邂逅上等
咲く花愛でる 錯誤の園に 何を見る
下り降りる道の端 見えども捕らえれぬかな
上がり登る茨街道 伸ばせど触れることもなし
かじかむ指を暖める 吐息さえも空しく白い
暗く閉じた部屋の端 一欠片の明かりにすがりつく
遠く遮る垣根の先に 伸ばす腕(かいな)
掴めるものはなし されど届けよ 声が遮れる垣根なし
もしもこの手が 掴めし日は
汝 覚悟を決められよ
動く歯車 淀みなく
留まる道理が どこにあろう
語り流れし 枝垂(しだれ)枝
滴り落ちては 流れし時を数えゆく
邂逅刻む 此度(こたび)も おかしきとて
重ね紡ごう 今宵が開ける
最終更新:2010年10月19日 15:10