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***熊と槍 作者:グレイト 【熊と槍】 山の頂上に眠る、真っ白の槍。 馬に乗った騎士が使う、馬上槍。 墓標のように突き立てられた、騎士の槍。 だけど、その槍は決して触れてはいけなかった。 心優しき熊がいた。 熊は人間と話をしたかったが、人間は熊の姿を恐れて逃げてしまい、仲間には腰抜けと蔑まれ、いつも独りだった。 それでも諦めなれなかった熊は、何度も何度も人間へと近づいたが、石を投げられ追い返された。 熊はとうとう耐えきれず山へと逃げてしまった。 ある日、熊は足の不自由な少年と出会う。 誰もいない、木枯らしの吹く秋の山道で。 杖を無くしてしまい、道がわからなくなってしまった少年を、熊は何とか助けてやろうと思った。 熊は彼を背中に乗せると、村のふもとまで降りていったのだ。 子供が襲われたと思った大人は、槍を手に熊へと向かった。 山へと帰ろうとしていた熊が、それに気付いたのは、さっき助けた子供が自分をかばって串刺しにされてからだった。 絶望した熊は村を襲い、人間を爪で引き裂き、牙でかみ殺した。 そして全て終えた後に、子供を串刺しにした槍で、自らの命を絶った。 山の頂上に眠る、真っ白の槍。 馬に乗った騎士が使う、馬上槍(ばじょうやり)。 墓標のように突き立てられた、騎士の槍。 だけど、その槍は決して触れてはいけなかった。 今でも心優しき友人がその下に眠っているからだ。
***熊と槍 作者:グレイト 【熊と槍】 山の頂上に眠る、真っ白の槍。 馬に乗った騎士が使う、馬上槍。 墓標のように突き立てられた、騎士の槍。 だけど、その槍は決して触れてはいけなかった。 心優しき熊がいた。 熊は人間と話をしたかったが、人間は熊の姿を恐れて逃げてしまい、仲間には腰抜けと蔑まれ、いつも独りだった。 それでも諦めなれなかった熊は、何度も何度も人間へと近づいたが、石を投げられ追い返された。 熊はとうとう耐えきれず山へと逃げてしまった。 ある日、熊は足の不自由な少年と出会う。 誰もいない、木枯らしの吹く秋の山道で。 杖を無くしてしまい、道がわからなくなってしまった少年を、熊は何とか助けてやろうと思った。 熊は彼を背中に乗せると、村のふもとまで降りていったのだ。 子供が襲われたと思った大人は、槍を手に熊へと向かった。 山へと帰ろうとしていた熊が、それに気付いたのは、さっき助けた子供が自分をかばって串刺しにされてからだった。 絶望した熊は村を襲い、人間を爪で引き裂き、牙でかみ殺した。 そして全て終えた後に、子供を串刺しにした槍で、自らの命を絶った。 山の頂上に眠る、真っ白の槍。 馬に乗った騎士が使う、馬上槍(ばじょうやり)。 墓標のように突き立てられた、騎士の槍。 だけど、その槍は決して触れてはいけなかった。 今でも心優しき友人がその下に眠っているからだ。

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