『究極奥義対戦』 A:男性。奇跡を起こす力、コンシーヴィング・ソーサリーの使い手。 B:男性。古代文明の大いなる遺産、ハイ・エンシャント・ワードの使い手。 A01「我求めるは風……欲するは翼……。 それは空を切り裂く白銀(しろがね)の翼。 有を絶ち、無を絶ち、命を絶ち、 さあ!今こそ染めよその翼!そして訪れる朱き嵐境! 風翼(ふうよく)の絶技(ぜつぎ)、ブラッディスワロー!! ――人は朱に、朱は黒に、黒は塵に……」 B01「……何それ?」 A02「いやー懐かしいもの見つけちゃってさ、これなんだけど」 B02「ノート?ずいぶんボロっちいな。……なになに?ルーン・ホロウ・ガーデン公式魔術全769 種および外法完全解説書?」 A03「うひゃ、恥っずかしいぃ。返せよ、俺のほろ苦い思い出」 B03「つまりはいわゆる黒歴史ノートだな?んなもん人に見せるなよ、こっちが恥ずかしい」 A04「マナって知ってるだろ?それが大気中に無尽蔵に存在するんだけど、それを人間の想像力 だけで並び替える技があるんだよ。それが奇跡を起こす力、コンシーヴィング・ソーサ リー!中でも特に効率がよくて優秀なのを集めたのが、公式魔術。……公式魔術、それは正 に先人たちの英知の結晶!」 B04「それがさっきのうんたらかんたらってやつ?」 A05「ノンノンノン!違う違う違う違う。ブラッディスワローは、朝火(あさひ)=アウトガーデ ン、あ、朝火っていうのは、主人公の名前な。その朝火が編み出した、オリジナル・コン シーヴィング・ソーサリーが、ブラッディスワロー。こいつは公式魔術とは全然違う、ガチ でチート級に強くて、でもその代償にハンパなくマナを喰っちゃう、当然それは洒落になら ないから、いわゆる外法扱いでな、こう、見た目から説明すると、音速を超えたつむじ風を つくってな、どんな最強の敵でも細切れ、もうあっという間、だって風だし、で、風だから 敵の血を巻き込んでな、そのまま飛び回るとな、その姿はまるで赤いツバメ! ……どうよこれ、超カッコよくねえ?」 B05「あーうん、そんな専門用語てんこ盛りの説明じゃさっぱりわからねーよ」 A06「修行が足りないねえ。……あ、これもすげえよ。あらゆる金属を溶かす公式魔術。いい? 我求めるは炎……欲するは変化……」 B06「そういえば俺も昔そういうのつくったっけな。 ……ラ、ヴァニティ、シュルダ、ツグェーク。 ア、ダ、ウォルキス、エーレイドクライブ、ファルエイド、エニキス。 エンデ、ズィーリア、ネレシス。 エンデ、ズィーリア、ネレシス。 フォルク、ネイラ……ドラゴニック・カタストロフィ!!」 A07「……何それ?」 B07「恥ずかしいけど意外とテンション上がるな、これ。俺が昔考えた最強の封印魔法、ドラゴ ニック・カタストロフィ」 A08「もしかして、オリジナル言語?」 B08「おう。古代文明の大いなる遺産、失われしハイ・エンシャント・ワード」 A09「うわぁ」 B09「ちょ、なんだよ」 A10「しかもなんで最後だけ英語?つか、英語なの?」 B10「技名までハイ・エンシャント・ワードだとわけわかんないだろ?それにカッコイイし」 A11「うわぁ」 B11「なんでだよ!」 A12「うわぁ」 #expand(540){{{}}}