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作者:Elika


A01「はぁぁぁ……」
B01「これ見よがしにため息なんかついて、何?そんなに『どうした?』って優しく言ってほしい?」
A02「いつもなら3回は張り倒すとこだけど、今日はやめとく。
   そうだね、できれば最っ高にいい声で言ってほしいな。あたしが惚れるくらい」
B02「また始まったな、お前の声フェチ。……で?どうした?」
A03「そーそ、その声。好きよ、その声」
B03「声なんてどうでもいいよ、めんどくさいから早く言えよ」
A04「その冷たいとこも今は好き。……ねぇ、あたしって魅力的?」
B04「は?いや、どうだろ……女として、ってことだろ?」
A05「うん。思わず好きになりそうな感じ?」
B05「友達の彼女好きになるほど俺は落ちぶれてないつもりだけど」
A06「あんたがあたしの事を好きかどうかじゃなくて、男から見て、ってこと」
B06「どっちにしろ同じだ、俺はお前のこと女として見られない」
A07「ですよねー。……はぁぁぁ」
B07「なんだ、またか?」
A08「うん、また。結構真剣だったみたい」
B08「あいつも苦労が絶えないな……友達として非常に同情せざるをえない」
A09「後輩がさ。彼氏いても関係ないですー、だって。あたしが何したってぇのよ」
B09「何したもなにも、どうせいつもどおりだったんだろ?」
A10「そうだよ、いつもどおり。他の人と同じように、平等に」
B10「そしていつもどおり勘違いされる、ってわけか」
A11「あたしとしては、自分に女性としての魅力があるとは思えないの」
B11「それに基いて行動するから、結果勘違いされるんだろ?こいつ、俺に気があるんじゃないか、って」
A12「だから予防線はってんじゃん。彼氏いるって公言してるし」
B12「それは抑止力にはならない、ってことだろ。お前もいい加減自分の言動を省みろよ」
A13「省みろったって、なにが悪いのか全然わかんないんだもん」
B13「例えば、お前すぐ『好き』って言うだろ?」
A14「だって、そう思ったんだもん」
B14「耐性ないやつがいきなり『好き』なんて言われたら、意識するのが普通だろ」
A15「意識したって同じよ、あたしには魅力がないんだから。胸すらない」
B15「世の中には貧乳というジャンルがあるし、蓼食う虫も好き好きって言葉がある」
A16「世の中蓼食う虫ばっかりだっていうの?できすぎじゃない?」
B16「現にお前は何人もの男の心をもてあそんでるじゃないか」
A17「もてあそんでなんかないわよ、あっちが勝手に勘違いしてるだけ」
B17「それ、女友達に言ったら殺されかねないぞ」
A18「もういっそ殺してよぉー、めんどくさい……」
B18「ああ、俺も面倒くさい。とにかく、そんなしょっちゅう好きだのなんだの言わない方がいい」
A19「そういやあたし、あんたにも分け隔てなく好きって言ってるけど、あんたはしないの?勘違い」
B19「友情にひびを入れてまでするような勘違いじゃないからな」
A20「世の中の男が全部あんたみたいならよかったのに」
B20「世の中の女が全部お前みたいだったら、彼女いない男なんて絶滅するのにな」
A21「あたしはね、人のいいとこ見つけるのが好きなんだ。人と触れ合うのが好きなの」
B21「明らかに触れ合いすぎだ、自重しろ」
A22「……その方がいいのかもしれない」
B22「かもしれないってレベルじゃないからな。お前、いつか刺されるぞ」
A23「うん……わかった。でも、あたしあんたにはいつもどおりだからね」
B23「はいはい、どうぞご自由に」
A24「絶対なびかないもんね。気が楽だよ、ほんとに。感謝してる、ありがと」
B24「どういたしまして」
A25「ま、うじうじしてたってしょーがないか。んしょ、っと。じゃあね!」
B25「ああ。──ッッくそ!誰が絶対なびかないって?誰が勘違いしないって?
   これは勘違いなんかじゃねぇよ……気楽なのはお前だけだよ!!
   俺だって……蓼を食いたい虫なんだよ……」