ハルヒと親父 @ wiki
ハルヒ先輩4
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haruhioyaji
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ハルヒ先輩3から
- ハルヒ
- 言うまいと思ってたんだけどね、キョン。
- キョン
- 何だ?ハルヒ
- ハルヒ
- 二人の間に隠し事はない方がいいと、言い出したのはあたしだしね。あんたのエロい本もDVDもゲームも捨てさせたし。
- キョン
- あ、あれはもう、その、必要ないというか、物足りないというか(フェード・アウト)……。
- ハルヒ
- ……あたしね、日誌をつけてるの。
- キョン
- 日誌? 日記じゃなくて?
- ハルヒ
- そう。ダイアリーじゃなくて、ジャーナル。航海日誌みたいなものね。セルフ・コントロールのツールよ。
- キョン
- セルフ・コントロールって?
- ハルヒ
- たとえば、その日思いついた妄想とか、溢れ出さんばかりの衝動とかを、一度言葉にして書き留めるの。そうすることで、自分を客観視できて、アブナイことをしでかさなくて済むという訳よ。
- キョン
- それは聞かない方がよかったような……。
- ハルヒ
- アトランダムに内容を紹介するわ。
- キョン
- やめとけ。いや、やめてくれ。
- ハルヒ
- オーディエンスのGoサインがたくさん見えるのは気のせいかしら?
- キョン
- 気のせいだ、断じて。
- ハルヒ
- たとえば、つい情と劣情に流されて、あんたの家庭教師をしたけどね。
- キョン
- やっぱりスーツとメガネのコスプレは欠かせないとか言ってたしな。
- ハルヒ
- あんたも別の意味でノリノリだったけどね。実はあの後、軽い気持ちであんたの成績を上げちゃったことを後悔したこともあるの。ちょうどその頃、書いた部分よ。読み上げるわ。
- 『ハルヒ先生計画:
- 1 キョンを馬鹿のまま据え置く。必要なら勉強の邪魔をする。勉強以外のことに夢中にさせるなどの手段を弄して。
- 2 キョンが一年、留年(ダブ)る。
- 3 大学で教職課程を採る。教育実習に必要最小限の単位を集める。
- 4 母校で教育実習。教育実習生としてキョンのいるクラスを担当する。
- 5 キョンに『ハルヒ先生』と呼ばれる。』
- キョン
- ハルヒ、気持ちは痛いほどよおく分かったから、鼻血を拭け。ほら、ハンカチ。
- ハルヒ
- あ、ありがと。で、どう、この計画?
- キョン
- やばい。あらゆる意味で、いろいろやばい。
- ハルヒ
- でしょ! あたしもね、このページを書き終えた後、糊付けして封印しようかと思ったくらいよ。これだけで、マニアならご飯3杯くらいイケるわね!
- キョン
- どっちのマニアだよ。
- ハルヒ
- でね、この計画、まだ続きがあるの。なにしろ教育実習生なんて2、3週間しかいないんだから、必然的に短期決戦ね!
- キョン
- ハルヒ、おれの「ヤバいこと」メーターの針が、レッド・ゾーンを超えて、すでに振り切れてるんだが。
- ハルヒ
- 擦り切れるのも近いわね。
- キョン
- 頼む、ハルヒ。
- ハルヒ
- なあに、キョン?
- キョン
- 計画の続きを言うのは、俺の耳元にしてくれ。他の奴らに聞かせたくない。
- ハルヒ
- もお! 今ので、あたしの萌えメーターは8000回転/秒を超えたわよ!
- キョン
- あ、でも……。
- ハルヒ
- なに、キョン?
- キョン
- その後、告白して、付き合うっていうなら、もうしてるぞ。……やり直したいのか?
- ハルヒ
- まさか! そうじゃなくて、何しろ短期決戦だから、告白の時点で勢いが半端じゃないの、止まんないのよ! 向こうから走って来て、その勢いでタックルして、スクラムごと押し込んで、そのままトライというかメイクラブというか。
- キョン
- すまん、ラグビー用語はよくわからんが、……それって、有り体に言ってレ○プっていうんじゃないのか?
- ハルヒ
- ……キョン、あんたがやんのよ。
- キョン
- おれが?ハルヒを?押し倒す?
- ハルヒ
- (こくん)
- キョン
- 無理。
- ハルヒ
- ちょっと待ちなさい! こういう時ぐらい男の力を見せようって気にならないの!?
- キョン
- ならない。あのな、ハルヒ、力っていうのは……見せた方が速いか。ちょっと待ってろ。
- ハルヒ
- って、なんで、あんたのカバンから杉板なんか出てくるのよ。
- キョン
- そこはスルーしてくれ。俺が持ってるから、ハルヒ、これを割ってみろ。……ってもう割れてる!
- ハルヒ
- 人間の腕は力むと引き付ける方の筋肉が緊張するから、突きには邪魔になるの。イメージ的には弛緩させて、スピードを生かす方がいいわ。手は軽く握るか握らずに、鞭のように腕をふるう感覚ね。ちょっと見えなかったでしょ? 普通は、鼻先とか目の下を狙うんだけど。
- キョン
- 当たるとすごく痛いだろうな。
- ハルヒ
- でしょうね。
- キョン
- 痛いのは嫌だから、大抵は「なぐるぞ」と言うだけで、相手はこっちの言うことを聞くだろ?
- ハルヒ
- うーん。
- キョン
- でも、多分、俺たちには、そういう力は必要ない。
- ハルヒ
- それは、そうなんだけど……。
- キョン
- ハルヒ、手。
- ハルヒ
- え、こう?
- キョン
- で、こうする(ぐいっ)。
- ハルヒ
- うわっ。いきなり。……って、抱っこ?
- キョン
- 手はつないでもいいし、相手にまわしてもいい。それだけで世界で一番近くになれる。俺たち、ここから始めればいいんじゃないか?
- ハルヒ
- うん! そうね。……あの、キョンがね、こんなにいい男になって、うう。
- キョン
- いい加減、小さい子扱いはやめろよな。2歳しか違わないのに。
- ハルヒ
- 歳の差って残酷ね。たとえわずかな差でも、永遠に埋まらないなんて。
- キョン
- ……まあ、最初はおまえからレ○プされたみたいなもんだけど、な。出会い頭にキスされて。
- ハルヒ
- そうやって怒るのも時々は見たいの! 時たまにするから。
- キョン
- うー。
- ハルヒ
- さあ、キョン、気を取り直して、キスするわよ!
- キョン
- 仕切り直すな!
- ハルヒ
- それも気を失いそうなやつをね!