大好き☆MEGANE

弟01「なあ、兄貴……ちょっと相談したいことがあるんだけど」
兄01「なんだ? 何か悩みでもあるのか?」
弟02「あのさ……俺、メガネっ子が好きなんだけど、知ってたっけ?」
兄02「ああ、知ってる。
   お前が小一の時、メガネっ子委員長が『好きですっ』て告白するシーンのある漫画を立ち読みして、鼻血垂らしながら帰ってき」
弟03「そこまでは覚えてなくていんだ、むしろ忘れてくれ」
兄03「それで、どうしたんだ?」
弟04「ああ……俺さ、メガネかけることなったんだ……」
兄04「え?お前、目悪いの?」
弟05「この前の視力検査で、両目0.6だった」
兄05「そっか……最初にメガネかけるときって、なんだか勇気いるよな……
   でもお前も悪いぞ、暗いとこでマンガばっかり読んでるから目が悪くなるんだ」
弟06「馬鹿野郎っ!」(パーン!)
兄06「痛っ! ……何するんだよ!」
弟07「マンガのせいにするな! マンガのせいなんかじゃない……この視力は、テレビゲームのやりすぎによって、だ!」
兄07「変わらねーよ! お前の不注意と不摂生だろ、つまり!」
弟08「変わるに決まってるだろ! 俺の嫁が掲載されているマンガを原因だなんて兄貴、どうしてそんなひどいことを……」
兄08「ひどいのはお前だ! そんなことのために兄弟をグーで殴るんじゃねーよ!」
弟09「そんなこととか言うな!
  『めがねっこ☆図鑑』のメメントモリ小杉ちゃんは、俺の17年の人生にして出会った運命の人なんだぞ!?」
兄09「聞いとらんわ! ……で? なんで悩んでるって?」
弟10「だから! ……わかるだろ?」
兄10「いや、逆に悩む要素がわからなくなってきたんだがな……むしろ、メガネかけたら、お前の……
   メモリアル高すぎちゃん? とおそろいになるじゃねーか、いいじゃん、ペアルック」
弟11「未熟者がッ!」(ダーン!)
兄11「ダウッ! ……今度は蹴り!? どんなDVだよお前!? 本当に実の弟か!」
弟12「名前は許そう……初めて紹介するわけだしね……でも兄貴はわかってない、わかってねえよ!」
兄12「お前の行動理由が一番わからんがな!」
弟13「だから……俺はメガネに対して、異常なほどに節操ナシなんだ……
   一番最初の出会いからして、鼻血……つまり、性的な昂ぶりを覚えてしまうんだよ……」
兄13「はあ……だから?」
弟14「だから……俺自身がめがねっ子になるってことなんだぞ、俺 不毛じゃないか!!」
兄14「……なんで?」
弟15「俺別にナルシストじゃねーのに、めがねっことか。
   バカなの? 死ぬの? 自分に萌えアイテムを与えてどうするの?っていうか……」
兄15「いやいやいや、いつからメガネがそんな……お前の論法でいくと、メガネをかけた人物はみんなナルシストか?
   違うよね、おかしいよね?」
弟16「兄貴には、ちょっと引かれるかと思って言ってなかったんだけど……俺、メガネをかけた人なら、誰でもいいんだ」
兄16「誰でもいいって……ちなみにどこ……辺りまで? たとえば、ほら、芸能人の某メガネさんとかは……?」
弟17「ぬるいな、全然イケるね。ご飯3膳はイケるね。
   そうだな……どこまで、か……たとえばさ、うちの父ちゃん、メガネかけてるじゃん?」
兄17「ああ、俺が生まれた時からかけているが……お、お前まさか!?」
弟18「そう……父ちゃんすら、俺の萌えの対象と化すんだ……」
兄18「なんでだよ!? 父ちゃんだぞ!? ハゲてるし最近腹も出てきてるんだぞ!?」
弟19「やめろ!」(ガン!)
兄19「アダッ!? ……今度は首チョップかよ!? お前、兄貴の身、なんだと思ってるの!?」
弟20「メガネさまをけがすな……メガネさまの……メガネさまのご威光の前では
   メガネをかけた人物は俺にとってみんなスイートハニーなんだ!!
兄20「どんな!? もしかして俺、コンタクトだから虐げられてるの!? ねえ!?
   ていうかその論法でいくと 日本の総人口の約10分の1はお前の萌え対象かよ!?どんなハーレム!?」
弟21「な……引くだろ、ちょっと……」
兄21「ちょっとどころじゃねえよ、それ以前にお前のDVっぷりにドン引きだよ!
   なに、俺もメガネに戻ったらやさしくしてくれんの!? ええ!?」
弟22「いや……正直、兄貴のメガネ姿ってあんまり……駄メガネだと思うし、そのままでいいよ」
兄22「駄メガネってなんだよ!? 駄犬とか駄馬とかの亜種か!? 意味がわからん!」
弟23「わかってるじゃん……騒がないでくれよ、俺、今そのことについて真剣に悩んでるんだよ……
   俺ナルシストじゃねーし……」
兄23「コンタクトにすればいいんじゃないのか? ほれ、一件落着ゥッ!」
弟24「甘いわ!」(ピシッ!)
兄24「ぎゃっ! ……今度はなんでデコピン? ねえ何で毎回違うとこ狙ってんの?
   コンプリート狙ってんの? させねえよ!?」
弟25「コンタクトなんて、邪道なもの……俺はどんなに痛めつけられたって、装着するもんか……!」
兄25「自分の兄貴はどんなにも痛めつけるよね!? ハア……」
弟26「お、おい、兄貴、どこ行くんだよ! 相談乗ってくれんじゃねーのかよ!? ひでえ!」
兄26「知るか!」
(SE:ドア_バタン!)

弟27「お…………あーあ、どうせ俺の悩みなんて、誰もわかってくれねーんだ。
   いっそ死のう……メガネに囲まれて死のう……
   壱萬円堂(いちまんえんどう)で、小1の頃から貯めたメガネ基金を今こそ解き放とう……
   ああ、たくさんのメガネ……俺は幸せだよ、パトラッシュ……」

兄27「もったいない使い方すんじゃねー!!」
弟28「あ、兄貴っ! そ……その姿は……!?」
兄28「へっ、死ぬなら勝手に死ねよバーカバーカ!
   死ぬ前に最後の嫌がらせしてやろうと思って、ほーれ、父ちゃんのメガネつけてみちゃったー!
   駄メガネにおびえて死ねよー、バーカ! へっへー!」
弟29「……お兄様」
兄29「あ?」
弟30「ああ、お兄様! 駄メガネ? メガネさまの御威光の元では、メガネはひとつ! 地球はひとつ! 地球はメガネ!
   すばらしい……ああ、お兄様物語!」
兄30「……あの、大丈夫か、お前?」
弟31「お兄様のためならばたとえ火の中水の中、なんでもいたしてさしあげたい気分でございます……!」
兄31「すげーな、メガネ効果……そうか、それ知ってたから、わざとメガネをかけさせなかったわけだな、今畜生……
   よーし、弟! お兄様がお前に命令がある!」
弟32「なんでございましょう!」
兄32「お兄様はさきほどお前に蹴られたり殴られたりで、とーってもご立腹だ。
   お兄様を不快にさせた責任をとって、お前のメガネ基金を全て」
弟33「わかりました! 不快をなくす、つまり快感を味あわせろというのですね! お兄様鬼畜! 鬼畜メガネ!」
兄33「え、あの、ちょ……」
弟34「いいでしょう受けてたちましょう! 大丈夫……俺は父ちゃんにもおったてられる漢……
   その血を分けたお兄様に働かせないなどと、マイ・サンは薄情ではありません……いざ!」
兄34「ちょ、ま……アッーーー!」

兄35「そして、俺が目を覚ました時には、空は淡くにじんだオレンジ色に染まっていた……」

兄36「ていう初夢を見たんだ」
弟35「ふーん。ナスビに酷似したものがでてきたし、いい年になるんじゃない?」

お題:10年前・ハーレム・オレンジ色
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最終更新:2010年10月21日 03:26