変態のスゝメ

A01「変態というものを考えてみたいと思う」
B01「ふーん、例えば?」
A02「そうだな。例えば、ここにセーラー服マニアがいるとする」
B02「ふんふん」
A03「対象となるその彼氏は、セーラー服が好きだ、大好きだ」
B03「そりゃマニアなんだからな。
   ここでその彼氏を変態と定義するなら、だからセーラー服を着てる子にムラムラしちゃう、と繋がるわけだ」
A04「違う。彼氏はセーラー服が好きなんだ」
B04「ん? どういうことだ? え……つまり彼氏は女装好きってことか?」
A05「それとも違う。彼氏はセーラー服が好きなんだ。」
B05「コレクションマニア?」
A06「それともまた違う。彼氏はただ一着のセーラー服に惚れ、人生を捧げている」
B06「好きな子が着てたセーラー服、等々の理由があって?」
A07「違う。彼氏は彼女を……いや、彼女と称するセーラー服を誰にも触らせたことはない。
   自分すらも触らず、彼女との距離は透明な壁に阻まれている」
B07「つまり、ビニールのパッケージからも出してないってことか?」
A08「さて、この彼氏をお前は変態と定義できるか?」
B08「えー……うーん、パッケージに包まれるってことは、自分で買ったんだよな? セーラー服」
A09「ああ」
B09「窃盗でもない、性犯罪でもない、ましてや風紀も乱しているわけでもない?」
A10「彼氏は彼女に触れたことすらないからな」
B10「少なくとも、俺が考えている変態とは定義が違うようだ」
A11「そう思うか」
B11「ところで、なんでこんな話をする気になったんだ?」
A12「実はな……その彼氏とは、俺」
B12「皆まで言うな変態」
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最終更新:2011年02月10日 23:24