『明日はみんなで鍋にしよう鬱マシマシ版』


「じゃあな、また明日」

いや、明日ってなんだよ。今日はもう終わってしまったのかよ。終わってなんてねーよ。
――だって、これから夜が来るじゃないか。

毎日毎日ヤロー4人で不っ細工な顔つき合わせて
ポテトチップス食いながら投げやりに話題振って
ジャンプ読みながらテキトーに返事して
心底どうでもいい会話で馬鹿笑いして
「俺たちホントに馬鹿だよなー」って
無駄な時間をむさぼって

それで、これですか。

部活帰りの中学生。隣の部屋のカップル。笑い声。
宴会してる大学生。くだらないテレビ。笑い声。
犬の遠吠え。子どもの泣き声。声。時計の。バイクの。セミの。ギターの。声。声。声。声が。

誰か、誰かかき消してください。
あなたの声で、かき消してください。
あなたの温もりで、凍えた指先を温めてください。

そしてお願いです。俺の大切な友人たちも、どうか、助けてやってください。

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最終更新:2010年10月19日 12:47