ハルヒと親父 @ wiki

とある七夕の前日

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haruhioyaji

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娘「もう! なんで宇宙人は何も言ってこないのよ!」
母「あらあら、すっかりおかんむりね」
娘「(じとっ……)」
母「うーん、そうねえ。たとえば、ハルは遠くから男の子を見つめていたことはない?」
娘「ない」
母「じゃあ、逆に男の子側からの話の方がいいかしら」
娘「……」
母「遠くからその娘を見つめているだけなのに、むこうはこちらの名前すら知らないのに、何故思いが通じないのだろうと思ってしまう。ぼくは彼女が何時のバスに乗るか、どの教科が得意で、友達とどこで昼食を食べるか知っているのに。ぼくは彼女の家までの道順をそらで云えるのに。ぼくは彼女の好物を知っていて、絵が上手なことを知っていて、合唱コンクールの何列目の何番にいたかまで知っているのに、なんであの娘はぼくのことを知らないのだろう、って」
娘「……」
母「宇宙人はなぜ地球人にコンタクトしてこないのか? じゃあ地球人の方は本当にコンタクトをしようとしたかしら。オズマ計画のように、教室の窓からグラウンドの彼女を見つめていたことはあるわ。でも彼女に話しかけたことはある? 電話はおろか、手紙だって書いたことがない。地球人って宇宙からみたら思春期の子みたいじゃない?」
娘「じゃボイジャーは?」
母「あんなの、ヒマラヤの山頂にいる友人に届けと念じて、ミシシッピに瓶を流すようなものよ」
娘「……」
 
To be continued to 'bamboo leaf rhapsody'.





 
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