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「うさぎさんとくまさん」(2011/03/09 (水) 22:28:39) の最新版変更点
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『うさぎさんとくまさん』
A:うさぎさん。腹黒い。
B:くまさん。純朴。
A01「くまさんくまさん」
B01「おや、めずらしいね、うさぎさん。元気してた?」
A02「そんなことよりくまさん、最近めっきり涼しくなってきたね。もうすぐ冬が来るよ」
B02「相変わらずせわしないね。あいさつくらい」
A03「忙しいうさぎさんの毎日には挨拶する暇なんてないの!それでね、くまさん。これから一
緒に柴刈りに行かない?冬を乗り切るにはたくさんの薪が必要だよ」
B03「それまた突然だね。でもうさぎさんの言うのももっともだ、もう少ししたら食べものを集
めるのに忙しいからね。わかった、一緒に行こう」
A04「それじゃあくまさん、もうひとつお願いがあるんだけどさ、山までおいらをおぶって行っ
てくれないかな?ほら、おいら体が小さいからさ、ちょっとそこの山に行くだけで日が暮れ
ちゃう。くまさんの大切な時間を無駄に浪費させたくもないしさ、お願いだよ」
B04「ああいいとも。君の体は軽いからね。お安いご用さ」
A05「到着!」
B05「ずいぶん早く着いたね。さすがの僕もびっくりだよ」
A06「リスナーの皆さまの大切な時間を浪費するわけにはいかないからね。さ、さっそく柴刈り
を始めようか」
B06「そうだね、さすがうさぎさんだね」
A07「ところでくまさん、ひとつお願いなんだけどさ、おいらの分の薪を集めるの、君も手伝っ
てくれないかい?ほら、おいら体が小さいからさ、なかなかうまく枝を折れないんだ。ね、
頼むよ」
B07「それもそうだね。僕は体が大きいからね。任せておいてよ」
A08「うんせ、ほいせ」
B08「うんせ、ほいせ、どっこらせ。うんせ、ほいせ……ところでうさぎさん、君は何をしてい
るんだい?」
A09「なにって、休憩さ。だって君ときたら、おいらの10倍は早く薪を集めちゃうじゃないか。
おいらが頑張ったって時間の無駄だよ。だから休憩してるのさ」
B09「それもそうだね。うんせ、ほいせ、どっこらせ、うんせ、ほいせ、どっこらせ。……ふー
ぅ、こんなものでいいだろう」
A10「そうだね。それじゃ、ふもとまでまたおいらを乗せていっておくれよ。なにせおいらは体
が小さいからね、一度にたくさんの薪は運べないんだ」
B10「しかたないね。君の体は小さいもの。さて、早く帰ろうか」
(※SE:火打石を打つ音)
B11「ねえねえうさぎさん、さっきからカチカチって変な音が聞こえるんだけどなんだろね?」
A11「そりゃあここがカチカチ山だからさ」
B12「へー、知らなかった。うさぎさんは物知りだね」
(※SE:煙の立ち上る音)
B13「ねえねえうさぎさん、さっきから妙に煙い気がするんだけどなんだろうね?」
A12「そりゃあここがモクモク山だからさ。さて、そろそろおいらも自分も歩こうかな。今日は
くまさんに迷惑かけ通しだったしね」
B14「あはは。そんなの別にかまわないのに。」
(※SE:炎が燃える音)
B15「ねえねえうさぎさん、さっきからボーボーって音が聞こえるんだけどなんだろうね?もし
かしてここはボーボー山なのかい?」
A13「なに言ってるんだい、これは君の背中の薪が燃えている音に決まっているじゃないか」
B16「そうなんだー。って、うわーー!熱いーーー!!」
(※SE:走る足音、勢いよく沼に飛び込む音)
B17「はあっ、はあっ、うー、痛たたた、痛いよー、痛いよー」
A14「さすがにくまさんは足が速いねー。やっと追いついたよ」
B18「酷いようさぎさん、うさぎさんでしょ、僕の背中に火をつけたの。痛たたたたー」
A15「うわー、酷い火傷だね。このまま放っておいたら痛くて死んじゃうよ。ところでおいら、
ちょうど火傷によく効く薬を持っているんだけど、要る?」
B19「当たり前だよ。痛いよ、痛いよ。早く塗っておくれよ」
A16「いくら出す?」
B20「え?」
A17「なに言ってるんだ、この薬はおいらの薬だよ?ただであげるわけないじゃないか」
B21「君こそなに言ってるんだよ。さっき僕は君のために色々してやったじゃないか。痛てて
て」
A18「それはそれ、これはこれだよ、くまさん。ほら、いますぐこの薬が必要なんだろう」
B22「わ、わかったよ、僕の大切な蜂蜜を1壷あげるよ」
A19「ねえ、くまさん」
(※SE:ジャリッと塩をすりつける音)
B23「ぎゃーーーーーーー!!」
(※SE:沼の中で暴れている音)
A20「ほらほらくまさん、早く沼に入って洗い流さなきゃ。たっぷりすり込んだ塩が傷口に染み
るでしょう」
B24「うさぎさん!」
A21「ねえくまさん、向こうの山のお爺さんとお婆さん知ってるよね?あそこのお爺さんが君の
事をすごく怒っていたよ」
B25「……え?」
A22「お婆さんを殺して食べちゃったんだって?君もよくやるねー。お爺さん、真っ赤な目でお
いらにお願いしてきたんだよ。あの人食い熊を殺せ!って。人参を10本ももらっちゃった。
君の死体を持っていけば畑にある分全部くれるんだって。おかしいこというよね。それじゃ
あお爺さんが食べるものがなくなっちゃうじゃん。馬鹿みたい。きっと気が触れてなにもか
もわからなくなっちゃったんだよ。……と、ここまで言えばわかるよね?君はおいら何をく
れるのかな」
B26「ひどい、ひどいよ、うさぎさん」
A23「あーあ、最初に言ったよね?忙しいうさぎさんには君の泣きごとを聞いてる暇はないんだ
けれど」
B27「……僕の持ってる食べ物もおもちゃも何もかも、僕の家ごとあげるから、だから早く薬を
ください!」
A24「はいどうぞ。言葉遣いがなってないとか、そういうつまらないことは言わないよ。なにせ
うさぎさんは忙しいからね。……さ、これでいいよ。よく効く薬だからもう動いても平気で
しょ、って、どこに行くんだい、くまさん。……やれやれ」
(※SE:遠くから聞こえる猟銃の銃声)
A25「お望みどおり弱った人食い熊を連れて行きましたよ、おじいさん。……さて、どちらのお
礼からもらいに行こうかな」
『うさぎさんとくまさん』
A:うさぎさん。腹黒い。
B:くまさん。純朴。
A01「くまさんくまさん」
B01「おや、めずらしいね、うさぎさん。元気してた?」
A02「そんなことよりくまさん、最近めっきり涼しくなってきたね。もうすぐ冬が来るよ」
B02「相変わらずせわしないね。あいさつくらい」
A03「忙しいうさぎさんの毎日には挨拶する暇なんてないの!それでね、くまさん。これから一緒に柴刈りに行かない?冬を乗り切るにはたくさんの薪が必要だよ」
B03「それまた突然だね。でもうさぎさんの言うのももっともだ、もう少ししたら食べものを集めるのに忙しいからね。わかった、一緒に行こう」
A04「それじゃあくまさん、もうひとつお願いがあるんだけどさ、山までおいらをおぶって行ってくれないかな?ほら、おいら体が小さいからさ、ちょっとそこの山に行くだけで日が暮れちゃう。くまさんの大切な時間を無駄に浪費させたくもないしさ、お願いだよ」
B04「ああいいとも。君の体は軽いからね。お安いご用さ」
A05「到着!」
B05「ずいぶん早く着いたね。さすがの僕もびっくりだよ」
A06「リスナーの皆さまの大切な時間を浪費するわけにはいかないからね。さ、さっそく柴刈りを始めようか」
B06「そうだね、さすがうさぎさんだね」
A07「ところでくまさん、ひとつお願いなんだけどさ、おいらの分の薪を集めるの、君も手伝ってくれないかい?ほら、おいら体が小さいからさ、なかなかうまく枝を折れないんだ。ね、頼むよ」
B07「それもそうだね。僕は体が大きいからね。任せておいてよ」
A08「うんせ、ほいせ」
B08「うんせ、ほいせ、どっこらせ。うんせ、ほいせ……ところでうさぎさん、君は何をしているんだい?」
A09「なにって、休憩さ。だって君ときたら、おいらの10倍は早く薪を集めちゃうじゃないか。おいらが頑張ったって時間の無駄だよ。だから休憩してるのさ」
B09「それもそうだね。うんせ、ほいせ、どっこらせ、うんせ、ほいせ、どっこらせ。……ふーぅ、こんなものでいいだろう」
A10「そうだね。それじゃ、ふもとまでまたおいらを乗せていっておくれよ。なにせおいらは体が小さいからね、一度にたくさんの薪は運べないんだ」
B10「しかたないね。君の体は小さいもの。さて、早く帰ろうか」
(※SE:火打石を打つ音)
B11「ねえねえうさぎさん、さっきからカチカチって変な音が聞こえるんだけどなんだろね?」
A11「そりゃあここがカチカチ山だからさ」
B12「へー、知らなかった。うさぎさんは物知りだね」
(※SE:煙の立ち上る音)
B13「ねえねえうさぎさん、さっきから妙に煙い気がするんだけどなんだろうね?」
A12「そりゃあここがモクモク山だからさ。さて、そろそろおいらも自分も歩こうかな。今日はくまさんに迷惑かけ通しだったしね」
B14「あはは。そんなの別にかまわないのに。」
(※SE:炎が燃える音)
B15「ねえねえうさぎさん、さっきからボーボーって音が聞こえるんだけどなんだろうね?もしかしてここはボーボー山なのかい?」
A13「なに言ってるんだい、これは君の背中の薪が燃えている音に決まっているじゃないか」
B16「そうなんだー。って、うわーー!熱いーーー!!」
(※SE:走る足音、勢いよく沼に飛び込む音)
B17「はあっ、はあっ、うー、痛たたた、痛いよー、痛いよー」
A14「さすがにくまさんは足が速いねー。やっと追いついたよ」
B18「酷いようさぎさん、うさぎさんでしょ、僕の背中に火をつけたの。痛たたたたー」
A15「うわー、酷い火傷だね。このまま放っておいたら痛くて死んじゃうよ。ところでおいら、ちょうど火傷によく効く薬を持っているんだけど、要る?」
B19「当たり前だよ。痛いよ、痛いよ。早く塗っておくれよ」
A16「いくら出す?」
B20「え?」
A17「なに言ってるんだ、この薬はおいらの薬だよ?ただであげるわけないじゃないか」
B21「君こそなに言ってるんだよ。さっき僕は君のために色々してやったじゃないか。痛ててて」
A18「それはそれ、これはこれだよ、くまさん。ほら、いますぐこの薬が必要なんだろう」
B22「わ、わかったよ、僕の大切な蜂蜜を1壷あげるよ」
A19「ねえ、くまさん」
(※SE:ジャリッと塩をすりつける音)
B23「ぎゃーーーーーーー!!」
(※SE:沼の中で暴れている音)
A20「ほらほらくまさん、早く沼に入って洗い流さなきゃ。たっぷりすり込んだ塩が傷口に染みるでしょう」
B24「うさぎさん!」
A21「ねえくまさん、向こうの山のお爺さんとお婆さん知ってるよね?あそこのお爺さんが君の事をすごく怒っていたよ」
B25「……え?」
A22「お婆さんを殺して食べちゃったんだって?君もよくやるねー。お爺さん、真っ赤な目でおいらにお願いしてきたんだよ。あの人食い熊を殺せ!って。人参を10本ももらっちゃった。君の死体を持っていけば畑にある分全部くれるんだって。おかしいこというよね。それじゃあお爺さんが食べるものがなくなっちゃうじゃん。馬鹿みたい。きっと気が触れてなにもかもわからなくなっちゃったんだよ。……と、ここまで言えばわかるよね?君はおいら何をくれるのかな」
B26「ひどい、ひどいよ、うさぎさん」
A23「あーあ、最初に言ったよね?忙しいうさぎさんには君の泣きごとを聞いてる暇はないんだけれど」
B27「……僕の持ってる食べ物もおもちゃも何もかも、僕の家ごとあげるから、だから早く薬をください!」
A24「はいどうぞ。言葉遣いがなってないとか、そういうつまらないことは言わないよ。なにせうさぎさんは忙しいからね。……さ、これでいいよ。よく効く薬だからもう動いても平気でしょ、って、どこに行くんだい、くまさん。……やれやれ」
(※SE:遠くから聞こえる猟銃の銃声)
A25「お望みどおり弱った人食い熊を連れて行きましたよ、おじいさん。……さて、どちらのお礼からもらいに行こうかな」