作者:Elika


圭太01「ただいまー」
愛里01「……低い」
圭太02「……は?」
愛里02「低い!テンション!テンション低いよ圭太!!」
圭太03「いやっ、だって俺、仕ごt────」
愛里03「たまにはもっとはっちゃけたらどうなのよ!たっだいまハニィ~~♪とかっ!」
圭太04「普通の帰宅は認められねぇのかよ!」
愛里04「普通の帰宅なんて飽き飽きよ!秋が来て冬通り越しちゃうわよ!」
圭太05「そしてお前の頭の中は春満開なんだな、よくわかった」
愛里05「むぅぅぅぅ~……!!同棲生活における最大の危機、それはマンネリよ!!」
圭太06「なにをそんなに息巻いてんだよお前は……」
愛里06「圭太は私のことが好きじゃないの?!」
圭太07「好きに決まってんだろー、なに急に言い出すんだよ」
愛里07「こもってないっ!ぜんっっっぜん気持ちがこもってない!」
圭太08「お前は松岡修造か!あつっくるしいな」
愛里08「はい死んだーー!今二人の愛死んだよーー!!」
圭太09「死んでねぇし」
愛里09「とにかくー!毎日普通にただいまー、おかえりーとか、メシ風呂寝るとか、そういうのってなんか、もったいないじゃない!!」
圭太10「毎日じゃないだろー?たまに一緒に風呂とか入るし、寝る前だってちゃんとたっぷりかわいがtt」
愛里10「恥ずかしいこと言わないでよもーーーーーー!バカ!!」
圭太11「あーもうわかった、な、うん、わかった、わかったから、俺はどうすればいいんだよ」
愛里11「なにそのいかにもめんどくさそうな言い方!!」
圭太12「実際めんどくせぇんだよ」
愛里12「……なに、それ……」
圭太13「あのな、俺、仕事して疲れて帰ってきてるわけよ?なのにわけわからんことで絡まれて、めんどくさい以外に思うところはなにもないわけよ、わかる?」
愛里13「……ひどい」
圭太14「あーもう、いいからほら、メシにしようぜ、俺ハラ減って死にそ────」
愛里14「圭太の……バカっっっ!!!」
圭太15「あ、おいっ!!…………俺が、何したってんだよ……クソが……」

愛里15「圭太のバカ……アホ……鈍感……分からず屋……朴念仁……童貞……」
圭太16「童貞ちゃうわ!」
愛里16「うっさい!!寄るな!触るな!ひっつくな!!」
圭太17「やーだね、俺、愛里の彼氏だから」
愛里17「彼氏のクセに、彼女の気持ちのひとっかけらもわかんないんでしょ?!」
圭太18「ごめんな」
愛里18「っ……それにっ、毎日おんなじで、つまんないし」
圭太19「それでも、俺にはそれが新鮮で、嬉しかったってわけ」
愛里19「勢いで外出てきたけど、寒いし」
圭太20「だからくっついてんだろ?お前、好きだろ?後ろからこーやって、抱っこされんの」
愛里20「最近、してくんなかったじゃん」
圭太21「すぐそばにいつもいたから、今しなくてもいいかな、とか」
愛里21「ごはんだって、残しこそしないけど、はじめの頃みたいに『超おいしい!』とか『今度はあれ作って!』とか、言ってくれなくなったし」
圭太22「同じ事しか言えねんだもん。全部おいしいから」
愛里22「一緒にいることが当たり前になりすぎて、いてもいなくても、かわんないのかな、って思ったら……なんか……なんか、すごく、切なくて……一緒にいないほうが、いいのかな、とか……」
圭太23「だから、ごめんな、って」
愛里23「圭太は、私が好きなんじゃなくて、一緒にいてくれる便利な人が、好き、なのかな、って……」
圭太24「そか。ごめんな」
愛里24「ごめんな、以外に、言う事ないの?!」
圭太25「一緒にいてください」
愛里25「そ……っ、それから?」
圭太26「あーーー……俺にはその、愛里がいる日常が、当たり前で……」
愛里26「当たり前で……?」
圭太27「いなくなる、とか、考えただけでなんか……やだから」
愛里27「やだから?」
圭太28「ずっと考えてて、えーっと」
愛里28「……?」
圭太29「あーーーーーーーー……ずっと、一緒に、いたいんで」
愛里29「……で?」
圭太30「しよっか、結婚」
愛里30「え……」
圭太31「っだから!ずっと一緒にいたいので、結婚してください!!」
愛里31「な……ぅ……え……?!」
圭太32「あーもう、なんだよ!なんなんだよ!何プレイだよ!!羞恥プレイかよ!!」
愛里32「ぷれっ……!プレイとか、知らないよ!!」
圭太33「こうなりゃヤケだよ!言うよ、何回でも!言っちゃうよ!」
愛里33「い、一回でいいよ!!」
圭太34「愛里、愛してる!!愛里、好きだ!!愛里、結婚してくれ!!幸せにするから!!」
愛里34「ゃ、ちょっ、耳元で叫ばないでよ!!バカ!近所迷惑でしょ?!」
圭太35「だったら早く返事してくれよーーー!!」
愛里35「ぁ……そ、そか、返事するまで、言い続けるってことか」
圭太36「一生大事にするから結婚してください!!」
愛里36「は、はい!!」
圭太37「はいこれ!サイズは多分、ぴったしのはず!!」
愛里37「ちょっ、準備よすぎじゃない?!」
圭太38「2ヶ月前から用意しといたんだっつぅの、こっちは!!」
愛里38「こ……婚姻届もかよ……しかも、ぐしゃぐしゃじゃん……」
圭太39「いつ言おうか、って……思ってて、いつも持ち歩いてたから……」
愛里39「うーーー……嬉、しい……です」
圭太40「あーーー……えーっと……困った」
愛里40「私も、困った……」
圭太41「これからも、よろしくお願いします……?」
愛里41「(くしゃみ)」
圭太42「……とりあえず、家帰ろっか?」
愛里42「そだ……ごはん、冷めちゃうし」
圭太43「愛里も冷めてるし、先に風呂入ろっか」
愛里43「……えっち」
圭太44「な、違ぇよ!!」
(ここからフェードアウト)
愛里44「おかえりなさいあなたー、ごはんにするー?それともお風呂ー?」
圭太45「お前」
愛里45「やっぱりえっちだー!!」
圭太46「うるせぇよ、ほんとに三番目を要求するぞコノヤロ」
愛里46「えっちだー、圭太はえっちだー!」
圭太47「男はみんなえっちなんだっつぅのー」
愛里47「開き直ったー!」
圭太48「いい度胸だ、ヒィヒィ言わせてやっかんな!覚悟してろよ!」
愛里48「いいもーん、逃げるからー!」
圭太49「どーせ行き着く先は我が家だっつぅのー」
愛里49「寒いから先入るー!」
圭太50「バカ、俺も入れろって!!」

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最終更新:2010年10月26日 10:05