ロジックで攻める!! 初心者のための小動物の実践外科学

  • 著者 村枝一弥
  • 出版社 チクサン出版
  • 値段 ¥9975-
  • ISBN 9784885006517
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外科の手術書というと、"古い"あるいは"高い"ものばかりで、なかなかベーシックな教科書はありませんでした。この本は、翻訳書ではないからか、440ページの分量でフルカラーにも関わらず1万円を越えません。

総論部分では、無菌捜査の基本である手の洗い方からドレープの掛け方、縫合糸の選択、手術器具の名称などにも触れており、まさに学部生が一から学ぶための教科書という様相を呈しています。各論についても診断方法から基本的な術式まで丁寧に解説されていますが、避妊・去勢や乳腺腫瘍切除から肺葉切除まで外科実習でやりそうな術式に限定されており、整形外科やそのほかの特殊な術式などについてはあえて掲載されてませんので、そうした部分については別の書籍で補うことにはなります。

全体として写真やイラストが多く、解剖生理や病理などの理論もしっかりした内容になっています。また、随所に様々なエビデンスも盛り込まれており、ある程度習熟している獣医師にとっても参考に値するものでしょう。これからの獣医学生および小動物臨床家はみんな買うことになる本だと思います。 (kimu)



Equine Respiratory Medicine and Surgery

  • 著者 Bruce C. McGorum (編集), Padraic M. Dixon (編集), N. Edward Robinson (編集)
  • 出版社 W.B. Saunders Company
  • 価格 ¥ 26,912 (税込)
  • ハードカバー: 720ページ
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馬の呼吸器系疾患とその外科学に関する洋書である。馬の呼吸器系疾患は喘鳴症を始めメジャなーものとなっており、競走馬では特に重要視されている。本書は洋書であるが、どの章にも大判の見やすいカラー写真と図が添付されていて大著の取っ付きにくさを感じない。また各ブロックの頁上は色分けされていて使いやすい。

学生が勉強すると言う点から考えると、馬独特の手技(例を挙げるとTieBackなど)なども多く、大動物の中でもかなり特殊な一面を有するが考え方として非常に有効的な病態解釈が勉強できると思われる。(Naru)



Small Animal Surgery Textbook

  • 著者 Theresa Welch Fossum et al.
  • 出版社 Mosby
  • 価格 $134.67
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小動物外科の決定版。豊富なイラストで、大変わかりやすいです。

原著は最近改訂されました。日本語訳は一つ前の版まで出ていますが、small animal internal medicineと同様、異様に高い値段がついています。(管理人)



標準外科学

  • 著者 松野 正紀 等
  • 出版社 医学書院
  • 価格 ¥8925
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ヒトの一般的な外科の教科書。ヒトと動物では解剖が違いますので、各論は参考程度に読むと良いと思います。お薦めは総論です。外科学を学ぶための基礎が細かく書かれています。こういった基礎の部分は、ほ乳類であれば共通する事が多いので、読む価値はあります。

ちなみに、標準シリーズには外科学の他にも、整形外科や脳外科あるいは眼科までさまざまな科があります。(管理人)
最終更新:2008年05月24日 22:47