さよならペヤング


水滴がぽたり、ぽたりと流れ落ちる
きみだったものの抜け殻から、ぽとり、ぽとり
どうして気づいてやれなかったんだろう どうして気をつけてやれなかったんだろう
そんなことを考えても、今はもう遅い
冷たく暗い場所に倒れたきみ もう、どこにも戻れないきみ
あともう少しで、暖かい場所にめぐりつくはずだったのに、どうしてこんな透明な床の上にいるんだ?
そんな風に自問しながらも、ぽつ、ぽつ、と……いつの間にか、俺の頬にまで雨が伝っていく
なあ、どうして……? どうしてなんだ? どうしてだよ!!
かえってこいよぉぉぉ!! 俺の……俺の、やきそばぁぁぁ!! ウッ、ウウッ……ぐすっ……

……さて、お湯沸かして作り直すか。

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最終更新:2010年10月20日 01:34