『いじわる。お姉ちゃん。黄昏』

A:男性。8歳。京太郎。「嫌がらせ代理人」に嫌がらせを依頼した。
B:女性。10歳。まどか。好きな子にはつい意地悪してしまう年頃。
C:男性。20代。「嫌がらせ代理人」の前の宿主。


A01「僕は相川京太郎。緑ヶ丘小学校の3年生だ。好きなものは本を読むことと、お母さんのスイートポテトと、……そのくらい。嫌いなものは近所に住んでる2つ年上のまどかお姉ちゃん。最近急に意地悪になって、僕の本を隠したり友達に僕の嫌な噂を話したりしてるから嫌い。昔はとっても優しくて、休み時間のたびに教室まで遊びに来てくれてたのに……。大嫌いだ。まどかお姉ちゃんなんて。……だから、僕がこれからすることは悪いことじゃないんだ。まどかお姉ちゃんの自業自得なんだ」

B01「待って、京ちゃん!まどかの筆箱返してよ」
A02「えー?僕筆箱なんて知らないよ?」
B02「どこに隠したの?さっきまで手に持ってたくせに」
A03「しーらない。だいたい、まどかお姉ちゃんの筆箱なんて臭くて触れるわけないじゃん」
B03「ひどい!最近おかしいよ、京ちゃん。なんでそんなこと言うの?」
A04「だって本当のことだもんー」
B04「もう京ちゃんなんて知らない!……どうせ京ちゃんのことだからこの辺りに隠してあると思うけど……。あ!」
A05「うっわ、汚ねー。臭せー。まどかお姉ちゃんよくそんな筆箱持ってられるなー」
B05「ひどい。ゴミ箱の中に隠すなんて。しかもぐちゃぐちゃ……。ひどいよ、京ちゃん。どうしてこんなことするの」
A06「さあねー。自分の胸に聞いてみたらー?」
B06「もしかして、まどかが意地悪したから怒ってるの?それにしたってここまでしなくてもいいじゃない!」
A07「なんのことだか分かりませんー」
B07「やっぱり怒ってるんだ。京ちゃん、まどかのこと嫌いになっちゃったんだ。そうだよね。いっぱい意地悪しちゃったもんね。……ごめん。ごめんなさい。隠したもの全部返すから。全部謝るから。京ちゃんの言うことならなんでもするから」
A08「い、いまさらそんなこと言ったって」
B08「だから。ごめんなさい、京ちゃんにはいっぱいひどいことしちゃったけど、お願い、まどかのこと嫌いにならないで」
A09「……」
B09「ごめんなさい」
A10「……嫌がらせしゅーりょー」
B10「え?」
A11「僕の方こそごめんなさい、まどかお姉ちゃん。ちょっとやりすぎたかも。別にまどかお姉ちゃんのことが嫌いなわけじゃなかったんだけど」
B11「京ちゃん」
A12「また、一緒に遊んでくれる?」
B12「うん。……うん!京ちゃん、まどか、京ちゃんのこと大す……」

C01「見つけた!まどかお姉ちゃん、そいつから離れて!!」
A13「……おじさん誰?誰かと勘違いしてない?」
C02「ふざけないでよ!代理人さん、お願いだから僕の体を返して。まどかお姉ちゃんに嫌がらせとか、よく考えたら全然やる意味ないじゃんか。僕、まどかお姉ちゃんの泣いてる顔とか本当は見たくなかったのに、なんであんなこと……。早く僕の体返してよ!」
B13「京ちゃん、このおじさん誰?」
A14「知らない。僕なんだか怖いよ、まどかお姉ちゃん」
B14「京ちゃんに手を出さないで!この変質者!きゃー!助けてー!お巡りさーん!!」
C03「え?……まどかお姉ちゃん、違うんだ、僕だよ、京た……は、放して!お巡りさん、違うんです、僕は、……助けて、代理人さん、お姉ちゃん、まどかお姉ちゃーん!!」

A15「ありがとう、まどかお姉ちゃん。怖かったー」
B15「もう大丈夫だよ。京ちゃんはまどかが守ってあげるからね。……それにしてもさっきの変なおじさん、いったいなんだったんだろ?まどかの名前知ってたし」
A16「まどかお姉ちゃん、そろそろ帰ろうよー」
B16「……そうだね。暗くならないうちに早く帰ろ。ね、京ちゃん、昔みたいに、手、つないでもいいかな?」

A17「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。僕、悪い子だったよ。本当はそんなつもりなかったんだ。ごめんなさい。全部謝るから。何でも言うこと聞くから。ごめんなさい。だから、僕を助けて。……怖いよ。まどかお姉ちゃん」
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最終更新:2011年03月09日 22:26