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「3×3=あまり1」

♂井上大志(いのうえたいし) …独り身系
♂大友幸成(おおともゆきなり)…草食系
♂笹井辰巳(ささいたつみ)  …クール系
♀坂下ゆかり(さかしたゆかり)…笹井の彼女
♀富田沙織(とみたさおりん) …大友の彼女
♀加納知恵(かのうちえ)   …気弱ッ子
♀小夜子(さよこ)…宝塚ッ子(※知恵役が兼ねる)
 ナレーター …語り部子



場所:カラオケ店の一室

(SE:カラオケマイクを持つ)
井上01『今日はっ、みんなっ、俺のために集まってくれてっ……
    みんなっ、ありが……トゥッ!?』(SE:鉄拳ツッコミ)
笹井01、富田01「「引っこんでろ」」

大友01「まあまあ。それじゃ、乾杯しましょう」
坂下01「えー、それじゃ、本日の会を祝しまして――」

全員『かんぱーい!!』

(あればガヤ、やんややんや)

富田02「いちばん、誰か歌うー?」
井上02「あっ、オレうた……うぐっ」(頬を摘まれる)

大友02「はいはい、趣旨を思い出そうね……
    井上君、今日は誰の為に開かれたコンパかな?」
井上03「おれが、彼女がほしいって、二人に、お願いしました……」
大友03「それならどうして歌に走るかな?
    カラオケするために来たわけじゃないよね?」
井上04「は、ははは……。
    なんだか、こう、じっとしてらんないといいますか……」
笹井02「わからないでもないけどな。
    まあそう緊張するなよ。何も今付き合うか決めなきゃいけないわけでも……」
井上05「何を悠長なことを!!
    いいかお前ら! この時期この年この季節!
    高校生活最後の年を孤独にすごすか美しいメモリアルにするか!
    生きるか死ぬかの瀬戸際なのだと心得よ!!」
大友04「俺達は関係なくない?」
笹井03「だな」
井上06「うっ……。
    こ、この……反逆者、リア充!
    地球上のモテない男たちよ、我に力を!
    裏切り者どもよ滅びよ! 無(エイス)に還れ!」
笹井04「その裏切り者が尽力してやってるんだがな……」
井上07「すいませんでした」


坂下02「加納さん、飲み物何にする?」
加納01「あっ、あの……皆さんと同じもので……」
富田02「酒たのもーよ酒ー。今日むこうのオゴリなんだろー?」
加納02「えっ!?」
坂下03「もー、だめだってー」


大友05「それで、お前的にはどう? 加納さん」
井上08「どストライクでございます」
大友06「よかった。紹介してもらっといて
    こっちが気に入らないんじゃ怒られちゃうよ」
笹井05「……いいのか、井上なんか紹介して」
大友09「向こうも彼氏いたことないんだって。
     井上ならちょうどいいんじゃないかってさ、様子見に」
笹井06「ああ……納得した」
井上09「お前らひどい……俺のこと愛してないんだ……」
大友10「井上、今日だけはうざい発言控えてよ。
    こっちも紹介した手前がさ……」
井上10「ひどい、ひどいわ……うっうっうっ……
    いいもん、俺なんてうざい男だもん……
    何話したって、いっつもいっつも、
    井上君うざいよ~(笑)って言われるんだもん……!
    俺がんばってんのに!
    話についていこうとっ、盛り上げようとがんばってんのに……!」
笹井07「うざい自覚はあったのか……」
大友10「あのね井上…自分でわかってるなら、寡黙に徹しなよ。
    女はね、寡黙な横顔に男の幻想を見るんだよ」
井上11「そうなの……?」
大友11「そうだよ。お前、黙ってれば割といいんだからさ。
   (肩ぽむ)…がんばれ。お前ならなんとかなるよ。」
井上12「大友……!」
大友12「だから、うかつなことは口にしないこと。
    あとは俺達でフォローするからさ」
井上13「わかった……俺、やってみるよ!」

笹井08「……さすがに褒めすぎじゃないか?」
大友11「これくらい言っとかないと話聞かないだろ。
    ただでさえ舞い上がって調子づいてんのに…」
笹井09「……なるほど」

井上14「よっしゃー! やる気出てきたーー!!」



(あれば ガヤ)
 加納:歌お願いします 童謡でもナウシカのあれでもなんでも。
 井上:ガヤで囃したて かわいいよー、こっち向いてー、キャー 歌よりうるさくてもOK。


大友12「というわけで、皆さんご協力お願いします」
坂下04「うん。時間を見計らって、二人きりにしちゃえばいいんだね?」
富田03「男子ばっか残ると警戒されそーだし……
    先に大友と笹井がトイレ行ってー、そのあと私たちが一人ずつ出るって感じ?」
坂下05「それいいね! じゃあ、そのあと、さおりんが電話しに出て……
    三人が遅いから、探してくるよーって私が出て……ってことでどうかな?」
大友13「よし……では皆さん、健闘を祈る」
坂下06、富田04、笹井11『サー、イエス、サー』(小声)



井上15「み、みんな……遅いね」
加納03「そ、そうですね……」

(沈黙)

井上16・加納04「あの…っ」
加納05「あ…さ、さきに、どうぞ!」
井上17「いいいいえ、そちらこそっどうぞっ(声が裏返る)」
加納06「……ぷはっ」(ふきだす)
井上18「……あ、はは……」(照れ笑い)

(沈黙)

井上19「あの、はっきり聞きますが」
加納07「は、はいっ!」
井上20「おっ、俺のことどう思ってますか……」
加納08「えっ」



場所:部屋の外

笹井12「減点1」
富田05「……それ聞いて何言わせる気だよ……」
大友14「ま、まあまあ……」
坂下07「二人とも、がんばれー」



加納09「あの…い、いい人だなっておもってます…」
(笹井13・富田06・大友15・坂下08「あー…」)
井上21「い……いいひとは嫌いですかっ!!!」
加納10「いっ、いえっ好きです!!」

(沈黙)

加納11「……あ……あの……」
井上22「おれも、すきです……」

加納12「……両想いですね」
井上23「……はい……」



坂下09「やった!」
富田07「ええええー…」
大友16「うわー…」
笹井14「…。まあ何よりだ」



井上24「か、加納さん……あの、ぼ、ぼくと……」(手を握ろうと…)
小夜01「……汚い手で触れるな、汚らわしい」
井上25「……えっ」
小夜02「離れろ。知恵に近づく者はだれであろうと許さない」
井上26「あ、え? 加納さ……」
加納13「小夜ちゃん!出て来ちゃだめだよ!」
小夜03「知恵。……僕達は誓ったはずだ。共に添い遂げようと……
    それを今さら、こんな男のために反故するというのか?」
加納14「でも……私達、きょうだいなのに……そんなの、おかしいよ……」
井上27「え、え? ……な、なに~、急に、ひ、独り芝居? あはは……」
小夜04「……近づくな、汚らわしいっ!」(蹴る)
井上28「アッー!!」
加納15「小夜ちゃんっ!」



富田08「はじまったか……」
大友17「ど…どういうこと?」
富田09「知恵はね、
   『小夜子っていう双子のお姉さんがいて小さい頃に死に別れちゃったんだけど
    お姉さんの人格が知恵の中で生きてる』 ……と思いこんでんの」
大友18「多重人格…?」
坂下10「……っていう妄想をしてるというか……中二の病というか……」
大友19・笹井15『中二病!?』
富田10「正真正銘、生まれた時から一人ッ子だっつーのにさあ……」



小夜05「人の世の狭い考えに縛られるな、知恵。
    僕らの愛は海より深く空より広く……」
加納16「小夜ちゃん……」



笹井16「なんというか……言葉が出てこないな……」
坂下11「すごいよね、あそこまでなりきれるって……」
富田11「これさえなきゃフツーなんだけどね。
    井上なら変人同士気が合うんじゃないかなって思ったんだけど……」
坂下12「さおりん だめだよ、そんなハッキリ言っちゃ……」
富田12「で、どうする? あれ」
大友20「んー……
    ここまでお膳立てはしたんだし、あとは若い二人に任せるってことで……」
坂下13「大丈夫かな、カラオケの機械って壊すと結構するっていうし……」
笹井17「そっちの心配かよ……」
富田13「ま、死にはしないっしょ」
大友21「それじゃ、清算だけしていこっか」
富田14「じゃ、飲みなおしってことでー」
坂下14「だからお酒はだめだって」
(フェードアウト)



小夜06「僕達の間を引き裂く悪魔め!てえい!」(蹴る)
加納17「小夜ちゃんやめてえっ!」
井上29「やめて!いたっ痛い!」

ナレ01「やっと彼女が出来かけた冬の一日(いちじつ)。
    だが、その重いボディーブローが身に染みる…
    アッパー、クロス、カウンター!
    負けるな井上、立つんだ井上! 3カウントを這い上がれ!」

井上30「無理、無理、無理ぃぃぃっ!加納さん本当止めてごめんなさい!」
加納18「ああっ、腕が勝手に……!ごめんなさい井上君っ」(殴る)
井上31「やめて本当痛いからっ!
    痛……いけど……き、きもちいい……?」

ナレ02「新たな道へ突き進め!!」