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主食の考察

A「吸血鬼というものは、なぜ人の生き血をすすりたがるんだろうね」
B「……吸血鬼だからではありませんか?」
A「例えばね、生物には、ある特定の成分を摂取していないと死に至るものもいる」
B「はい神父」
A「彼らは人間の生き血を主食にすることによって、何を摂取しているんだろうねえ。人の血には、他の生物にはない何かが含まれているのだろうか」
B「人間でなくても良いのかもしれませんよ。農村の豚や鶏が殺された事件が、吸血鬼の仕業とされている事例もあるでしょう」
A「そうかな。吸血鬼はどの生物より人間を襲っている。人間は他の動物より知能がある。少なくとも、吸血鬼から逃げるすべも持っている。逆に反撃をくらわせることもある。
  多々ある選択肢の中から主食に選ぶとすれば、面倒な相手を選んだと思うよ」
B「人間の血が生物の中でもきわめて良質である、と仮定すればどうでしょうか」
A「神の子の血はワインに……ありえない仮定ではないね。しかし、それなら私の血などは良質とはいえないね。絶対に油が混じっている。けれど、吸血鬼は丸々と太った人間を好むんだ。男より女、女より少女を襲うのも、その肉が柔らかいせいらしい」
B「その仮説はカニバリズムではありませんか? 吸血鬼とは関係のないように思えます」
A「やれやれ、否定されてばかりだねえ。いっそ、君の正直な体に聞いてみようか、真実って奴をさ」
B「解剖でもするおつもりですか?」
A「ああ、全てを暴いてやるのさ」
B「刺激的ですね。貴方のような醜い豚相手でなければ楽しめそうだ」
A「それでも吸わなければ生きていけないんだろう、難儀だねえ」
B「ええ、本当に」
A「じゃあ はじめようか。吸血鬼くん」