作者:Elika


女性陣
 楠木 奈々:活発、はねっかえり、ツンデレ
 羽佐間 鈴音:おしとやか、世間知らず、ロリ
 小田島 葉子:大人の余裕、家庭的、妖艶、酒豪

男性陣
 桂 大和:お調子者、ムードメーカー、元気者
 環 涼介:インテリメガネ、酒弱い、お金持ち
 斉藤 雄二:寡黙、和風、渋め

奈々→大和
鈴音→涼介
葉子→?
大和→鈴音
涼介→葉子
雄二→?



奈々01「へー、いいとこじゃーん」
大和01「だろー?」
涼介01「お前がいうな、大和。ここは俺の旅館だ」
鈴音01「たまには都会を離れて、こういうのもいいですね」
葉子01「ふふ、そうね。ほら、みんな。お茶入ったわよ」
雄二01「いただく」
涼介02「さすが葉子さんですね。細やかな気遣い、女性の鑑です」
大和02「ほんとだよなー、どっかのはねっかえりとは大違いだよなー」
奈々02「はいはい、どーせ私ははねっかえりですよー、だ」
大和03「あ、おい奈々!それ俺の茶菓子!」
奈々03「へへーんだ、食ったもん勝ちだよー」
大和04「てめぇ奈々ぁ!!食いもんの恨みは恐ろしいんだぞこらー!!」
涼介03「大和、大人げないぞ。俺のをやるからおとなしくしてろ。
    (小声で)ここで女性陣の機嫌を損ねでもしたら元も子もないだろ」
大和05「あ、そ、そっか……そだな、うん、そうだった」
雄二02「……そういうことなら俺のもやる」
奈々04「なにあれー、男同士でコソコソ……気持ち悪ぅ……」
鈴音02「いいじゃないですか、仲が良くて」
葉子02「今日はメガネじゃないのね、涼介君」
涼介04「えっ、あ、あぁ、その……コンタクトにしてみたんですが、どうですか?」
葉子03「少し、若くなった感じかしらね。似合うと思うわよ」
涼介05「いやぁ、ははははっ、葉子さんにそう言っていただけるとは」
鈴音03「あの、その……環さんは、メガネも素敵だと……」
奈々05「鈴音はメガネフェチだもんねー」
鈴音04「わ、奈々ちゃん!や、やめてくださいよ、もうー……」
葉子03「それにしても、本当に落ち着いたところね。……あら、雪?」
奈々06「うわーー、寒いと思ったらー……」
鈴音05「雪見風呂なんて、素敵じゃないですか」
大和06「風呂……?!」
涼介06「風呂……!!」
雄二03「……!」
奈々07「そうだよー、せっかくだからとっとと入ってこようよ!ね!」
葉子04「そうね、きっと露天風呂なんて雰囲気あっていいんじゃないかしら?」
鈴音06「素敵ですね」
大和07「露天……?!」
涼介07「露天……!!」
雄二04「……ああ」
涼介08「素敵だ、ああ絶対に素敵だ。保障しよう、素敵に違いない!!」
大和08「そ、うだよ、なあ!なあ!!」
雄二05「……目の保養」
奈々08「え?」
大和09「わーーーーバカ!雄二!!」
涼介09「都会じゃ見られない雪を見ながらのんびりと、のーんびりと目の保養をしながら!さあ!」
大和10「あ、ああああそうそう、な!うん!ゆっくり、ゆーーーっくりつかってこいよ!」
葉子05「そうね。雄二君たちは行かないの?」
雄二06「!……俺たちはのz」
涼介10「おおおおおお、俺達は、あとから!あとから行きますんで!ささ、葉子さんたちは先に!先にどうぞ!」
大和11「どーぞどーぞ、お先に!お先にプリーーーズ!!な!お、雄二、組み木パズルがあるぞーほーら、おまえの好きな!」
雄二07「いや……別におr」
涼介11「そーーーーかそーか、雄二がパズルに夢中なんじゃしょうがないな、うん!しょうがない!」
奈々09「んーーー?なんか怪しいけど……ま、いっか」
鈴音07「えへへ……葉子さんとお風呂なんて、久しぶりですね」
葉子06「そうね、小学生以来かしら?はい、鈴音ちゃんのお風呂セット。奈々、こっちはあなたのよ」
奈々10「ひゃっほー!気が利くぅ!……じゃ、行ってくるけど」
大和12「いってらっしゃーい!」
涼介12「ごゆっくりー!!」
奈々11「のぞいたりしたら、ブッ殺すからね」
大和13「っ!!!」
涼介13「や、やだなぁ、心外だな、心外、そんな、そんなことをするわけが、ないじゃないか!はははっ!」
奈々12「怪しいわねー……ま、いっか。行こ行こ!鈴音、葉子!」
葉子07「お先に」
鈴音08「し、失礼しますっ!」
大和14「……行ったか?」
涼介14「ああ……行った」
雄二08「……パラダイス」
大和15「そうだ!パラダイスだ!!女体のパラダイスだ!!!」
涼介15「ぼさっとしてられんぞ!急げ!ここは俺の旅館だ、裏ルートは完璧に押さえてある!女湯へ直行だ!」
雄二09「おい」
大和16「んだよ雄二!まさかこの期に及んで計画中止なんていうんじゃ」
雄二10「持っていけ」
大和17「な……お風呂セット?」
雄二11「保険だ」
涼介16「なんというか、さすが雄二だ……よし、行くぞ!」
大和18「おう!」
雄二12「おう」

鈴音09「あ、卓球台」
奈々13「おぉう、まさに温泉!温泉卓球!よーし葉子!あとで勝負よ!」
葉子08「ふふふ。ええ、臨むところよ。あ、あそこかしら?」
奈々14「やっりぃ!女湯発けーん!」
葉子09「こら、走らないの」
鈴音10「ふふ、奈々ちゃんってば」
奈々15「おーい!葉子ー!鈴音ー!早くはやくーー!!」
葉子10「さ、私たちも行きましょう」
鈴音11「はい」

大和19「なぁおい、ほんとにこんなとこ通ってたどり着けるのか?!」
涼介17「ったりまえだろう!何のために今回の温泉旅行を企画したと思ってるんだ!
    ここを曲がれば……ほら!」
雄二13「!……人の気配がする」
涼介18「今日は貸切だ、俺達以外の客は泊まっていない、すなわち────」
大和20「目標、捕捉っっ……!」

 奈々16「うわぁーーーー……!ねぇー!葉子ー!」
雄二14「奈々か」
 奈々17「開放的ーー!あ、鈴音ー!リスいたよ、リス!」
大和21「ああ、間違いない、このキンキンやかましいのは奈々だ」
 葉子11「あまりはしゃがないの。他のお客様の迷惑になるでしょう」
涼介19「楠木奈々、19歳。身長156cm、バストサイズはおそらくB」
 奈々18「だーいじょーぶだってー、今日は貸切だーって涼介が言ってたもん!」
雄二15「それは間違いだ。……Aだ」
大和22「おまっ、なんでわかんだよ……!!」
 鈴音11「あ、ほんとだ……ねえ葉子さん、リスですよ、リス!」
雄二16「あいつはよく走るが、よく見るとやや固定されている」
 葉子12「あら、本当ね。ふふ……かわいい」
涼介20「禁断のアイテム、ブラパッド使用者か……情報を訂正しておこう」

奈々19「ひゃーー、しっかしなんというかまぁ……相変わらず期待を裏切らないわよねー」
葉子13「なぁに?まじまじと見つめて」

雄二17「!!」
涼介21「こ、この流れはもしや……!!」
大和23「さっそくキターーーーー!!!」

奈々20「E?F?」
葉子14「別にどうだっていいでしょう?もう…あ、ちょっと、こらっ!やめなさいってば」
奈々21「えーいこの憎憎しい肉めー!」
鈴音12「わ、ちょっと、奈々ちゃんっ!!」
葉子15「そんなつままないの!」

大和24「つまむっ?!!」
涼介22「どこをだっ!奈々のやつめ、俺の葉子さんのどこをどのようにつまんでこねくりまわしているんだ!!」
大和25「こねくりまわしてはいないだろうに……」
 奈々22「っていうか鈴音ぇ……裏切り者めーあんたもけっこー胸あるじゃんか!!」
涼介23「あぁぁぁクソっ!奈々め!俺の葉子さんのおっぱいを!!!」
 鈴音13「あ、あの!奈々ちゃん!やめてって、ちょっ、葉子さぁん!!」
雄二18「裏切り者といっているが……」
 葉子16「あら、いいじゃない。もんでもらったらもう少し大きくなるかもしれないわよ
大和26「鈴音ちゃん!!まだ14歳なのに意外とあるんだ……うぅぅぅ、たまらん!!」
 奈々23「ほらほらー、巨乳の葉子もああいってんだからさー、うりゃうりゃー!」
雄二19「おそらくDは確実にある」
 鈴音14「いやあああ!葉子さん助けてぇええ!!」
涼介24「……これはいい図だ」
 奈々24「こんなもんぶらさげてるのが悪いんじゃーい!」
大和27「思わずご起立願います、だ……!!」
 葉子17「推定DカップがEになる日も近いかしらね」
雄二20「むしろ俺達が起立できない」
涼介25「すでに起立しているからな」
 鈴音15「も、もう許してくださいーーー!!」
大和28「声しか聞こえないってところがまた、妄想をかきたてるぜ!!」
 葉子18「ほら、子供じゃないんだから。景色でも楽しみましょう?」
 奈々25「はぁー……なんで私はこんなにナイムネなんだろー……」
雄二21「ナイムネのどこが悪いんだ」
涼介26「おま……そういう趣味か」
 鈴音16「あの、大きければいい、ってものでもありませんし……」
雄二22「鈴音はよくわかっている」
大和29「むしろ揉めるならなんでもいいよ俺は!!」
 奈々26「キーーー!!それは胸のある人間の言葉だー!非国民めー!」
涼介27「節操ナシだなお前は」
 奈々27「はぁ~……ねー葉子ぉ、どーやったらそんなたわわに実っちゃうわけー?」
大和30「そーゆーお前はどうなんだよ、涼介!」
 葉子19「ふふふ。さぁ……私は元々、こうだから……」
涼介28「俺は葉子さん一筋だ!くそぅ、はさまれたい!顔とかうずめたい!!」
 鈴音17「あの、豆乳がいい、って聞きましたけど……」
雄二23「おまえも十分節操ナシだ」
 奈々28「それマジで?!私今日から豆乳だけで生活しよー!!」
涼介29「バッカ、俺は葉子さんがたとえ控えめなおっぱいだとしても葉子さん一筋だ!!」
 葉子20「確かに大豆イソフラボンは、女性ホルモンと似たような働きをするけれども……」
大和31「いや、ちっちゃいのにおっきなおっぱいの鈴音ちゃんこそ至高だ!」
 鈴音18「過剰摂取はよくない、って聞きましたよ?」
雄二24「ナイムネであることを気にしているのが素晴らしいと思うが」
 奈々29「えー、じゃあだめじゃーん」
涼介30「俺にはさっぱりわからん。あのふくよかなおっぱいをみて欲情しない男などいるものか!
    ええい、のぞきたい!なんのためにわざわざコンタクトにしたと思っているんだ!!」
 葉子21「ふふ、ほら、のぼせちゃうからそろそろあがりましょう?」
雄二25「大きさだけがすべてではない」
大和32「おっ、そろそろあがるみたいだな。俺たちもささっと浴びて部屋戻ろうぜ」
涼介31「ああ、そうしよう。次は浴衣姿だ……!」

奈々30「んぁーーーー、いいお湯だったー!……あれ?大和たちは?」
鈴音19「お風呂、じゃないでしょうか」
葉子22「まだ戻ってないのかしら……」
奈々31「てっきりのぞきにでもくるかと思ってたんだけどなー、あいつらのことだし」
鈴音20「そ、そんな……!」
葉子23「あら、それじゃまるでのぞきに来るのを待ってるみたいじゃない」
奈々32「へぁっ?!や、やだ、違うわよ!ぜんぜん違う!そういうんじゃないし!」
葉子24「ふふ、そう……飲み物かって来るけど、なにがいいかしら?」
奈々33「あ、私コーラ!」
鈴音21「私も一緒に行きましょうか?」
葉子25「ううん、いいわよ。一人で大丈夫。鈴音ちゃんは?」
鈴音22「え、っとじゃあ……烏龍茶で」
葉子26「ん。了解。じゃ、いってくるわね」
奈々34「わーい、あっりがとー!」

雄二26「……?」
大和33「お、葉子さんだ、おーい!」
葉子27「あら、二人とも……今あがってきたのかしら?」
雄二27「ああ」
大和34「涼介はジャンケンで負けたから、あっちの自販でジュース買ってくる係~」
雄二28「葉子もか」
葉子28「ええ。最年長としては、妹たちの面倒をみておかないとね」
雄二29「あまり無理をするな」
葉子29「あら、心配してくれてるの?」
雄二30「当然だ」
大和35「うっわー、なんか大人の雰囲気ー……お、俺先戻ってるぜ!」
葉子30「あ……って、もう行っちゃったのね。早いわね、相変わらず」
雄二31「その言い方はどうなんだ」
葉子31「どこかおかしかったかしら」
雄二32「いや、なんでも────」
葉子32「のぞきなんてしてるからそんな妄想するんじゃないの?」
雄二33「!!」
葉子33「ふふ。図星だったかしら。すぐ顔にでるあたり変わらないわね、昔から」
雄二34「……食えんな、昔から」
葉子34「別に私はのぞかれてもかまわないけど、あの子達に迷惑だけはかけないでちょうだいね」
雄二35「いや、正確にはのぞいてはいない」
葉子35「聞いてただけだものね」
雄二36「……食えんな」
葉子36「あらかた、次の目的は浴衣姿のうなじ、ってところかしら」
雄二37「見るくらいならかまわんだろう」
葉子37「あらあら、開き直っちゃった」
雄二38「もういくぞ」
葉子38「はいはい。まったく……そろいもそろって下心丸出しね」

涼介32「全く……なぜこの俺がパシリなどせにゃならんのだ!早く部屋に戻って麗しの葉子さんの浴衣姿をこの目に焼き付けたいというのに……!!」
葉子39「呼んだかしら?」
涼介33「!!!!!!!よっ……葉子さん、いいいいいいいつから?!」
葉子40「今来たところよ。あら……お酒も買っているの?」
涼介34「は、はい、そのー、大和が!大和が飲みたい、って言って!…まして」
葉子41「こんな昼間からお酒……って、旅行中ですものね。そのくらいしても罰はあたらないでしょう」
涼介35「え、ええ、女性陣の分も、買っていこうかと思ってまして」
葉子42「ふふ、バッグもないのにどうやって部屋まで戻るつもりをしていたの?」
涼介36「っは!あ、いやー、その……フロントに行けば、なにかもらえるかと……」
葉子43「いいわよ、私持ってきてあるから。一緒に入れてしまいましょう?」
涼介37「ああああ、そんな!あ、いや、ええと、はい、俺が持ちますから!」
葉子44「じゃあ、私の分のお酒も買っていこうかしら」
涼介38「ええ、もう、じゃんじゃん買っていって下さい!俺、持ちますから!」
葉子45「そう?じゃあ、お言葉に甘えて……」
涼介39「ええ、じゃんじゃ……え、ちょ、え?!まだ?!えぇえ?!まだ買うんですか?!も、もうそのくらいで!
    ちょっ!!も、もういいですよね?!もう、もういいですよねさすがに!!
    ど、どんだけ買うんですか!っていうかこれ全部飲むんですか?!あの、葉子さん、葉子さーーーーん?!」

葉子46「ごめんなさいね、こんなに持たせてしまって」
涼介40「い、いえっ、なんのっ、これ、しきっっ!!」
奈々35「お、帰ってきたか」
鈴音23「えっ、ちょ、あの、奈々ちゃんこれ、ほどいてくださいよ!」
葉子47「ただいま、って……あらあら」
鈴音24「ふえぇぇぇ、葉子さぁん」
大和36「お、涼介おかえりーってなんだその量!!?」
奈々36「へへー、似合うでしょ?ツインテールよ、ツインテール!ロリには必須でしょー?」
雄二39「……」
鈴音25「あ、あのー、もしかしてそれ……」
葉子48「大和君が飲む、って聞いたから。付き合ってもらおうと思ったの」
大和37「な、なぁ雄二、もしかして葉子さんってザル……?」
雄二40「ザルどころではない。筒だ」
大和38「わー……涼介、大丈夫かな……」
鈴音26「あの、もうすぐお夕飯ですし……」
葉子49「そうね。夕飯を軽くいただいてから飲みましょう」
奈々37「ねぇねぇ、葉子もツインテールにしたげよっか?」
涼介41「何っ?!葉子さんのつややかな黒髪ストレートが、ツインテールだとっ?!」
葉子50「謹んで遠慮させていただくわ」
雄二41「……浴衣にツインテールは邪道だ」(ぽつりと小さくつぶやく)
奈々38「ん?雄二なんかいった?」
雄二42「そろそろ夕飯だ、と」
奈々39「あー、そういわれるとなんかおなかすいちゃったなー」
鈴音27「あの、お夕飯の前にこれ、ほどいてください……」

奈々40「ふぅ~~、食べた食べた~ぁ!」
大和39「食ったぁー!いやー、うまかったー!」
涼介42「派手さはないが、地元の食材を使った料理が特徴なんだ。満足してもらえたなら嬉しい」
雄二43「葉子」
葉子51「なぁに?」
雄二44「ほどほどにな」
葉子52「ええ。あら、あなたたちもうひと風呂?」
鈴音28「ええ、私、すぐ眠くなってしまうので……」
奈々41「私は鈴音ちゃんに悪い虫がつかないよーに、監視がてらね!」
葉子53「そう。湯あたりに気をつけなさいね」
鈴音29「はい、では」
大和40「よっし、じゃあ大人組は酒盛りといきますか!」
涼介43「葉子さん、最初はビールでよろしいですか?」
葉子54「そうね、じゃあ軽くビールいただこうかしら」
大和41「じゃ、今回の温泉旅行を祝して────乾杯!」
葉子55「乾杯」
涼介44「乾杯!」
雄二45「乾杯」
(葉子、涼介、大和、雄二各員はごっきゅごっきゅと飲んでるような音をお願いします)
大和42「っくぁああああああああ!んめぇ!!」
雄二46「ああ」
涼介45「ふぉーら、よーこさぁん」
葉子56「え、もう……?」
雄二47「涼介は下戸だ」
涼介46「おれとぉ、飲みしょーぶしてくらさいよぉ!まけたらぁ、かったほーのゆーこと、なぁんれもきくぅっれ、ろーれすかぁ!」
大和43「すでに勝敗が決まっているような……」
涼介47「ろーなんれすかぁ!よぉこさぁん!」
葉子57「ええ……いいわよ」
雄二48「……」
大和44「じゃ、俺らは女子の浴衣姿を肴に、マイペースにいっとくか」
雄二49「……南無三、涼介」

奈々40「はぁ~……」
鈴音28「?奈々ちゃん、どうしたんですか……?」
奈々41「ねぇー、鈴音ちゃん。あんた、涼介好きなんでしょ?」
鈴音29「えぇっ?!なっ……そんな」
奈々42「バレバレだよ。葉子にくっついてさ、私らと仲良くなりはじめたときからバレバレ」
鈴音30「あ……はい。だ、だって、女性に優しいですし。かっこいいと、思います」
奈々43「あいつが女に優しいのは下心だよ。葉子を除いては、ね」
鈴音31「……仕方ないですよ、だって、葉子さんは……素敵ですし」
奈々44「まーね。あんだけ美人で気が利いて胸もでかけりゃしょうがない、って思っちゃうよね」
鈴音32「環さんの、葉子さんに接する姿勢は、なんていうか……」
奈々45「崇拝、に近いものがあるよねー」
鈴音33「はい……私じゃ、無理なのかな……」
奈々46「そうでもないと思うけどなー……葉子にその気はないみたいだし」
鈴音34「あの……葉子さんと雄二さんって……」
奈々47「付き合ってたよ、昔。私がバイトに入りたての頃」
鈴音35「やっぱり……」
奈々48「でもねー、なんかしんないけど2年くらい前に別れちゃった」
鈴音36「ちょうど私が、葉子さんのお店に出入りし始めた頃ですね」
奈々47「っそ。葉子に聞いてもてきとーにはぐらかされるし、雄二はあんなんだし……」
鈴音37「私が原因なのかな……」
奈々48「あはは、それは考えすぎじゃない?」
鈴音38「そう……だと、いいんですけど……」
奈々49「なんだかんだいって雄二もバイト辞めないし、円満に別れたってことでしょ?」
鈴音39「そうですけど……大和さんも涼介さんも、いつかは辞めちゃうのかな……」
奈々50「大和はさておき、涼介は辞めないだろうねー。葉子信者だし」
鈴音40「やっぱり……そう、ですよね」
奈々51「あああ、ごめんっ、そういうんじゃなくて、そのー……」
鈴音41「私みたいな子供に、好き──って言われても、きっと迷惑なんだろうな……」(半泣き)
奈々52「ああーーーー、こら、泣くなよー……」
鈴音42「私にとって、葉子さんは、ほんとのお姉さんみたいで、昔からずっと、お世話になってて、大好きで」
奈々53「うん……」
鈴音43「でも、環さんも、大好きで、私、どうしたらいいか……!」
奈々54「うーん……難しいよねー……踏み出す一歩が、どこまで踏み出せばいいのか……」
鈴音44「奈々ちゃぁん……」
奈々55「あー、ほら、よしよし、泣くなよー……。はぁ……。──踏み出す一歩、かぁ……」

大和45「そいえばさー」
雄二50「?」
大和46「なんで葉子さんと別れたの?」
雄二51「……好きになるのに理由がいらんように、別れるのにも理由はいらん」
大和47「へー……そんなもんなの?」
雄二52「葉子の名誉の為にいっておくが」
大和48「んぁ?」
雄二53「酒癖がああだから、というわけではないからな」
大和49「あー……あれはなるほど、ザルどころじゃないわなー……」

葉子58「なぁに?もう降参なの?まだいけるんでしょう?ほら、グラスをあけなさい?」
涼介48「ふぇ……お花畑……うふー、うふふーぅぉぇえ」
葉子59「なに酔っ払いみたいなこと言ってるの?男のクセに情けないわね」

大和50「飲むとドSになるんだな、葉子さん……」
雄二54「普段が普段なだけに強烈だろう」

奈々56「ただいまーって……あちゃー……」
鈴音45「た、環さん?!だ、大丈夫ですか?!」
葉子60「あら、二人ともお帰り」
涼介49「はれー、浴衣ぁーのぉー……おっぱい!」(倒れこみます)
鈴音46「きゃあ!」
奈々57「ぁにしやがんだこの変態!」(殴打)
涼介50「ぐぇ」
大和51「あ、とどめ入った」
雄二55「安らかに眠れよ……」

葉子61「ちょっとぉ、なぁに潰れてんの?勝負はどうなんのよ、勝負は」

大和52「なんつーか、プラマイゼロの温泉旅行だったな……」
鈴音47「環さんの手が……手が……」
奈々58「んーまぁ、ごはんはおいしかったし、お風呂は気持ちよかったし、いいじゃん!」
雄二56「眼福」
葉子62「ふふ、涼介君はさんざんだったみたいだけど」
涼介51「うぅぅぅぅ……こんな、こんなはずでは……おぅぇっぷ」
鈴音48「た……環さん、大丈夫ですか?お薬、ありますけど……」
大和53「っつーかあんだけ飲んでたのに、葉子さんはどうして平気なんだ……」
雄二57「巨乳のなせる業」
大和54「そっかーあそこに酒がたまるんだなーってんなわけあるか!……っっしまった!」
奈々59「や・ま・と・くぅ~ん?」
大和55「わ、ちょ、まっ、おま、なっ!話せば!話せばわかるから、なっ!奈々!グーはやめてグーはボグェ!!」
奈々60「っらぁ!いーい?鈴音ちゃん、こういう大人になっちゃだめだからね?」
鈴音49「は、はい……」
大和56「うぅ……俺悪くないのに……」
雄二58「そろそろ都内だが」
奈々60「あ、私あそこでおろして!帰りに友達んとこよってくから!」
大和57「お、なんだよ俺ん家の近くじゃん」
奈々61「そ、そーなんだ、へぇー……」
葉子63「ふふふ。がんばってね、奈々」
奈々62「……うん。じゃ、またお店でね!」
大和58「じゃーな!サンキューな!」

雄二59「どうなるかな」
鈴音50「え?」
葉子64「さぁ……」
鈴音51「え?え?もしかして、奈々ちゃんって、え?」

葉子65「さて、と。ありがとうね、雄二」
鈴音52「ありがとうございました!雄二さん!」
雄二60「ああ」
葉子66「涼介君のこと、お願いしてもいいかしら」
雄二61「心得た」
鈴音53「あ……あの、これ、環さんに」
雄二62「ソルマック……わざわざ買ってきたのか」
鈴音54「はい……あ、あの、では!」
葉子67「ふふふ。じゃあ、またね」
鈴音55「今は、ちょっとでも……がんばったから、いいよね」(独り言ぽつり)

雄二63「……だ、そうだが」
涼介52「うぇっぷ……」
雄二64「……どいつもこいつもすれ違いだな」

雄二65「……俺も、か」

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最終更新:2010年10月26日 10:54