北の遺書から2009


これがお前の元に届く時、俺はこの世にいないだろう。
信じられないなら確認したっていい
俺はこんな冗談にならない嘘をつく男じゃないってこと、お前ならよく知っているだろう。
驚くのも憤るのもどうか後に回してほしい、俺は早急にお前に頼みがある。
まず、俺の部屋に行ってほしい、そして、机を焼いてくれ。
中身を取り出して確かめるなんて野暮なことはしないでほしい、価値があるものなんて入っていないんだ。
次に本棚だ。大きなものがひとつあるだろう、中身も取り出すこともせず、それも跡形もなく焼いてくれ。
お前のことだ、遺品を残そうと表紙を確かめようとするかもしれない、だが、それはどうかやめてほしい。俺の名誉と尊厳のために。
俺のことを信じてくれるなら、何も言わずに実行してくれ。
俺はもう死んでいるだろうから、人の噂もここまでは届かないだろう。
だが俺の幼い兄弟や、老いた母の顔を汚すようなことをしたくないんだ。わかってくれ。
これはお前だけにしか頼めない。どうか何も言わずに実行してくれ、いや、大事なことだから二回書いちまった、すまん。
それじゃあ、頼んだぞ。
ああ、俺の死因が気になるか? そうだな……第3期の声優さんが違う人になった、ってことだけ言っておくよ

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最終更新:2010年10月19日 17:19