関東から中部地方にかけて出没する水辺の妖怪。魚が好物で、自分のテリトリーで夜釣りをする人間に対しては、そばで投網の音を立てたり怪火を発したりといったみみっちい嫌がらせをします。

 なお、この妖怪はいかにも不審者といったかんじのあぶない性格をしているので児童の保護者は気をつけよう。

 たとえば、山梨のクソマタ淵という場所(どんな地名だ)で子供が釣りをしていると、黒い坊主姿の川天狗が現れて「子供ーっ! 子供ーっ!」と叫ぶのだそうです。完全にいかれてる。あぶなすぎる。不審人物にもほどがある。地域社会の敵すぎる。こういう奴がいるから児ポ法とかの締め付けが厳しくなってみんな迷惑するんだよ。治療に専念しろ。

 一方、多摩川の川天狗は悪さをすることはなかったものの、岩の上にしょんぼりと座り込んでは川面を見つめて一日中物思いにふけり、「あいつそのうち自殺でもするんじゃ……」と村人たちをはらはらさせていたとのこと。
 しかしある時、いつもの岩の上には盛装した川天狗が座っていて、なんと彼の横にはやたらきれいな女がうっとりした顔つきでもってぴったり寄り添っているではないか。「あんな社会不適格妖怪のどこに惚れたのだろうか」と村人たちは首を捻りまくったものの、当時はまだ『だめんず・うぉ~か~』が出版されていなかったこともあり、とうとうその謎が解明されることはありませんでした。
 なお、ある村人がその川天狗の奥さんとなった美女にお椀を貸したところ、川天狗はお礼にミミズをくれたのだそうです。そのミミズを煎じて飲むと熱病によく効いたため、だめんず天狗の評価はほんの少しだけ上がったとの由。


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