おいでませBeerDragQueen(宇宙戦艦ムサシコガネイ2)

ビートフン・バルト:通称ベン 船員見習い(Beethoven Wald)
マリオ・タナカ:整備士親方 漢弁
シンイチ・ホシ:ニュー・スター・ワン!!! コスプレ艦長


艦長01「フフフフ~ンフン♪フフフフ~フン♪フフフフ~ン♪」
親方01「なんじゃあ、艦長、妙に機嫌がいいワイな、気味悪い……」
ベン01「はは、ですね……
    あ、お客さん、お久しぶりです。お察しの通り、あれから何事もなく宇宙の大海原への航海は進んでおります。
    ただ、きょうび、うちの艦長が妙に浮き足立ってるっていいますか……どうも様子がおかしいんです。
    どうしたんでしょうかね?」
親方02「フン、あのバ艦長の考えてるこたぁ、いまだにワシもこれっぽーっちも理解できやせん、考えるだけムダや、ムダ」
ベン02「あ、はは、は……
    こんなことを言ってる親方ですが、先ほどから気にされているようで、あまり作業の手が進んでいないような。
    ……心配なら、直接聞けばいいのに」
親方03「ベーン!! 第2スパナ!!」
ベン03「アイ、サー!」
艦長02「フーン♪フフフフーン!!っとぉ! ハッハァ、鼻歌は22世紀宇宙の旅に限るねえ! マリオ with ベン!!」
親方04「うっとぉしいワ!! なんじゃァ、さっきっから! 気が散るわい!!」
艦長03「ハッハァ、高血圧に気をつけたまえよ、50代!」
親方05「黙れ1歩手前!!」
艦長04「40代のミドルガイと言え!」
親方06「ああそうじゃなあ、49歳!」
艦長05「張り合うな、50歳!!」
ベン04「……また始まった。
    で、今回は何の用なんでしょう、艦長」
艦長06「ウォッホン! 次に停泊予定の惑星についてなんだがね」
ベン05「惑星エンジェラスですか」
親方07「それがどしたンや?」
艦長07「ジャ~ンジャジャンジャンジャ~~~~ン!
    ここに取り出しましたるは『えんじぇらす☆ばーDQ』の招待券、だ!!!」
ベン06「えっ……エンジェラスのお店の招待券!?」
親方08「なんやと、お前……どっから盗んできたンじゃ」
艦長08「ぬぁ!?」
ベン07「あー……まあ普通そうですよね。
    惑星エンジェラス。あの世の入り口、暗黒星雲地帯の真横に位置する辺鄙な星。
    天使も見えるとその名がつく、貧富の差の格段な都市です。
    星自体の土壌があまりよくなく、もっぱら産業は……歓楽街やカジノ、裏街の取引によって成り立っています
    僕たちは船の整備のための物品を買い求めようと、向かっていたわけなんですが……」
親方09「エンジェラスの酒場なんてバカ高い超VIP用クラブばっかりやろうが。ぬか喜びさせようったってなあ、」
艦長09「信じろよ! 当てちゃったの!! スペースメイルクジで!!」
ベン08「クジ?」
艦長10「クジ、クジ!! ほらぁ、この前官公庁宛てに書類送ったじゃなーい?
    通信庁に問い合わせたら、スペースメイルって、普通のと最近できたクジつきがあるんだっていうからー」
親方10「てめえ またそんな無駄使いを!! この金喰い虫!!」
艦長11「いいじゃないか、当たったんだから!
    そんなことを言う子は連れていきませんよ! この券は2名様までだもんね! ベン君連れてくから!! ねー?」
ベン09「え、僕ですか!? 僕、お酒飲めないんですけど……」
親方11「ホシ! てめえ、酒弱いくせに酒場なんか行って何が楽しいンじゃ!!」
艦長12「ホシなんて名は知らん。
    ふん、下戸でもお茶飲むもんね!! ジュース飲むもんね!! 女の子かわいいもんねー!!
    はーははは、うらやましかろう、マーリオ!」
親方12「ああ、ああ、わかったわかった。一人で行って来やよがろうが、ベンはワシと仕入れや」
艦長13「な、なにぃーーーっ!!」
親方13「50代にもなると重いモンは持てなくてなあ!! 若いモンに手伝ってもらわんとどうしもならしませんでなあ!!」
ベン10「親方……」
艦長14「タナカ貴様あ! 50kgの鉄袋を毎度毎度軽々と片手で抱えておいてなんだそりゃ!! ベン君を返せえ!!」
親方14「せいぜい、次の日の朝刊に『シンイチ・ホシと名乗る男 路上で発見される』なんて記事が出んようにな!
    てめえ酒じゃなくて腕っぷしも弱いんじゃったかなあ、ガッハッハッハ!!
    一人で大丈夫かあ~アアン~?」
ベン11「親方……やっぱり、行きたかったんですね。
    でも、高級クラブなんて凄いなあ、店名は……なんでしたっけ?」
艦長15「ん? なに、ベン君、チケット見る? ほれ、これ。『えんじぇらす☆ばーDQ』」
ベン12「あ、どうも。えーっと……ぬがァァッ!?」
親方15「ん~、なんやあ? 何か言いたそうやなァ、艦長~?」
艦長16「く……卑怯な手を使いおって!
    昔 寝小便した布団を隣りの田吾作の布団と取り替えた時から知っていたが……卑怯だぞタナカァ!!」
ベン13「ちょ、ちょっと待ってください艦長!! これ、バーじゃなくてビアです! B・E・E・R ビア!! ビール!! それにDQって……これって……!!」
艦長17「しかし、わかってる店名だねえ……バードラクエだなんて。ぐふふ、待っててね、フローラたん、ビアンカたん」
ベン14「どんなコスプレバーですか! そうじゃなくて!!」
親方16「ハァ? そんなオタくさい店がエンジェラスにあるかい。このQはクィーンじゃろ」
ベン15「親方……!さすが、」
親方17「Dはデリーシャス!! 美味しい女王!! きっと食事も甘美なんじゃろ、決まっとる」
ベン16「親方ぁーーー!!! 惜しい、惜しいんですけど!! Dはドラ、」
艦長18「ド、ドラ……ドラゴンクィーン!!」
ベン17「足さないで!!! 余計離れましたからー!!」

艦長19「フン、仕方ない。じゃあ、二人仲良く行こうかねえ、せいぜい引き立て役になってもらおうか、タナカ!」
親方18「こっちのセリフじゃ、アニメくさい格好で姉ちゃんたちに笑われんようにな、バ艦長」
艦長20「古式ゆかしき宇宙海賊ルックのどこが悪い!!
    ……ところで、ベン君がさっきから妙に慌ててるような……どうしたんだろうねえ? 一緒に行きたいのかな?」
親方19「ああ? ま、持込可なら連れていけるじゃろ。こいつは注文するわけでもなし」
艦長21「よーし、明日は3人でフィーバーしようなあ、ベーン君!」
親方20「部品の仕入れが終わったらな。てめえも手伝えや、シンイチ・ホシ!」
艦長22「ニュー・スター・ワンと呼べ!!
    お? おお、ベン君喜んでるみたいよ、タナカ!」
親方21「ああ、こいつ普段はおとなしいのになァ……そうか、嬉しいンかァ、ガッハッハ!!」

ベン18「こうして、二人のおっさん plas 僕は 惑星エンジェラスへの航海を続けるのでした。
    ともかくも、今日もこの船は平和です。
    平和なら、ついでに駅前留学もいいんじゃないかと思います、船内ででも受講できますしね。
    後日、えんじぇらす☆ばーDQ――ビア・ドラグ・クィーンにての歓待を受けた僕らがどうなったか……
    それは、また、別の後悔記録にて。それじゃ、グッドナイト!
    え? あの世の天使ですか……あはは、綺麗でしたよ、すね毛はありましたけどね」


お題:3人・大航海時代・使徒
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最終更新:2010年10月21日 14:06