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親父の英会話 Lesson 6

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haruhioyaji

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説明する英語


something like(〜のようなもの)

オヤジ
便宜的に、訓練と実践を分けて考えてみるか。
オヤジ
たとえば大卒のネイティブ・スピーカーの語彙は数え方にもよるが、ざっと5万から10万語だ。一方で日常会話に使われるのは3000語だとか5000語だという。日本で大学受験に必要だと言われるのが、学校にもよるが5000語だとか1万語だとかいう。大雑把に数だけで言えば、学習用の英和辞典を丸暗記すれば、量的には足りる。新しい辞書ほどいろいろ工夫してあるから、ほんとに丸暗記できれば、相当に英語ができる人間になってるだろう。まあ、そういうことに取り組んでる奴もいないではない。こういうのはみんな訓練の話だ。
オヤジ
いざ、話す相手が目の前にいる場合に、自分の語彙がどの程度なのか、そこで振り返っても、あまり意味はない。手持ちだけで何とかしのぐのが実践だ。だいたい未知の言葉が出てこない会話なんぞあり得ない。すべてがご存知なら、わざわざ喋る必要もないからだ。
オヤジ
そうだな、キョン、おまえは懐炉(カイロ)を英語で何というか知ってるか?
キョン
懐炉ですか?いや、知らないです。
オヤジ
実はおれも知らん。しかし説明ならできるし、実際、日本にあって英米でないものは、
something like(〜のようなもの)
という表現なんかを使って説明を付け加えるのが実際行われることだ。(逆もそうだな。向こうがこっちの知らないものを説明するにも使われる)。something likeのあとは、いわゆるカタコト英語でかまわん。アタマにsomething likeをつけるのを忘れず使えるなら、もはやカタコトというレベルは越えてるがな。
キョン
おやじさんなら、どうしますか?
オヤジ
そうだな。
Kairo is used for warming our body.
It's something like a pocket-size body warmer.
とかどうだ。
いま話の流れだと「It's something like」以下だけでいいが、実は「Kairo is used for……」と言いながら時間を稼いで考えてた。そこで出たwarming our bodyを使って、body warmerってフレーズを出したんだ。
ほんとは防寒具なら何だってbody warmerなんだが、pocket-sizeで「どうだ、オーバーやえりまきとは違うぜ」というところを出したつもりだ(笑)。

自問自答で分解する

オヤジ
実は知らない単語を知ってる単語で説明するときに、アタマでやってる作業は、この前whatを使えって言った時にwhat's this? のあと、ずらずら質問を並べたろ?
What do you use it for? 何に使うんだ?
How do you use it? どうやって使うんだ?
When do you use it? いつ使うんだ?
Where do you use it? どこで使うんだ?
何に使うんだ?、どうやって使うんだ?……あれを自問自答してるんだ。
オヤジ
懐炉って何だ?何に使うんだ?→体を暖めるんだ:warm the bodyだ、どうやって使うんだ?ポケットに入れてだ、It's pocket-size, because I have it in my pocket when I use.ってな具合にな。
オヤジ
白元のHPでは、
heatpad instant body warmer stick-on type(使い捨てカイロ貼るタイプ)
なんてことがかいてあったな)。あとzippo にはhand warmerって商品がある。

学習用英英辞典にタメ口をきく

オヤジ
こういうことを知ってる単語についてやってからな、学習用の英英辞典、ネイティブが「国語辞典」として使う奴じゃなくて、英語を外国語として学ぶ連中用につくった辞書の方だ。見てみろ。
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オヤジ
この手の辞書は、語の意味を説明するのに2000語ぐらいの単語しか使ってないから、ほぼおれたちがやってるのと条件は同じだな。 ほとんど「答え合わせ」に近い感覚を覚えるぞ。連中だって、いざ言葉を説明しようとすれば、似たようなことをやるしかないんだ。

オヤジ
知ってる単語を題材にして、It's something like〜をつかって、なるべく簡単で意味の広がりの大きい、よく見かける単語だけつかって説明するってのをやってみな。
 「答え合わせ」はさっきも言った通り、学習用英英辞典を使ってできる。これは実践的だが、同時に訓練でもある。
 この手の訓練をやってから、学習用英英辞典を見たら、宝の山に思えるぞ。2000語しか知らなくても、どうやってしのげばいいか、もっといえば物事を誤解されないように説明するのにはどういう英語をつかえばいいか、その実例集として使えるからだ。
 しかも作ってるのは、母国語もあやしいただのネイティブじゃなく、言葉のプロたちだ。

ボキャブラリーを掘り下げる

オヤジ
これはボキャブラリーを広げる、数を増やすのとは、ちがう方向のトレーニングだな。ボキャブラリーを掘り下げる、一個一個の単語の有用性と活用度を高めていく訓練だ。
 ぶっちゃけて言えば、英語の使い方を上達させているとも言える。
 一生に数回しか出あわない単語をずっと覚えているのも大変だが、毎日出あう単語を使いこなすのも一苦労だ。
 ただし、後ろの方の苦労は、即効で報われる。なにしろ毎日出あう単語なんだからな。さっきも言ったように未知の言葉は決して無くならないし、まだ言葉が与えられてない出来事について語ることこそ言語の大切な使命だろう。そういう言語運用能力を鍛えるのだから、実践的なのは当たり前だとも言える。
オヤジ
あと、これもさっき言ったが、そして学習用英英辞典をはじめとする英語で書かれたツールを利用できるようになるという特典もつく。
 最近じゃ、公文書の類は、そうした簡単な単語をつかって書かれる傾向にある。入門書や教科書もそうだな。
 英語で書かれたよくできた教科書のマーケットは、決して英語圏に限らないからだ。英語を母語としない連中にも使えるように書かれているから、分厚くてそのジャンルについてかなり網羅的な情報を与えてくれる教科書、心理学だとヒルガード、言語学だとフロムキンか、そういう教科書の英語は決して難しくないし、専門用語は登場するが、そんなのはグロッサリーとかいうコーナーで改めて簡単な英語で説明してくれているのが普通だ。

知ってる単語を説明してみる

オヤジ
さて、何かでやってみるか。まあ、最初は用途がわかるものがやりやすいな。傘なんかどうだ?
キョン
えーと、When do you use it? ...When it's rain, I use it. How do you use it? ....開くはオープンでいいのか?
オヤジ
あとは何故そんなものを使うか、だな。
キョン
Why do you use it? ...雨を防ぐため? rain protector?
オヤジ
大層な話になったが、悪くない。じゃあ、まとめてみろ。
キョン
持ち歩けるってのもつけた方がいいですね。でも何て言えばいいんだろ。
オヤジ
実践的には、とりあえず分かる範囲で一度言ってしまうんだ。相手が分からなきゃ、いろいろ質問してくる。いっしょに考えればいいんだ。
キョン
じゃ、とりあえず
An umbrella is something to protect rain.
We can have it in our hand.
オヤジ
まあまあか。ここで親父の知恵を出そう。
 keepってのは、意味の幅が広くて使い出がある動詞だ。なにかをある状態にキープしとくことなら何でも言える。
 たとえば、「この絵に触れないでください」ってのをなんていうか。大抵はPlease don't touch this picture.を思いつく。だがkeepをつかうとこうなる。
Keep your hand off this picture.
ずっと手を触れないままでいろ、ってことだ。ガキが手を出して今にも触りそうな瞬間にはDon't touch it!(触っちゃダメ)がぴったりだろうが、触っちゃいかんのは今だけじゃなくずっとだ、そういうルールを述べてるんだからな。Keepの方はそんな感じが出てる。
オヤジ
で、傘に戻ると、雨に濡れないためのもの、というのがおまえさんの言いたかったことだろう。
An umbrella is something to keep us dry in the rain.
An umbrella is something to keep away from raindrop.
とかな。まあ、傘はそこまで完璧なものじゃないので、少々濡れてしまうが、
At least, an umbrella keeps the upper half of our body dry.
まあ上半身ぐらいは濡れるのを防いでくれる、とかな。

で、英英辞典で答え合わせだ。
Longman Dictionary of Contemporary English 4th ed.
an object that you use to protect yourself against rain or hot sun. It consists of a circular folding frame covered in cloth

Compact Oxford English Dictionary
a device consisting of a circular fabric canopy on a folding metal frame supported by a central rod, used as protection against rain.
Cambridge International Dictionary of English
a device for protection against the rain which consists of a stick with a folding, material-covered frame at one end and usually a handle at the other, or a similar, often larger, device used for protection against the sun:

親父の英会話 Lesson 7へつづく















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