘、マジで?」
B24「違うわ。うー、違うんだけどさー」
C17「ん、そっか。よかったよかった」
B25「はあ?」

(※A、教室に戻ってくる)
A09「あの、新田さん、これ、ありがとう。助かったよ」
B26「ん。どうも。そういえば結局加藤君はどうして北大受けることにしたの」
A10「そのこと、なんだけど、えっと……」
B27「へ?」
C18「頑張れー」
A11「ごめん、新田さん、ちょっと来てくれないかな!?」
B28「はい?」
C19「二人とも頑張れー」
B29「ちょ、美恵子!?まさかお前か!」
C20「いやー、青春って見てて面白いよねー。そいじゃ」
B30「お、お前泣かす!後で絶対泣かすから!!……行こ、加藤君。えっと、どこ行けばい
  い?」