Et il roulette retourne(エティ・ルレット・ルトゥーヌ)
作者:俺
【Et il roulette retourne(エティ・ルレット・ルトゥーヌ)】
【斯くして運命は廻り出す(Et il roulette retourne/エティ ルレット ルトゥーヌ)】
其れは暗黒の魔手が、平和という灯火を握りつぶした時代
魔王を名乗る邪悪な暗雲が、青空を瞬く間に覆い隠した
惑う愚かな民を尻目に、猛者は正義を胸に宿し旅路を急いだ...
【斯くして運命は廻り出す(Et il roulette retourne/エティ ルレット ルトゥーヌ)】
其れは残酷な魔手が、英雄という偶像を捻りつぶした時代
魔物を名乗る邪悪な雷雲が、灯火を瞬く間に襲い尽くした
嘆く愚かな民を横目に、勇者は使命を目に宿し出立を急いだ...
青年(orgueil/オルグイユ)は《突然(rude/ルード)》に燃え上がる灼かな(あらたかな)炎のように...
乙女(fille/フィーユ)は《戦禍(fray/フレイ)》を薙ぎ払う鮮やかな炎のように...
愚者(noir/ノワール)は《極致(max/マックス)》に沸き起こる強(シタタ)かな炎のように...
英雄(chevalier/シュヴァリュエ)は《意志(will/ウィル)》を繋ぎ往(ゆ)く厳かな炎のように...
やがて其れらは巨大な《焔(ヒカリ)》となり、光を遮る雲を吹き払うだろう
迫る魔手を意にも介さず、まるで絶望をもねじ伏せる《冒険譚(RPG)》のように...!
――――斯(カ)くして、運命は廻(メグ)り出す!!
世界に混沌が訪れていた
世界はカオスに満たされていた
その大地に、大いなる傷跡を残して
ある者は昏き波動に身を侵され
またある者は命と引き換えに国を護り
己の『道』を模索する者は好機を逃してなるものかと立ち上がり
かつての英雄は静かに、その時が訪れるのを待っていた
――その瞳に、それぞれの炎を宿して
【あとがき】
分かる人には分かる作品。
アルファベットのところはフランス語です。これも分かる人には絶対分かる
最終更新:2010年10月17日 08:23