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 ***声戟序章
 
 作者:俺 ◆tKFpP5znIw
 
 
 ――人々は未だ知る由(よし)もない。
 
 世界とは創造と想像の産物である。
 過去によって現在はそうぞう(創造/想像)され、今も人は未来をそうぞう(想像/創造)している。
 しかしそのそうぞう(想像)が打ち砕かれてしまえば、そうぞう(創造)とてただ烏有(うゆう)に帰(き)するのみ。
 即ちそれは、世界の「死」。それを成さんとする力が、歴史の裏で密かに繋がれてきた。
 それは杳(よう)として虎視眈々と営為(えいい)の陰に潜み、そして現在、ついに再び牙を剥こうとしていた。
 
 
 ――人々は未だ知る由もない。
 
 世界とは破滅と再生の反復である。
 破滅によって歴史は何度も崩壊を迎え、そして再生によって歴史は何度でも堆積を重ねた。
 時を紡ぐ二つの力……破滅のテーゼを謳(うた)う【御厨(みくりや)】、再生のテーマを詠(うた)う【臍】。それは交わることなき永遠の平行線。
 そして、歴史をただ鳥瞰(ちょうかん)する力【うっふんブレス】。歴史にはいつも、三つの力が根ざしていた。
 
 
 
 
 ――人々は未だ知る由もない。
 
 
 
 歴史はやがて現在へと、情報と科学が世界を席巻(せっけん)する時代へと至る。
 世界に破滅の温床を今まで認(したた)め続けた【御厨】が、
 世界に再生の福音を今まで齎(もたら)し続けた【臍】が、
 世界に干渉の吐息を今まで暖め続けた【うっふんブレス】が、
 今、まさに動きだそうとしているのである――――。
 
 
 
 
 
 
 声戟(せいげき)、それは世界を辿る物語。
 
 
 
 
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 語注
 烏有に帰する・・・無になる。なくなる。
 杳として・・・ 事情などがはっきりしない様子
 営為・・・いとなみ。
 テーゼ・・・命題とかそんなん。
 鳥瞰・・・高い所から広い範囲を見おろすこと。
 席巻・・・はげしい勢いで、自分の勢力範囲をひろげること。
 
 
 【あとがき】
 声劇スレをテーマに書いてみようかと思ったら何故かこうなった