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『4月4日は国際にんじんデー』 <レストラン編> A:女性。愛する夫に尽くす良妻。 B:男性。仕事熱心で真面目な夫。 N:ナレーション。 A01「素敵なところね。けど、急にどうしたの?」 B01「ああ、たまにはこういうレストランもいいかと思ってね」 A02「おかしな人。いつもは誕生日も結婚記念日も忘れちゃうくせに」 B02「すまん」 A03「仕方のない人」 B03「すまん」 A04「ふふっ。でもいいわ。私はそういうあなたが好きで、こうして一緒になったんだから」 B04「悪かった。けれど、そう、僕たちは夫婦だ。たまにはこういう時間があるべきだと思う」 A05「……」 B05「その、受け取ってほしい」 (※SE:ばさっ、と葉つきにんじんをテーブルに置く音) A06「そういえば今日って……。いいわ。明日は私が腕によりをかけてあげる。だから、早く   帰ってきてね、あなた」 N01『4月4日は国際にんじんデー』 ---- <刑事ドラマ編> A:男性。ベテラン刑事。凶悪犯の追跡中、胸に銃弾を受け倒れた。 B:男性。かけだし。Aを大変に尊敬している。 N:ナレーション。 (※SE:銃撃戦、パトカーのサイレン。2人の周囲では未だ凶悪犯が銃撃戦を繰り広げている) A01「おやっさん!……おやっさん!!」 B01「ふ、はは……。俺としたことが、へまァ、しちまったもんだ……グッ、ゲホッ」 A02「喋らないでください!今救急車を」 B02「いいさ。どうせ助からん」 A03「そんな……!」 B03「それより、胸ポケットのシガーケースから、一本出してくれねえか」 (※SE:ゴソゴソ、とAがBの胸ポケットを漁る音) A04「……これって」 B04「はっはっは。格好つかねえだろ。娘がうるさくてよォ、最近じゃ専らこのにんじんス   ティックがヤニの代わりよ。……だが、何でだろうな。今はヤニよりこいつを咥えたくて仕   方ねえ」 A05「おやっさん……」 (※SE:カリッ、とBがにんじんを囓る音) B05「ああ……甘ぇ」 N01『4月4日は国際にんじんデー』 ---- <熟年夫婦編>  昨日、妻と喧嘩をしてしまった。  原因は些細なもので、一晩経った今となっては謝りたくて仕方ないのだが、なかなかきっかけ が掴めないものだ。  思えば、ずいぶん遠くなった気がする。  若い頃はどこに行くにもいつも2人一緒だった。公園に散歩に行くにも手を握り合い、買い物 に行くときは進んで荷物を持ち、2人で小さなちゃぶ台を囲んだものだ。  やがて子どもが生まれ、幸せの只中(ただなか)にあり、子どもの夜泣きに悩まされ、慣れぬ手 つきでおしめを替え、ときに家族3人で遊園地に出かけた。子どもを大学へ送り出そうと、今ま で以上に仕事に打ち込み、家族が眠りについた家で、独り冷めた夕飯を食べる日々が続いた。  子どもが一人立ちしてからも、一度離れた距離は元に戻らず、いつからか別々になった寝室も そのまま、広い家を持てあました。気がつけば妻と会話する時間も数えるほどになっている。  結局謝るきっかけが掴めぬまま食卓へ向かう。テーブルにはいつもの朝食と、1杯のにんじん ジュース。そばに置かれたメモ用紙には妻の字で「身体に気をつけて」と。 (※SE:ゴッゴッゴッ、とにんじんジュースを飲む音) 『4月4日は国際にんじんデー』 #expand(540){{{}}}
『4月4日は国際にんじんデー』 <レストラン編> A:女性。愛する夫に尽くす良妻。 B:男性。仕事熱心で真面目な夫。 N:ナレーション。 A01「素敵なところね。けど、急にどうしたの?」 B01「ああ、たまにはこういうレストランもいいかと思ってね」 A02「おかしな人。いつもは誕生日も結婚記念日も忘れちゃうくせに」 B02「すまん」 A03「仕方のない人」 B03「すまん」 A04「ふふっ。でもいいわ。私はそういうあなたが好きで、こうして一緒になったんだから」 B04「悪かった。けれど、そう、僕たちは夫婦だ。たまにはこういう時間があるべきだと思う」 A05「……」 B05「その、受け取ってほしい」 (※SE:ばさっ、と葉つきにんじんをテーブルに置く音) A06「そういえば今日って……。いいわ。明日は私が腕によりをかけてあげる。だから、早く   帰ってきてね、あなた」 N01『4月4日は国際にんじんデー』 ---- <刑事ドラマ編> A:男性。ベテラン刑事。凶悪犯の追跡中、胸に銃弾を受け倒れた。 B:男性。かけだし。Aを大変に尊敬している。 N:ナレーション。 (※SE:銃撃戦、パトカーのサイレン。2人の周囲では未だ凶悪犯が銃撃戦を繰り広げている) A01「おやっさん!……おやっさん!!」 B01「ふ、はは……。俺としたことが、へまァ、しちまったもんだ……グッ、ゲホッ」 A02「喋らないでください!今救急車を」 B02「いいさ。どうせ助からん」 A03「そんな……!」 B03「それより、胸ポケットのシガーケースから、一本出してくれねえか」 (※SE:ゴソゴソ、とAがBの胸ポケットを漁る音) A04「……これって」 B04「はっはっは。格好つかねえだろ。娘がうるさくてよォ、最近じゃ専らこのにんじんス   ティックがヤニの代わりよ。……だが、何でだろうな。今はヤニよりこいつを咥えたくて仕   方ねえ」 A05「おやっさん……」 (※SE:カリッ、とBがにんじんを囓る音) B05「ああ……甘ぇ」 N01『4月4日は国際にんじんデー』 ---- <熟年夫婦編>  昨日、妻と喧嘩をしてしまった。  原因は些細なもので、一晩経った今となっては謝りたくて仕方ないのだが、なかなかきっかけ が掴めないものだ。  思えば、ずいぶん遠くなった気がする。  若い頃はどこに行くにもいつも2人一緒だった。公園に散歩に行くにも手を握り合い、買い物 に行くときは進んで荷物を持ち、2人で小さなちゃぶ台を囲んだものだ。  やがて子どもが生まれ、幸せの只中(ただなか)にあり、子どもの夜泣きに悩まされ、慣れぬ手 つきでおしめを替え、ときに家族3人で遊園地に出かけた。子どもを大学へ送り出そうと、今ま で以上に仕事に打ち込み、家族が眠りについた家で、独り冷めた夕飯を食べる日々が続いた。  子どもが一人立ちしてからも、一度離れた距離は元に戻らず、いつからか別々になった寝室も そのまま、広い家を持てあました。気がつけば妻と会話する時間も数えるほどになっている。  結局謝るきっかけが掴めぬまま食卓へ向かう。テーブルにはいつもの朝食と、1杯のにんじん ジュース。そばに置かれたメモ用紙には妻の字で「身体に気をつけて」と。 (※SE:ゴッゴッゴッ、とにんじんジュースを飲む音) 『4月4日は国際にんじんデー』 #expand(540){{{}}}

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