彼らの妄想 (作・Elika)


  • 現実の登場人物・
  鈴井(男・セリフ数23):ムードメーカー、おちゃらけキャラ、元気者
  吉岡(男・セリフ数23):クール眼鏡、知的、ラノベとか大好き
  石田(男・セリフ数23):優しい印象、実はドS、のんびりキャラ

  • 妄想の中の登場人物・
  生徒会長(男・セリフ数3):飯常野学園(いいとこのがくえん)生徒会長。
                江良 奏夜(えら そうや)。長髪で多分白ラン。もちろん偉そう。
  副会長:(女・セリフ数3)同じく副会長。高飛車なお嬢様っぽいキャラ。

  モテ先輩(男・セリフ数5):どこにでもいる平凡な男の子、だけどなぜかモテモテ。
  幼馴染(女・セリフ数3):いわゆるツンデレ幼馴染。
  女A(女・セリフ数3):先輩に告白するミーハーな女生徒。
  女B(女・セリフ数1):先輩に告白するミーハーな女生徒の友達。

  居残り(男・セリフ数2):石田の妄想の中に登場する超ドSな居残り生徒。多分声とか超エロい。
  女教師(女・セリフ数2):石田の妄想の中に登場する「年上の女」。多分やっぱり声とかエロい。

  少女(女・セリフ数6):吉岡の妄想の中に登場する架空の少女。夢魔、らしい。
  守護騎士(男・セリフ数5):吉岡の妄想の中に登場する架空のおっさん。能力者を護る、らしい。
  男(男・セリフ数4):吉岡の妄想の中に登場する平凡な男子生徒。能力者、らしい。




鈴井01「あーあ、つまんねー……」
吉岡01「新学期早々辛気臭いな、お前は」
鈴井02「だってさー!だってさー!!毎日同じことの繰り返しだぜ!?学生生活なんて!」
吉岡02「お前がそういうならそうなんだろう、お前の中ではな」
鈴井03「秀才様はこれだからなー!お、石田ー!」
石田01「なに、また吉岡に絡んでんの?おはよー」
吉岡03「ああ、おはよう」
鈴井04「んだよそれー、ひっでぇなー……っつかさ、石田も思わね?毎日同じことの繰り返しっつーか」
石田02「毎日に刺激がないっていうか?」
鈴井05「そーそ!それそれ!フツーの高校生活に飽きたっていうか!」
吉岡04「普通の高校なんだから仕方がないだろう」
石田03「うーん、まぁ、普通が一番とも言うよねー」
鈴井06「何ソレ!!?お前ら若さがたりねーよ!もっとアツくなれよ!」
石田04「修造かー、ウザいなぁ」
吉岡05「こいつがウザいのは今に始まったことじゃないだろう」
鈴井07「ひでぇ!ひでぇよ!てめーらの血の色は何色だぁああ!」
吉岡06「赤」
石田05「赤」
鈴井08「クソまじめに答えやがって……!はぁーあ、もっとこうー、ドラマとか漫画みたいな学校生活を送ってみたいよなぁ~……」
石田06「うーん、ドラマや漫画みたいな、っていうなら、学校生活っていうよりも学園生活って言った方がしっくりこない?」
鈴井09「おお!!それそれ!それだよ!!学園生活、ってーの?!それだよー!」
吉岡07「この学校の名前は綾志下(あやしげ)高校だ、綾志下学園なんて名前じゃないぞ」
鈴井10「現実いやー!現実きらいー!もっとドリーミング~~~!!」
吉岡08「石田、ちょっとこいつ黙らせてくれないか。読書の邪魔だ」
石田07「うーん、少し妄想に付き合ってあげれば黙るような気がするけどー……」
吉岡09「はぁ……(本を閉じる音)。学園、か」
石田08「学園、っていうとなんかあれじゃない?生徒会が異様な権力を持ってそうじゃない?」
吉岡10「ああ、確かに。教職員を凌ぐ権力を持っていてもおかしくないだろうな」
鈴井11「おお!!なんかそれっぽい!!」

生徒会長01「ふん、我が飯常野(いいとこの)学園生徒会に楯突くとは、命知らずも甚だしいな、転校生クン」
副会長01「仕方ありませんわ、会長。彼は転校生…まだこの学園のことがわからないんですわ」
生徒会長02「それもそうか……覚えておくがいい!この学園では、生徒会長たるこの江良 奏夜(えら そうや)が法であり、秩序だ!」
副会長02「あまり目立った行動はとらないほうがよろしいですわよ。命が惜しくば──ね」
生徒会長03「ふふふふふ……ははははははははッ、はーーーーーッはっはっはっはっはっは!」
副会長03「ふふふふふ……ほほほほほほほほほ、おーーーーっほほほほほほほほほほほほ!」

石田09「ね?それっぽいでしょ?」
鈴井12「うん!うん!!それっぽい!!!」
吉岡11「おそらく生徒会長は、男のクセに長髪だな」
石田10「副会長の女の子は、なぜか女の子受けするんだろうね」
吉岡12「生徒会長および副会長のファンクラブというものも存在しているだろうな」
石田11「うーん、副会長のは非公式でひっそりだけど、会長のは女の子でいっぱいなんだろうね」
鈴井13「なん……だと……っ?!」
石田12「うん?どうしたの?」
鈴井14「ゆっるさーーーーぁん!モッテモテの男なんざ死にさらせぇーーーーー!!(アドリブでわめく)」
石田13「な、なんだか余計うるさくなっちゃったね……」
吉岡13「男の嫉妬は醜いな。しかし、モッテモテか……学園モノにはありがちな設定だな」

女A01「あのっ、先輩っっ!!」
モテ先輩01「ん?なに?」
女A02「こっ……これっ、読んでくださいっ!!」
モテ先輩02「えっ、あ、ちょっと────」
女A03「キャーーーー、言っちゃったぁあああ!」
女B01「やだぁー、近くで見てもかっこいいーーー!!」
幼馴染01「ふーん……朝からモテモテね」
モテ先輩03「うぐっ、な、なんだよその目は……」
幼馴染02「べっつにぃー?あんたが朝からラブレターもらおうが、私には関係ないしー」
モテ先輩04「あ、あのなぁ!俺だって何も好きでこんな、うわっ!」(下駄箱OPEN、ラブレターの山が崩れてくる)
幼馴染03「……大ッッッッ嫌い!!!」
モテ先輩05「いでッッッッ!!!ったく……なんなんだよあいつ……」

鈴井15「ツンデレ幼馴染!!?なにそれ怖い!じゃなくて、ほしい!!」
吉岡14「ツンデレ幼馴染がいる学園生活、というのは基本だな」
石田14「うーん、エロゲでいうところの王道だねー、僕は狙いすぎててあんまり好きじゃないけど」
鈴井16「何っっ!?じゃあ石田はどんなのがいいんだよ!」
石田15「え?僕?うーん、そうだなぁ……僕は、年上が好きかな」
吉岡15「ほぅ……年上、というと、先生か」
石田16「あー、うん。いいね。大好物かな」

女教師01「あら、居残り?」
居残り01「わざとらしいですよ、先生。知ってるんですからね、俺」
女教師02「なっ……なん、の……話かしら」
居残り02「我慢、できなかったんでしょう?俺に、こうしてほしくてわざと」

鈴井17「ストーーーーップ!それ18禁!!」
吉岡16「し、しかも若干、鬼畜入ってないか、それ……」
石田17「そう?これでもまだソフトな妄想だと思うけど……」
吉岡17「……こいつ、優しそうな顔の下にとんでもないものを隠していたんだな……」
鈴井18「いやぁー、さすがにソレはちょいエグいわぁ~……」
石田18「なんかいいじゃない?自分より身分が上の人間を好きなようにできる、って」
吉岡18「そういう理由で年上が好きなのか……恐ろしい」
鈴井19「ドSだったんね、石田……じゃ、じゃあお前は?!お前の理想とする学園生活ってどんなっ?」
吉岡19「ん?俺か?そうだな……考えたこともなかった。平凡な今が一番落ち着く」
石田19「夢がないというか、なんというか……」
吉岡20「しいてあげるとすれば……未知との遭遇、だな」

(激しい爆発音とか風とか)
男01「うわっ!な、何?!」
少女01「ふふふ……やぁっと見つけたわ、”能力者”さん」
男02「の、能力者?!」
少女02「この世界の根底を支える『龍脈の守護者(ガーディアン)』…その力、あたしがもらってあげるわ!!」
男03「うわ────」
守護騎士01「ふんぬぁ!!」
少女03「何っっ!?」
守護騎士02「風がやたらと騒ぐから来てみりゃ…またお前か、夢魔!」
少女04「ふふっ、また会ったわね、お・じ・さ・ま」
守護騎士03「随分と姑息な手を使うな、600年以上生きながらえてきた悪しき魂の継承者よ。覚醒前の守護者(ガーディアン)を取り込もうとするとは、よほど切羽詰っていると見えるぜ」
少女05「うるさい!そこを退きなさい、守護騎士(ガーディアンナイト)!」
守護騎士04「生憎そういうわけにもいかないな、能力者を守護するのが我々機関の命なんでな!」
男04「あ、あ……」
守護騎士05「おい、ボサっと突っ立ってねぇで覚醒しろ!てめぇの尻くらいてめぇで拭え!」

鈴井20「ラノベだ……」
石田20「うーん、ラノベだねぇ……」
吉岡21「なんだ……文句でもあるのか?」
鈴井21「べ、別にねーよ!な!」
石田21「う、うん、ない、よ?」
鈴井22「そんな、中2病っぽいな、とか全然、な!」
石田22「っちょ、なにいって」
吉岡22「ほーーーぅ……?」
(始業のチャイム)
鈴井23「あーーー、ほら、そろそろ朝のホームルームだし、な!」
石田23「じゃ、じゃあ僕もそろそろ自分の教室に戻るよ!」
吉岡23「ふんっ……都合のいい奴らだ。──夢、か。これが本当に『夢』だったらよかったんだがな……」

少女06「ふふふっ……逃げても無駄よ。”能力者”に平凡な日常はないんだから」


※鈴井14アドリブの例はこちら→カンペ
 (スレ有志提供)

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最終更新:2010年10月26日 10:04