作者:Elika


■恋する太陽■


初めて君とであったときは、いつ頃だっただろう。
もう随分と昔のような気がするけれど、多分ほんの少し前なんだろうな。
毎日毎日、朝から晩までずっと君を見つめ続けてきた。

見つめれば顔を赤らめて、その姿は周りの人をひきつける。
見つめれば見つめるほどに、君は僕だけの君ではなくなってしまう。
そしていつか、僕の知らない誰かのところに行ってしまう。

その『いつか』は、今日なんだね。
さようならの代わりに、僕はいつものように君を見つめるよ。
泣いてしまえばそれは雨になって、君を濡らしてしまうから。

まだ双葉だった頃の君も。
小さな蕾だった頃の君も。
星の形によく似た、黄色い花だった頃の君も。
実を結んで、だんだん赤く大きくなっていく君を見つめられたこの数ヶ月間──幸せ、でした。

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最終更新:2010年10月21日 17:34