作者:Elika


おーい、見舞いにきてやったぞー、見舞い。
あ、見舞いっつってもアレだからな?ちゃんとした見舞いだからな。
食らえ、必殺の────っ!みたいな、そんな見舞いじゃないからな?
よい、っしょと。

んだよ、俺の顔になんかついてるのか?そんなまじまじと見つめて。
……なっ、失礼だな!心外だぞ!
あーーー…っと、そうだ、ほら、これ。
好きだろ?果物。見舞いっつったらやっぱリンゴだよな、リンゴ。
食欲なくても果物だけは食えるもんな、お前。
ははっ、そーかそーか。んよっし!じゃー特別にこの俺が、リンゴをむいてしんぜよう!
うむ、くるしゅうない、ナイフはどこじゃ!
はいはい、っと…えーっと?まずどーやって……あ、そうなの?
じゃ、縦に割って、っと……あ、あれ?なんか大小さまざまな……ま、食ったら同じか。
んで?次は?
え?あ、あぁ、そう、そうか、そうだよな。うん。

……こ、こうでいいのか?うわっ、ちょっと深く入りすぎ…てもないか。まぁいいや。
で、ここで皮むくの?
ぅ……ぐっ……!っだりゃああ!どうよ!これで!!!

……うるさいなっ、むいたことねぇんだよ!
ほ、ほら、とっとと食え!食って寝ろ!寝て元気だせ!
治ったら、ちゃんとむいたリンゴ食わせろ!
おまえがいなきゃ、リンゴもまともに食えやしねぇ……な、なんでもねぇよ、独り言だ!
ニヤニヤすんな!バーカ!!

タグ:

朗読
+ タグ編集
  • タグ:
  • 朗読

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年10月22日 07:14