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**カオス~宇宙(そら)をゆく~ 製作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI あらすじ 星間戦争の危機とか置いといて、百合なコメディ。 登場人物    エリザ……どっかの星のお姫様。    マリア……エリザに惚れてる貴族の娘さん。    ジーナ……エリザにホの字な敵のお姫様。年上。    ケルテ……エリザの執事な少年。 エリザ「……げっ」 ケルテ「どこへ行かれるのですか、姫様?     これからアルトリア公国のジーナ姫と会食の予定ですが」 エリザ「だから逃げてるんです!     ケルテも私の執事なら、少しぐらい気を利かせたらどうです?」 ケルテ「あいにく、私の仕事は姫様に公務を速やかに行っていただく事なので。     さあ、逃げ回っていないで会場へ行きましょう。     友好関係を築ければ、星間戦争を回避する足がかりになるでしょう」 エリザ「そんなのはお父様に任せればいいんです!」 ケルテ「陛下ですか……残念ながら、陛下も公務で飛び回っておられます。     今頃ですと、緑色の小人老人と相談しているでしょうね」 エリザ「誰ですかそれは……いえ、そんな事より!     どうしても、本当にどうしても私が出席しなければならないのですか?」 ケルテ「何度もそうだと言っているでしょう。     だいたい、姫様は常日頃から――」 マリア「エリザ様~! こんな所にいたんですのね!?」 エリザ「げ、マリア!? どうしてここに!」 マリア「私も貴族ですもの、会食にお呼ばれしただけですわ」 ケルテ「……妙ですね。今回は関係者だけを招待した筈なのですが……」 マリア「ケルテはお黙りなさい! ……邪魔をしたら潰しますわよ?」 ケルテ「どうぞご自由に。私程度の人材は、いくらでも補充できますので」 マリア「かわいくない人ですわね……!     エリザ様? いつまでこのような者をお使いになるおつもりですの?」 エリザ「いや……これでもケルテは、有能ですし」 マリア「まあ! 信じられませんわ、そんな事を仰るだなんて……。     エリザ様は、私よりもケルテをお選びになるんですのね?」 エリザ「え、えぇ?」 マリア「いいんですの、分かっていますわ。     エリザ様はケルテを好いておられるのでしょう?」 エリザ「違います! そんな事ありません!」 マリア「では庇い立てする必要もありませんわね?     すぐにでも暇を与えて、会食には私と一緒に行きましょう」 ケルテ「マリア様、申し訳ありませんが姫様に人事権はありません。     私が不祥事でも起こさない限り、姫様から解雇する事はできません」 マリア「屁理屈は結構ですわ。それとも、貴方こそエリザ様から離れたくない理由でも?」 ケルテ「そうですね。姫様が婚姻を結ばれるまでは、見届けようかと思っていますが」 マリア「こ、こここここ婚姻……!? 不潔ですわ、そんなの!!」 ケルテ「ですがマリア様も、ご両親が結ばれて生まれたわけですが」 マリア「そんなのは些細な事ですわ!!」 ケルテ「……バカですか貴女は」 マリア「なんですって!?」 エリザ「ちょ、ちょっと二人とも、ケンカはダメです!」 ジーナ「――あら? 騒がしいと思ったら、エリザ姫じゃない」 エリザ「あ……ジーナ姫」 ケルテ「ご機嫌麗しゅう、ジーナ様。     会食まではまだいくらかありますが、お暇でしたら急がせましょうか」 ジーナ「いいえ、ちょっと散歩していただけよ。     それとも坊やは、お腹が空いているのかしら?」 ケルテ「……いえ。では会食は予定通り、共通時刻の七時からで」 ジーナ「ええ、それでお願いね。     さて……エリザ姫も、しばらく見ない内にキレイになったわね」 エリザ「あ、ありがとうございますっ」 ジーナ「ふふ……大人になる直前の、甘く瑞々しい美しさ。     私が男なら、手を出さずにはいられないほどね?」 マリア「あ、あの!! 初めまして、帝国貴族のマリアと申します!」 ジーナ「……初めまして。貴族の身にしては勇敢ね?」 マリア「ジーナ姫こそ、王族にしては迅速ですね?」 ジーナ「……ふふ」 マリア「ふふふ……」 ジーナ・マリア「ふふふふふ……」 エリザ「あ、あの、二人とも、どうかしました?」 ジーナ「いいえ? なんでもないのよ」 マリア「エリザ様は気にしなくていいんですのよ?」 エリザ「えーっと……?」 ケルテ「……知らぬは本人ばかりなり、ですか」 ジーナ「あら坊や、命が惜しかったら黙っていた方が賢明よ?」 マリア「沈黙は尊いと、初等学校で教わりまして?」 ケルテ「……さて。私は少々、席を外した方がよさそうですね」 エリザ「え? ま、待ちなさいケルテ!」 ケルテ「申し訳ありませんが、私にも準備がありますので」 エリザ「ケルテ~!」 ジーナ「エリザ姫? 仕事の邪魔をしてはダメよ」 マリア「同感ですわ。こちらはこちらで、楽しめばいいんですもの」 エリザ「で、ですけど……」 ジーナ「ところでエリザ姫。少し、政策について二人で話したい事が……」 マリア「それは会食の場で話せばよろしいんじゃありませんの?」 ジーナ「あら、両国の関係が緊張しているのは知っているでしょう?     もし戦争に突入したとして、貴女の家が焦土にならなければいいんだけど」 マリア「物騒な話ですわね。ちなみに帝国の殺し屋は、とても優秀ですわよ?」 エリザ「ストーップ! どうしたんですか二人とも、ケンカ腰になって」 ジーナ「……強いて言えば、貴方が原因なのだけれど」 エリザ「え?」 ジーナ「ふふ、なんでもないのよ? エリザ姫も罪な女ね。     それにしても、キレイな髪だこと……」 マリア「そこ! どさくさまぎれで、馴れ馴れしく触るものではありませんわ!」 エリザ「別に髪ぐらいは……」 ジーナ「いえ――勝負は公平に、という事かしら?」 エリザ「勝負ってなんですか!?」 ジーナ「公平にしたところで、貴女が勝てるとも思えないけれど」 マリア「……上等ですわビッチ」 エリザ「マ、マリア? どうしたんですか、そんな言葉を使って!」 ジーナ「エリザ姫? 彼女はね、お脳の病気なの」 マリア「白々しいですわね……!     エリザ様。ジーナ姫と私、どちらが大切でしょう」 エリザ「どちらがって……そんな、比べられるものではないですよ」 ジーナ「私とでは比較にもならない、という事かしら。嬉しいわ」 マリア「お黙りなさい! 貴女が私に勝っているのなんて――」 ジーナ「家柄、財力、権力、スタイル、容姿……ほぼ全てね」 マリア「う、うう……このボンッキュッボーン!!」 ジーナ「理解に苦しむ罵倒ね……」 マリア「エリザ様ぁ……私は、私は確かにジーナ姫に及びませんわ。     ですがエリザ様を想う気持ちだけは、誰にも負けませんの!」 エリザ「え、えーと、ありがとう?」 マリア「どうして伝わりませんの、この気持ちが……!!」 ジーナ「そういうものよ。私も何度となく、辛酸を舐めたのだから」 マリア「あ、貴女も……?」 ジーナ「伊達に長く生きているわけではない、という事よ」 マリア「…………年増」 ジーナ「……地獄のような戦争がお望みかしら?」 エリザ「だから二人とも、どうしてそんな争うんですか!?」 マリア「愛故に、ですわ!」 ジーナ「最も強い感情は、ぶつかれば争うと決まっているものね」 エリザ「え、つまり……二人は愛し合っている、という事ですか?」 ジーナ・マリア「え?」 エリザ「いいんです、大丈夫です!     ちょっと驚きましたけど、そういう世界もあるって知ってますから……!」 マリア「あ、あのエリザ様? 何か激しく誤解なさってません!?」 ジーナ「ええいもう、どうしてこの子は……!」 エリザ「じゃ、じゃあ私、ちょっとケルテ捜してきますね……!     二人とも、ごゆっくり!!」 マリア「エリザ様ぁ~~!?」 ジーナ「……向こうでお茶でも飲んで、傷を舐め合いましょうか」 終わり 正直これが限界だスマンorz
**カオス~宇宙(そら)をゆく~ 製作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI あらすじ 星間戦争の危機とか置いといて、百合なコメディ。 登場人物    エリザ……どっかの星のお姫様。    マリア……エリザに惚れてる貴族の娘さん。    ジーナ……エリザにホの字な敵のお姫様。年上。    ケルテ……エリザの執事な少年。 エリザ「……げっ」 ケルテ「どこへ行かれるのですか、姫様?     これからアルトリア公国のジーナ姫と会食の予定ですが」 エリザ「だから逃げてるんです!     ケルテも私の執事なら、少しぐらい気を利かせたらどうです?」 ケルテ「あいにく、私の仕事は姫様に公務を速やかに行っていただく事なので。     さあ、逃げ回っていないで会場へ行きましょう。     友好関係を築ければ、星間戦争を回避する足がかりになるでしょう」 エリザ「そんなのはお父様に任せればいいんです!」 ケルテ「陛下ですか……残念ながら、陛下も公務で飛び回っておられます。     今頃ですと、緑色の小人老人と相談しているでしょうね」 エリザ「誰ですかそれは……いえ、そんな事より!     どうしても、本当にどうしても私が出席しなければならないのですか?」 ケルテ「何度もそうだと言っているでしょう。     だいたい、姫様は常日頃から――」 マリア「エリザ様~! こんな所にいたんですのね!?」 エリザ「げ、マリア!? どうしてここに!」 マリア「私も貴族ですもの、会食にお呼ばれしただけですわ」 ケルテ「……妙ですね。今回は関係者だけを招待した筈なのですが……」 マリア「ケルテはお黙りなさい! ……邪魔をしたら潰しますわよ?」 ケルテ「どうぞご自由に。私程度の人材は、いくらでも補充できますので」 マリア「かわいくない人ですわね……!     エリザ様? いつまでこのような者をお使いになるおつもりですの?」 エリザ「いや……これでもケルテは、有能ですし」 マリア「まあ! 信じられませんわ、そんな事を仰るだなんて……。     エリザ様は、私よりもケルテをお選びになるんですのね?」 エリザ「え、えぇ?」 マリア「いいんですの、分かっていますわ。     エリザ様はケルテを好いておられるのでしょう?」 エリザ「違います! そんな事ありません!」 マリア「では庇い立てする必要もありませんわね?     すぐにでも暇を与えて、会食には私と一緒に行きましょう」 ケルテ「マリア様、申し訳ありませんが姫様に人事権はありません。     私が不祥事でも起こさない限り、姫様から解雇する事はできません」 マリア「屁理屈は結構ですわ。それとも、貴方こそエリザ様から離れたくない理由でも?」 ケルテ「そうですね。姫様が婚姻を結ばれるまでは、見届けようかと思っていますが」 マリア「こ、こここここ婚姻……!? 不潔ですわ、そんなの!!」 ケルテ「ですがマリア様も、ご両親が結ばれて生まれたわけですが」 マリア「そんなのは些細な事ですわ!!」 ケルテ「……バカですか貴女は」 マリア「なんですって!?」 エリザ「ちょ、ちょっと二人とも、ケンカはダメです!」 ジーナ「――あら? 騒がしいと思ったら、エリザ姫じゃない」 エリザ「あ……ジーナ姫」 ケルテ「ご機嫌麗しゅう、ジーナ様。     会食まではまだいくらかありますが、お暇でしたら急がせましょうか」 ジーナ「いいえ、ちょっと散歩していただけよ。     それとも坊やは、お腹が空いているのかしら?」 ケルテ「……いえ。では会食は予定通り、共通時刻の七時からで」 ジーナ「ええ、それでお願いね。     さて……エリザ姫も、しばらく見ない内にキレイになったわね」 エリザ「あ、ありがとうございますっ」 ジーナ「ふふ……大人になる直前の、甘く瑞々しい美しさ。     私が男なら、手を出さずにはいられないほどね?」 マリア「あ、あの!! 初めまして、帝国貴族のマリアと申します!」 ジーナ「……初めまして。貴族の身にしては勇敢ね?」 マリア「ジーナ姫こそ、王族にしては迅速ですね?」 ジーナ「……ふふ」 マリア「ふふふ……」 ジーナ・マリア「ふふふふふ……」 エリザ「あ、あの、二人とも、どうかしました?」 ジーナ「いいえ? なんでもないのよ」 マリア「エリザ様は気にしなくていいんですのよ?」 エリザ「えーっと……?」 ケルテ「……知らぬは本人ばかりなり、ですか」 ジーナ「あら坊や、命が惜しかったら黙っていた方が賢明よ?」 マリア「沈黙は尊いと、初等学校で教わりまして?」 ケルテ「……さて。私は少々、席を外した方がよさそうですね」 エリザ「え? ま、待ちなさいケルテ!」 ケルテ「申し訳ありませんが、私にも準備がありますので」 エリザ「ケルテ~!」 ジーナ「エリザ姫? 仕事の邪魔をしてはダメよ」 マリア「同感ですわ。こちらはこちらで、楽しめばいいんですもの」 エリザ「で、ですけど……」 ジーナ「ところでエリザ姫。少し、政策について二人で話したい事が……」 マリア「それは会食の場で話せばよろしいんじゃありませんの?」 ジーナ「あら、両国の関係が緊張しているのは知っているでしょう?     もし戦争に突入したとして、貴女の家が焦土にならなければいいんだけど」 マリア「物騒な話ですわね。ちなみに帝国の殺し屋は、とても優秀ですわよ?」 エリザ「ストーップ! どうしたんですか二人とも、ケンカ腰になって」 ジーナ「……強いて言えば、貴方が原因なのだけれど」 エリザ「え?」 ジーナ「ふふ、なんでもないのよ? エリザ姫も罪な女ね。     それにしても、キレイな髪だこと……」 マリア「そこ! どさくさまぎれで、馴れ馴れしく触るものではありませんわ!」 エリザ「別に髪ぐらいは……」 ジーナ「いえ――勝負は公平に、という事かしら?」 エリザ「勝負ってなんですか!?」 ジーナ「公平にしたところで、貴女が勝てるとも思えないけれど」 マリア「……上等ですわビッチ」 エリザ「マ、マリア? どうしたんですか、そんな言葉を使って!」 ジーナ「エリザ姫? 彼女はね、お脳の病気なの」 マリア「白々しいですわね……!     エリザ様。ジーナ姫と私、どちらが大切でしょう」 エリザ「どちらがって……そんな、比べられるものではないですよ」 ジーナ「私とでは比較にもならない、という事かしら。嬉しいわ」 マリア「お黙りなさい! 貴女が私に勝っているのなんて――」 ジーナ「家柄、財力、権力、スタイル、容姿……ほぼ全てね」 マリア「う、うう……このボンッキュッボーン!!」 ジーナ「理解に苦しむ罵倒ね……」 マリア「エリザ様ぁ……私は、私は確かにジーナ姫に及びませんわ。     ですがエリザ様を想う気持ちだけは、誰にも負けませんの!」 エリザ「え、えーと、ありがとう?」 マリア「どうして伝わりませんの、この気持ちが……!!」 ジーナ「そういうものよ。私も何度となく、辛酸を舐めたのだから」 マリア「あ、貴女も……?」 ジーナ「伊達に長く生きているわけではない、という事よ」 マリア「…………年増」 ジーナ「……地獄のような戦争がお望みかしら?」 エリザ「だから二人とも、どうしてそんな争うんですか!?」 マリア「愛故に、ですわ!」 ジーナ「最も強い感情は、ぶつかれば争うと決まっているものね」 エリザ「え、つまり……二人は愛し合っている、という事ですか?」 ジーナ・マリア「え?」 エリザ「いいんです、大丈夫です!     ちょっと驚きましたけど、そういう世界もあるって知ってますから……!」 マリア「あ、あのエリザ様? 何か激しく誤解なさってません!?」 ジーナ「ええいもう、どうしてこの子は……!」 エリザ「じゃ、じゃあ私、ちょっとケルテ捜してきますね……!     二人とも、ごゆっくり!!」 マリア「エリザ様ぁ~~!?」 ジーナ「……向こうでお茶でも飲んで、傷を舐め合いましょうか」 終わり 正直これが限界だスマンorz

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