ハルヒと親父 @ wiki

親父とRPG

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haruhioyaji

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 「バカ娘、なんだ、そのアブナイ人のコスプレは?」
「この、バカ親父! コスプレじゃないわよ、勇者よ、勇者!」
「勇者って、尊称だろが。少なくとも自称するもんじゃないだろ?」
「うっさい! そういう設定よ、世界観よ! 受け入れなさい!」
「で、雑用係、おまえは、行商人か?」
「いや、いちおうクラス的には僧侶みたいで」
「生臭坊主か?」
「キョンはそこまでエロくないわよ。……エロいけど」
「どっちなんだ? ついでに教えてやるが、生臭坊主ってのは、戒律で禁じられている魚や鳥獣類の肉といった生臭物を食べる坊主のことだ。別に女を抱くわけじゃない。まあ、江戸時代にはすでに「怠け者」を指すコトバにもなってたんだがな」
「エロい上に、怠け者? ど真ん中ストライクじゃないの!」
「えらい言われようだな、キョン。で、経でも読むのか?」
「さあ。西洋の僧侶なので、回復魔法とか、そういうのでは?」
「長門、おまえはそのままだな」
「有希は魔法使いよ!」
「……ある意味、そのままだな」
「そう」
「で、イケメン、おまえはどこのファンド・マネージャだ?」
「この中世的世界では、そこまで経済が発達していないのでは?」
「中世を舐めるな。ヨーロッパの今ある大都市はみな中世に商業地として発展を遂げてる。で、悪徳商人か?」
「まあ、それに近いものかと」
「後藤、おまえもいい歳なんだから、特攻服はやめとけ」
「これは特攻服じゃありません。それから中の人の名前で呼ばないで下さい」
「みくるちゃんは、闘うウエイトレスよ」
「……おまえも苦労するな」
「ぽんぽん、と肩を叩かないで下さい」
「そうよ、セクハラよ!」
「おまえにだけは言われたくないぞ、バカ娘」
「で、あんたはなんでいるのよ?」
「うむ。ロープレやり込んでたら、いつのまにかゲーム世界へ、ってやつじゃないか?」
「おっさんのくせにゲームばっかりしてるからよ!」
「いや、やりこんでたのは『ラブプラス』だったんだが」
「とっとと帰りなさい!」
「要するに、岩に突き刺さった剣を引き抜いて、勇者の証をたてて、ラス・ボス倒して、世界を救えばいいんだろ。さっさとやっちまえ」
「なんで、あんたが仕切るのよ!」
「とかなんとか言ってるうちに、エンカウントだ。なんだか小さいモンスターだな。動物虐待だぞ。猟奇殺人するやつって、最初は小さな動物を殺すところからはじめて、段々大きなものを殺す喜びにハマって行くんだよな」
「あーもう!後ろへ下がってなさい!」
「やれやれ。……おいおい、キョン、腰が引けてるぞ。バカ娘、剣で殴るな、押し当てて引くんだよ、なんのために刃を研いであると思ってんだ? ビーム? おもいっきり飛び道具じゃねえか。イケメン、計算は倒してからにしろ、とんだ皮算用だ。で、結局一番効いたのは、お盆をひっくり返して熱湯浴びせる攻撃かよ?」
「後ろでごちゃごちゃうるさいのよ!」
「親父ってのは、ごちゃごちゃツッコミ入れながら、テレビ観戦するもんだ。さてと……」
「な、なによ、ヘンテコな刃物持って」
「何って食うんだろ?」
「「「「食う!?」」」
「それ以外にどうやって食料確保するんだ? おれたちゃ任務の性質上、どっかに定住して畑を作る訳にもいかんだろ」
「あんたの職業(クラス)って、まさか?」
「そうだ、コックだ」
「って、どこのセガールよ!?」














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