作者:Elika ◆ZV4ztNUKTw


誰かに認めてほしくて、誰かに褒めてほしくて。
私はここにいる、とわかりにくい自己主張を繰り返した。
きっとだれも気付きはしない、と諦めながらも繰り返した。

気付いてもらえなくてもよかった、見つけてもらえなくてもよかった。
誰かと比較されることに怯えて、声をあげることすらしなかった。
それでもあなたは、私を見つけて、拾い上げた。

初めて誰かに認めてもらえた。
初めて誰かに褒めてもらえた。
気付いてもらえた、見つけてもらえた。
私のすべてが個性だと、そしてそれが魅力だと笑ってくれた。

ありのままの私に、舞台と衣装をあつらえてくれた。
たくさんの人が、あなた以外の人が私の声を聞いてくれた。

いつかあなたのようになりたいと、思うことができた。
いつかあなたに伝えたいと、思う言葉が生まれた。
いつかあなたがくれた自信を、胸に抱いて生きていける気がした。

今日も、私は高らかに声をあげている。

タグ:

朗読 朗読祭
+ タグ編集
  • タグ:
  • 朗読
  • 朗読祭

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2010年10月21日 14:28