ハルヒと親父 @ wiki
母さんの数冊
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haruhioyaji
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ハルヒ:もう親父はあてになんないから、母さんの本をあげてちょうだい。
母 :本ねえ。あまり手元に残してないの。あげちゃったり、捨てちゃったり。
ハルヒ:特に心に残っているのとか、ないの?
母 :それはたくさんあるけど。そうねえ……
- Gretchen Ward Warrenの“Classical Ballet Technique"
- Agrippina Vaganovaの“Basic Principles of Classical Ballet”
- Vera S. Kostrovitskayaの“100 Lessons in Classical Ballet: The Eight-Year Program of Leningrad's Vaganova Choreographic School”
- Gail GrantのTechnical Manual and Dictionary of Classical Ballet
あげるとすれば、この辺りかしら? どれも今でも買える本だけど。
ハルヒ:全部、バレエの本?
母 :バレエをあきらめてからも、ずっと持っていたから、それぞれに思い出深いわね。
ハルヒ:料理の勉強とか、どうしたの?
母 ;料理は、勉強ってほどのことはしてないわ。見よう見まね。あと厚かましさかしら? おいしいのを食べたら厨房に乗り込むの。あと、わからない用語なんかは、辻調(辻調理師専門学校)の『 プロのためのわかりやすい○○料理』シリーズをカンニングしたわね。
ハルヒ;家事は?
母 :恥ずかしいけど、ほとんどしたことがなくて困ったわ。Mrs. BeetonのThe book of household managementとか読んでたりしてね。「家事」という言葉、考え方を作った人ね。ほんとは、1861年に出版された、
- The book of household management : comprising information for the mistress, housekeeper, cook, kitchen-maid, butler, footman, coachman, valet, upper and under house-maids, lady's maid, maid-of-all work, laundry-maid, nurse and nurse-maid, monthly, wet, and sick nurses, etc. etc. Also, sanitary, medical & legal memoranda, with a history of the origin, properties, and uses of all things connected with home life and comfort
って長い長い名前の本で、メイドとかバトラーとかフットマンなんて言葉が入っているでしょ? ほんとに執事やメイドさんがいるようなお屋敷をどう切り盛り(マネジメント)していくか、って感じの本よ。時代に合わなくなったところも多いけれど、今も家事のバイブルとして読まれているの。オックスフォード大学出版からペーパーバックの Abridged(短縮)版が出てるわ。アマゾンだとカリスマ主婦のマーサ・スチュワートの本よりも売れているみたい。読んでみる?
ハルヒ:……いい。今はいい。