第6回災害救助犬神奈川主催IRO試験 リポート


5月1日、災害救助犬神奈川主催によるIRO(国際救助犬連盟)瓦礫捜索試験を開催しました。
当初は3月下旬に開催の予定でしたが、3月11日に発生した東日本大震災および震災に伴って発生した様々な事象を考慮し、日程、規模を変更しての開催となりました。

  • 会  場:神奈川県 大磯町
  • 審査員:澤田和裕(IRO公認審査員)
  • 実施日時:2011年5月1日(日)   
  • 受験頭数:救助犬瓦礫捜索試験A(RH-T A)1頭 / 救助犬瓦礫捜索試験B(RH-T B)5頭

  • 試験結果
[救助犬瓦礫捜索試験A(RH-T A)]
犬名 捜索(200点) 服従(50点) 熟練(50点) 総合得点(300点) 所属
堤/ロビン ♂ 170 41 40 251(合格) 神奈川

[救助犬瓦礫捜索試験B(RH-T B)]
犬名 捜索(200点) 服従(50点) 熟練(50点) 総合得点(300点) 所属
柳川/小次郎 ♂ 140 40 46 226(合格) 神奈川
勝野/ドーン ♀ 138 44 47 229(不合格) 神奈川
秋田/ジン ♂ 188 46 47 281(合格☆) OPDES
白田/アニー ♀ 186 42 45 273(合格☆) 神奈川
大谷/ブリス ♂ 195 46 49 290(合格☆) 神奈川
注)合否について
IROの国際救助犬試験は、各課目それぞれ70%以上の得点で合格となります。ただし、総合得点で210点/300点を獲得しても、合格点に達しない課目があれば合格にはなりません。

  • 世界大会出場権
当試験B段階において合計270点以上を獲得したペアには、2011年開催のIRO世界大会(開催地:ベルギー王国)の出場権が与えられます。(上記試験結果総合得点欄☆マーク参照)

[当試験における2011年 IRO世界大会 出場権獲得ペア]
秋田/ジン(OPDES)
白田/アニー(災害救助犬神奈川)
大谷/ブリス(災害救助犬神奈川)


試験会場となった資材置き場。コンテナや足場金具の置き場、プレハブなどが散在します
足場の安定しない場所でも匂いを追求しようとする犬の様子
発見、咆哮した犬を、ハンドラーがねぎらいながら戻っています
熟練試験。水平はしご渡りの最後で、ハンドラーが犬を抱き下ろしています

  • 総評

今回は災害救助犬神奈川としては2006年以来5年ぶりとなる瓦礫捜索試験の開催でしたが、参加したどの犬達にとっても、作業への自信につながる結果となりました。
今後も、ホーム会場である利点を活かし、条件、設定等に様々な工夫を加えながら、継続して開催できればと考えています。

また、今回も、前回試験同様、午前中に捜索試験、午後に服従・熟練試験という形で実施しました。
IROのナショナルテストは捜索試験と服従・熟練試験が別々の日に実施されることが多く、それらと比較すると、ハンドラーにとっても犬にとっても負担の大きい形式となります。
この形式をあえて選択するのは、多くの実働を通して、このような条件下でも犬をケアし、しっかりと力を出させてやることがハンドラーの大切な役割であると感じたからです。

わたくしたち災害救助犬神奈川は、この試験の結果を今後の瓦礫捜索の訓練に活かし、犬とハンドラーのより良い成長とより良い実働につなげて行きたいと考えています。(災害救助犬神奈川/勝野英樹)







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最終更新:2011年05月09日 23:08