ハルヒと親父 @ wiki

親父の英会話 Lesson 4

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haruhioyaji

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存在の英語 「〜がある」の言い方


オヤジ
頼む英語と質問する英語をやったから、そろそろこっちからも情報発信できるようにしておくか。頼んだり、質問したりしているうちはいいが、こっちが何か主張し出すと途端に根拠やデータを聞かれる。そんなとき事実を述べるやり方を知っといた方がいいだろう。
キョン
そうですね。
オヤジ
たとえばだ、「うちの会社には2000人が働いています」なんてのを、おまえならどう英語にする?
キョン
いきなりですか? えーと、
2000 employees are working in our campany.
とかじゃ、ダメですか?
オヤジ
ダメなことないぞ。従業員employeeなんて単語、よく出てきたな。思いつけない、あるいは、employeeという単語を知らない場合はどうする?
キョン
えーと……、「中学校で習ったようなよく知ってる単語で、意味の幅が広くて、文脈によって相手が判断してくれる」って奴ですよね。うーん。
オヤジ
こういうのは簡単すぎて、却って難しいな
キョン
あ、people!
オヤジ
おいおい。間違えてくれんと段取りが狂うんだがな。
There are 2000 people in our campany.
こういうの、易しい目の例文集で見たことないか?
キョン
ああ、確かに。
オヤジ
働いてる、ってのも省いた。おまえが「in our campany」ってのを出してくれたおかげでな。「会社の中に存在する連中」なんだ、文脈から「働いてる従業員」のことだと、読み取ってくれると期待したっていいだろう。だが、親父としては、もう一押ししたいな。たとえば、俺ならこう言うだろう。
We have 2000 people in our campany.
(我々は会社に2000人の人を持っている
 =>うちの会社には2000人が働いています)
キョン
haveですか。
オヤジ
そうだ。haveのコアの意味を使ってる。存在を表すbe動詞と、所有を表すhaveは、かなりの場面で互換可能だ。haveは「---を持っている」と訳すより「---がある」と訳す方がいい場合が結構ある。そして「---がある」と訳した方がいい表現は、役に立つものが多い。例えば、この手の代名詞を主語にすることを思いつけると、日本語からジャンプして、英語っぽい表現に踏み込みやすい。
2000 employees are working in our campany.
There are 2000 people in our campany.
も、元の日本語と「主語」が同じことに気付くだろう。そこをあえてhaveを使って、weやyouやtheyといった代名詞を主語にするんだ。「There are〜」でも間違いじゃないが、この代名詞を使うやり方だと、「うちの会社」とまで言ってるニュアンスを拾える。
もう一度出すが、
We have 2000 people in our campany.
と比べると、「There are〜」の方が、客観的事実を述べている感じが出てる。悪く言えば、少々水臭い、ちょっと他人行儀な感じがする。
「We have 〜」の方は、別に2000人の社員を「所有」している訳ではないけれど(I have〜」と社長が言ってる訳じゃないのに注意)、「うちで働いてもらってる」というニュアンスがある。
オヤジ
少し違う例を出そうか? Queensland nut(日本でいうマカダミアナッツ)が欲しくて、おまえが店に行ったとする。店員になんて尋ねる? もちろん「マカダミアナッツはありますか?」を英語で言えばいいんだが。
キョン
えーと、haveを使うんですよね。
Do you have Queensland nut?
ですか?
オヤジ
ご名答。もはや/あえて「in your shop」と付けなくても良いところに注目してくれ。ここで欲しいニュアンスは「おまえんとこ(店)にあるかい?(なけりゃ余所へいくが;
「They have〜」が見え隠れするな)」ってことを聞きたい訳だ。買いたいおまえは、あいて(you)が持っているかいないかを知りたい。だから、「Do you have〜」で大正解。ここで「There are〜」は、ちょっと相手の目を見てないというか(笑)、外してるだろ?
キョン
難しいですね。
オヤジ
ニュアンスといってるが、世の中に存在するものは、誰とも関わりなく存在している方がめずらしい。
 だからこそ、「〜がある」というのは、「We have〜」なのか、「you have〜」なのか、「they have〜」なのか、問いたい訳だ。その後の行動が全然違ってくるだろ?
 英語が英語とだけ関係し合っているようなバーチャルな英語空間で考えるんじゃない、一度、目の前にあるモノやコトといっしょに英語を考えろ、ってこった。
 「We have〜」なのか、「you have〜」なのか、「they have〜」なのかは、「存在」を表すにしても、そう言ってる人間と存在している「もの」との関係を考えろ、ってことだろ?
 逆に言えば、There areの方は、語っている人と存在している「もの」との関係が明らかでない(関係がない、客観的に記述しているだけ、かもしれない)。
オヤジ
もう少し例を見てみるか?
We had a bad harvest last year.(去年は不作だった;harvest=収穫)
They have almost the same climate in Wasinton D.C., as we do in Tokyo.
(ワシントンは東京と、ほとんど同じ気候だ;climate=気候)
Do you have a local paper in this city?
(この街には地元の新聞はありますか?local paper=地方紙、その地方の新聞)

オヤジ
そして、こういう風なweやtheyやyouの使い方がわかると、もちろんhave以外にも応用がきくようになる。たとえば、
We are adopting the merit system in our company.
(うちの社では能力給を採用しています:merit system=能力給)
は、「We have 2000 people in our campany.」を少々いじっただけだ。
They carry almost every brand of ham in the supermarket.
(あそこのスーパーでは、ほとんどのメーカーのハムを置いてる;carry=置いている。
これは勿論「They have almost every brand of ham in the supermarket.」でかまわんけどな。「Do you have Queensland nut?」で言ってたことを使ったまでだ。
オヤジ
店関係だと、
When do you open tomorrow?(明日は何時開きますか?)
といった具合に、会社だとかスーパーだとかワシントンだとか(どこか名もない町だとか)、主語に持ってくると変になりそうな場合、weやtheyやyouを使う手を覚えておくと、けっこうしのげるぞ。繰り返すが「人間と存在している「もの」との関係を考えろ」だ。

「I see / find 〜」で「〜がある」の話もあったが、今日はちょっと時間がない。別の機会だな。














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