STEP☆ムスメちゃん - 声劇つくっちゃおうぜ

「STEP☆ムスメちゃん」

登場人物

• 俺
• 男
• 娘

俺：じゃあアンタ幽霊なんだ。
男：ああ。そうだよ。
俺：ほーほー…本当だ。触れない。
（スカッスカッと空ぶる音）
俺：それでどうするの？俺を呪い殺したりとかするの？
男：そんな事はできないよ。ただ君に頼みがあるんだ。そこの屋上にいる子・・・見えるかい？
俺：うん、見える見える。
男：あの子にこれを渡してほしい。
俺：いいけど・・・手紙？
男：そう。僕はあの子には触れないし、見えないからね。

（ビル風が吹く音）

娘：・・・今、行くからね。
俺：あのーすみません。
娘：！！　だ、誰？
俺：あーえっと、これ渡してほしいって頼まれたんですが。
娘：誰？誰なの？
俺：えーと・・・ここに置いていきますね・・・

（立ち去る足音）

娘：手紙・・・？

（封を開ける）

娘：お父さん・・・？　お父さんからだ・・・どうして・・・
お父さん・・・！！

俺：あれでよかったの？力尽くで止めてもよかったんだけど。
男：あの子が本気でそれを望んでいるなら、一度止めたくらいじゃどうしようもないさ。
俺：経験者は語る…ってやつ？
男：情けない話だけどね。でも…思い止まってくれることを願うよ。
俺：フーン…まあ俺も暇だから、気が向いたら止めてやってもいいよ。
男：ありがとう。でも君、透明なのに触れるんだね。
俺：アンタははっきりしてるのに触れないだろ、それの逆。俺これでも人間だからね。
男：そうなのかい？
俺：そうだよ。…透明人間だから。

娘：私、もう少しだけ頑張ってみるね・・・お父さん・・・