2018年5月 建物捜索訓練(東京都町田市)



『東京映像美術株式会社』本社社屋を使用した定例建物捜索訓練会を実施させていただきました。

  • 会場:東京都町田市
  • 協力:東京映像美術株式会社/東京Mix株式会社
  • 実施日時:2018年5月12日(土) 9:00~16:00
  • 参加頭数:6名/救助犬4頭


わたしたちは専用の練習場を持っておらず、瓦礫捜索や建物捜索のいずれの練習会場も、現に稼働中の事業所の一部を使用させていただいています。そのため、毎回会場の様子に変化があることもありがたいところです。

前回のレポートでもご紹介した、待機場所から捜索エリアへと向かう階段での犬たちの表現は、捜索作業での彼らのパフォーマンスに直結しています。
ここでの彼らの表現を適切に観察し適切にフィードバックすることは、もっとも大切なハンドラーの仕事のひとつです。
犬たちは高度な捜索能力を身に付けていますが、そのパフォーマンスをフルに発揮できるかどうかは、ここで彼らが見せる態度、そこに表現される精神状態によって、大きく左右されるからです。

↑↑捜索エリアへのアテンションを見せている犬たち。他の犬が捜索や告知している様子はよく伝わるため、過度な興奮をすることなく、その後の作業の質を落とさないよう、このように落ち着いた表現で待てることを要求します。

↑↑小さい体で、ひるむことなく急階段を駆け上がるトイ・プードル。この練習会場でたびたびご紹介している光景ですが、これは犬に「ここを駆け上がりなさい」と教えたり要求したりしているわけではありません。このエリアでの捜索に、犬自身が意欲と自信を持っていることが、このような表現として結実しています。

↑↑引き違い扉の、左右中央にある3箇所の、どの隙間の後ろに仮想被災者がいるかを正確に判断し、自信いっぱいの告知を見せました。

↑↑捜索あとの犬の表現もまた、作業の質にかかわるものです。しっかりと犬を観察し必要に応じたフィードバックをすることに最後まで細心の注意を払います。

室内での捜索作業には独特の難しさがあります。
犬が最も大きな捜索対象とする「人間の呼気」(呼気に存在するラフトを含む)が室内を大きく循環すること、工夫しだいで仮想被災者の直近まで接近できない設定が作れることが、犬たちが作業の目的としている「においのもとを突き詰める」ことを難しくするからです。
よい練習を重ねることで犬たちは室内での捜索を向上させていきますが、練習を「よい」ものにするのは、ハンドラーの責任です。

犬を理解に導き、その理解を自信に育ててやるために心をくだく。手を尽くす。常に観察し、考える。
犬の訓練の基本は、実はすべて同じなのですが、救助犬の捜索作業をつくりあげるためのハンドラーの仕事は複雑で考慮すべき変数が多く、学ぶべきことが多いジャンルです。
建物を使った捜索練習は、ハンドラーの勉強に、実はとても大切なものなのです。

その会場と機会をご提供下さる東京映像美術株式会社ならびに今回も細やかなご配慮をいただきました施設管理スタッフの皆様には、感謝の言葉しかありません。



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