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**駄菓子屋前の青春 作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI 恵:中学生女子。 彩:中学生女子。 弘:高校生男子。死ねよリア充。 恵01「子供の頃、正義の味方に憧れていた。    なんとかレンジャーとか、なんとかライダーとか。    あたしは近所の友達と一緒になって、日が暮れるまでごっこ遊びに興じていた。    ある時、あたしはレッドで、グリーンで、ライダーで。    またある時は怪人で、戦闘員で、大首領で。    望めばなんにでもなれると思っていた。    けれど、今は――――」 SE:蝉 恵02「やー、今年もあっついねぇ、彩ちん」 彩01「だねー。あ、恵。アイス垂れてるよ」 恵03「うわっとと!(音を立てる)」(アドリブ可、むしろ推奨) 彩02「こらこら、女の子がそんな音を立てるんじゃありません」 恵04「だって垂れたらもったいないじゃん!」 彩03「もう中学生なんだし、ちょっとは人目を気にしなさいな」 恵05「人目ぇ? そんなのどこにあんのさー」 彩04「おはようからお休みまで、恵を見詰める私」 恵06「それストーカー! ただのストーカー!!」 彩05「やだなぁ。二人は夫婦なのに」 恵07「あたしもあんたも女でしょー!?」 彩06「ノンノン、愛に性別とか関係ありません」 恵08「あるよ!? 普通関係あるよ!?」 彩07「ところでメグミン。あっちのあれは、もしや弘ではないでしょうか」 恵09「え? あ、ホントだ。この暑いのにチャリんこ全力でこいでるし、間違いないね」 彩08「おーい、弘やーい!」 SE:チャリんこブレーキ 弘01「よっ、何やってんだ中坊コンビ?」 彩09「学校帰りの買い食いタイムでーす。弘も高校の帰り?」 弘02「おう。ところで恵、お前は何食ってんだ?」 恵10「ソーダアイスだよ。この安っぽい味がたまらないんだよねぇ」 弘03「そりゃまったくもって同感。ちょっとくれ」 恵11「うわこら、やめろってバカ!」 弘04「ンー! やっぱ夏はアイスだな!」 恵12「うう……なけなしのお小遣いで買ったのに!」 彩10「といいますか、弘さんや。女の子が口つけたものを食べるのはどうなの?」 弘05「いるのか? 女の子」 彩11「ごめん、私の気のせいだったみたい」 弘06「そうだろう」 恵13「いや、いるよ!? ここにいるよ!?」 彩12「諦めなさいな」 弘07「お前が女の子っていうのは、不毛だろ……」 恵14「不毛ってどういう意味だー!?」 彩13「知らないの? なんの進歩も成果も得られない、って意味だよ」 恵15「その意味は知ってるけど! あたしが不毛ってどういう意味さ?」 弘08「知らない方がいいってこと……あるぞ?」 恵16「なんだそれはー!?」 弘09「あ、俺もなんか駄菓子買って来るわ」 彩14「ついでによっちゃんイカお願い。なんか食べたくなってきちゃった」 恵17「むーしーすーるーなー!?」 弘10「なんだ、構って欲しいのか?」 恵18「その言い方ムカつくんですけど!」 弘11「はいはい、また今度遊んでやるからな」 恵19「子供扱いすんなー!?」 弘12「大人になれよ、恵……」 彩15「メグミンはホント、小さい頃から変わらないもんねぇ」 恵20「う、うるさーい!」 恵21「あたし達は、小さな頃から一緒だった。    弘だけは年上だったけど、いつも一緒に遊んでいた。    ある時、誰かはレッドで、グリーンで、ライダーで。    またある時は怪人で、戦闘員で、大首領で。    ごっこ遊びに興じた、なんにでもなれた仲間達だ。    だけどそれは――いつまで、その関係でいられるんだろう」 恵22「まったくもう、二人して……あたしだって、ちゃんと成長してるんだよ?」 彩16「確かに面積は増えてるよねー」 恵23「面積って言うな!?」 弘13「胸は小さいままだがな……なんて言うか、垂直って感じ?」 恵24「い、いつか大きくなるし! きっと!    あたしだって、大人になっていくんだよ!」 弘14「ああ、その夢は永遠に捨てるなよ」 恵25「……なんか、すっごく引っかかる物言いだけど、まあいいや。    ね、弘はこれから暇?」 弘15「おいおい、デートに誘うならもっとスマートにやれよ」 恵26「だ、誰がデート!? あんたなんて誘うか、思い上がるなバーカ!」 彩17「やれやれ。素直じゃないねぇ、メグミンは」 恵27「黙れ彩ちん!」 彩18「弘の鈍さも、どうかと思うけどねぇ」 弘16「へ? 何がだよ?」 恵28「いいから気にするなー!」 SE:打撃 弘17「ぐほぅ!?」 恵29「世の中、知らなくていい事ってあるんだよ!」 弘18「だ、だからって腹を殴るな……」 彩19「そうだよ、メグミン。――殴るなら急所を狙わなきゃ。そうでしょ?」 弘17「お前も何言ってんだちくしょう!?    ったく、どうしてお前らはこう、ガキなのかねぇ」 彩20「そう思ってるのは、案外、弘だけかもよ?」 弘18「はぁ?」 恵30「彩ちん! もういいから、行こ!」 弘19「おいおい、どうした恵? おい、ちょっと待てってー!」 彩21「やーれやれ。素直じゃないねぇ、メグミンは」 恵31「……いいもん。あたしは、今のままでいいもん」 彩22「本当? でも、いつまでも続くとは限らないよ」 恵32「分かってるよ!」 恵33「そう、あたしだって分かってる。    あたし達はいつまでも、あの頃のままじゃいられないんだ。    おままごとのような関係は、続けられない。    あたしが……弘にこの想いを抱いた時から、分かってた。    でも、だけど。    それでも今のままでいたいと望むのは、ダメなんだろうか。    ――あたしはまだ、大人になんてなりたくなかった」 終わり
**駄菓子屋前の青春 作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI 恵:中学生女子。 彩:中学生女子。 弘:高校生男子。死ねよリア充。 恵01「子供の頃、正義の味方に憧れていた。    なんとかレンジャーとか、なんとかライダーとか。    あたしは近所の友達と一緒になって、日が暮れるまでごっこ遊びに興じていた。    ある時、あたしはレッドで、グリーンで、ライダーで。    またある時は怪人で、戦闘員で、大首領で。    望めばなんにでもなれると思っていた。    けれど、今は――――」 SE:蝉 恵02「やー、今年もあっついねぇ、彩ちん」 彩01「だねー。あ、恵。アイス垂れてるよ」 恵03「うわっとと!(音を立てる)」(アドリブ可、むしろ推奨) 彩02「こらこら、女の子がそんな音を立てるんじゃありません」 恵04「だって垂れたらもったいないじゃん!」 彩03「もう中学生なんだし、ちょっとは人目を気にしなさいな」 恵05「人目ぇ? そんなのどこにあんのさー」 彩04「おはようからお休みまで、恵を見詰める私」 恵06「それストーカー! ただのストーカー!!」 彩05「やだなぁ。二人は夫婦なのに」 恵07「あたしもあんたも女でしょー!?」 彩06「ノンノン、愛に性別とか関係ありません」 恵08「あるよ!? 普通関係あるよ!?」 彩07「ところでメグミン。あっちのあれは、もしや弘ではないでしょうか」 恵09「え? あ、ホントだ。この暑いのにチャリんこ全力でこいでるし、間違いないね」 彩08「おーい、弘やーい!」 SE:チャリんこブレーキ 弘01「よっ、何やってんだ中坊コンビ?」 彩09「学校帰りの買い食いタイムでーす。弘も高校の帰り?」 弘02「おう。ところで恵、お前は何食ってんだ?」 恵10「ソーダアイスだよ。この安っぽい味がたまらないんだよねぇ」 弘03「そりゃまったくもって同感。ちょっとくれ」 恵11「うわこら、やめろってバカ!」 弘04「ンー! やっぱ夏はアイスだな!」 恵12「うう……なけなしのお小遣いで買ったのに!」 彩10「といいますか、弘さんや。女の子が口つけたものを食べるのはどうなの?」 弘05「いるのか? 女の子」 彩11「ごめん、私の気のせいだったみたい」 弘06「そうだろう」 恵13「いや、いるよ!? ここにいるよ!?」 彩12「諦めなさいな」 弘07「お前が女の子っていうのは、不毛だろ……」 恵14「不毛ってどういう意味だー!?」 彩13「知らないの? なんの進歩も成果も得られない、って意味だよ」 恵15「その意味は知ってるけど! あたしが不毛ってどういう意味さ?」 弘08「知らない方がいいってこと……あるぞ?」 恵16「なんだそれはー!?」 弘09「あ、俺もなんか駄菓子買って来るわ」 彩14「ついでによっちゃんイカお願い。なんか食べたくなってきちゃった」 恵17「むーしーすーるーなー!?」 弘10「なんだ、構って欲しいのか?」 恵18「その言い方ムカつくんですけど!」 弘11「はいはい、また今度遊んでやるからな」 恵19「子供扱いすんなー!?」 弘12「大人になれよ、恵……」 彩15「メグミンはホント、小さい頃から変わらないもんねぇ」 恵20「う、うるさーい!」 恵21「あたし達は、小さな頃から一緒だった。    弘だけは年上だったけど、いつも一緒に遊んでいた。    ある時、誰かはレッドで、グリーンで、ライダーで。    またある時は怪人で、戦闘員で、大首領で。    ごっこ遊びに興じた、なんにでもなれた仲間達だ。    だけどそれは――いつまで、その関係でいられるんだろう」 恵22「まったくもう、二人して……あたしだって、ちゃんと成長してるんだよ?」 彩16「確かに面積は増えてるよねー」 恵23「面積って言うな!?」 弘13「胸は小さいままだがな……なんて言うか、垂直って感じ?」 恵24「い、いつか大きくなるし! きっと!    あたしだって、大人になっていくんだよ!」 弘14「ああ、その夢は永遠に捨てるなよ」 恵25「……なんか、すっごく引っかかる物言いだけど、まあいいや。    ね、弘はこれから暇?」 弘15「おいおい、デートに誘うならもっとスマートにやれよ」 恵26「だ、誰がデート!? あんたなんて誘うか、思い上がるなバーカ!」 彩17「やれやれ。素直じゃないねぇ、メグミンは」 恵27「黙れ彩ちん!」 彩18「弘の鈍さも、どうかと思うけどねぇ」 弘16「へ? 何がだよ?」 恵28「いいから気にするなー!」 SE:打撃 弘17「ぐほぅ!?」 恵29「世の中、知らなくていい事ってあるんだよ!」 弘18「だ、だからって腹を殴るな……」 彩19「そうだよ、メグミン。――殴るなら急所を狙わなきゃ。そうでしょ?」 弘17「お前も何言ってんだちくしょう!?    ったく、どうしてお前らはこう、ガキなのかねぇ」 彩20「そう思ってるのは、案外、弘だけかもよ?」 弘18「はぁ?」 恵30「彩ちん! もういいから、行こ!」 弘19「おいおい、どうした恵? おい、ちょっと待てってー!」 彩21「やーれやれ。素直じゃないねぇ、メグミンは」 恵31「……いいもん。あたしは、今のままでいいもん」 彩22「本当? でも、いつまでも続くとは限らないよ」 恵32「分かってるよ!」 恵33「そう、あたしだって分かってる。    あたし達はいつまでも、あの頃のままじゃいられないんだ。    おままごとのような関係は、続けられない。    あたしが……弘にこの想いを抱いた時から、分かってた。    でも、だけど。    それでも今のままでいたいと望むのは、ダメなんだろうか。    ――あたしはまだ、大人になんてなりたくなかった」 終わり

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