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自殺願望者の重圧


作者:ちゃま ◆A3zAmH5eqc


(自殺願望者の続編です。Aは女性、Bは男性ということでお願いします)
《場面は同じ屋上。既にAとBは屋上にいます》

A「で、今日はどうして死にたくなったんですか?」
B「今日は? いつもいつも死にたいんだけど」
《A、あきれ気味に》
A「そうですか……。そういえば此処二ヶ月ほど見ませんでしたけどどうかしたんですか?」
B「ほら、あそこにビル見えるだろ?」
A「ええ、見えますね。確か大企業の本社でしたよね」
B「あれ、俺の職場なんだ……」
《やや興奮気味に》
A「ええっ!? そうなんですか! 凄いですね~。友達にも家族にも人生にも見放され、死ぬしかなかったニートが何時の間にやら大企業の社員ですよ! まさにサクセスストーリー! 漫画や小説のような話って現実でもあるんですね。事実は小説より奇なり、って奴ですよね。でも、どうしてニートのあなたがそんな大企業へ?」
B「いやな、引ったくりにあった爺さんを助けたんだがそれがあの会社の名誉会長さんでな。とんとん拍子に話が進んで何時の間にやら正社員ってわけで」
A「人生って何があるかわからないんですね~。で、何で今日は死のうと思ってるんですか?」
B「その会社のことなんだ。俺みたいな入社して数ヶ月の男に何億円規模のプロジェクトを任せてきやがったんだ! 意味が分からないだろ? 俺みたいな男に頼むか普通? これは会社ぐるみで俺を止めさせる陰謀に違いないんだ。まぁよくあるだろ? 高学歴ばっかり集まってるからな。妬みとか嫉みがあったっておかしくはない」
A「それはそうかも知れませんけど……少し考えすぎじゃないですか?」
B「いいや、これは陰謀だね。だから俺は死ぬ!」
A「また迷惑が掛かっちゃうとかで結局飛び降りないんでしょ?」
B「いや、もう通行人のことなんか考えないね! もう世の中のことなんか知らないぞ!」
A「じゃあ止めはしませんけど、どうせならプロジェクト成功させてから死にません?」
B「なんでだよ?」
A「ブルーハーツの楽曲じゃないですけど、惜しまれながら死んでいく英雄なんて格好いいじゃないですか?」
B「英雄? まぁ確かに成功させればそれは英雄だろうけども……。俺もそんなのに夢を見たいとは思うけど所詮夢は夢じゃないか」
A「A dream you dream alone is only a dream.A dream you dream together is reality.あなた一人で見る夢は夢でしかないですけど、一緒に見る夢は現実ですよ」
B「オノ・ヨーコか?」
A「ええ、いい言葉だと思いません? 私も一緒のあなたの夢を見たいと思います。だから絶対現実のものとなりますよ」
B「そうだな、もうちょっと頑張ってみようか……。何かいつも結局自殺しないな、俺」
A「何、言ってるんですか。死なないに越したことはないですよ」
B「それはそうだな。ということで、俺は遅れたことを上司に説明して、プロジェクトの会議に出なきゃいけないのでそろそろ失敬するよ」
《B,去った後にA一人で呟くように》
A「結局また生きててくれたなぁ。本当にお仕事が成功するといいな。でも、本当に単純な人。だから色々考ちゃうと思うのだけれど。今度は何時会えるかな? いや、会うってことは死にに来てるから不謹慎かな。もう来ないといいなぁ。ちょっとどころじゃなく寂しいけどね」



あとがき


目を通してくださって有難うございます。
今回も長回しが多くなっちゃいました。これが台本として機能するかどうかは
微妙かもしれませんが、お力になれるとこれ幸いです。