切り裂かれる大地の闇――ギアナ高地の巨大畸岩ペドラピンターダに潜む伝説の地底人。藤岡弘、率いる探検隊の第三次探検における調査対象であり、この回の放送はクルピラとの息詰まる追跡劇やインディオとの攻防、クルピラをめぐるあまりに壮大な仮説の展開、磨きがかかる隊員たちの凡ミスや隊長の格言集など非常に充実した内容となっており、シリーズ最高傑作との呼び声が高い。

 クルピラの特徴は、「地底に棲む」「小柄な体躯で俊敏」「赤色の髪に緑色の肌」「壁画を描く程度の知性を有する」「後ろ向きに走る」「カタツムリが好物」など。
 ちなみに壁画に描かれた文様とアダムスキーの金星文字の相似に気付いた隊長は、「クルピラは太古に空から降りてきた宇宙人」という説をとっていたが、現地の長老(未開人)に「そんなはずないでしょ」と即座に否定された。

 驚くべきことに、藤岡探検隊は走り去るクルピラの後ろ姿を映像におさめることに成功している。映像によれば、体躯は日本人の成人男性くらい、体色は緑、ざんばら髪は毒々しいピンク色であった。




 魂を燃やし前進を続けた探検隊は遂にクルピラの棲家の特定に成功したが、入口が狭すぎてこれ以上の侵入は不可能。入口を破壊してはどうかという提案もあったものの、隊長はガイドの「自然が何万年もかけて作った物を壊すなんてことは許されない」という意見を受け入れ、今回の探検はここでひとまずの終了となったのである。功名心よりも自然保護を優先する隊長の男気に心を打たれ、視聴者一同あふるる涙をとどめる術を知らなかった。


 番組の最後に、「ロッキーのテーマ」をバックにナレーターの田中氏が添えたエピローグが抒情的で素晴らしかったのでそのまま引用させて頂く。

聖なる森の名もなき洞窟に潜むクルピラ
地上に生きる者の侵入を許さない小さな穴
それこそ彼等が守り抜いて来たもう一つの世界への入り口だった

地底には人類の歴史を遥かに超える時が流れている
人知の及ばない事実があったとしてもなんら不思議はない
クルピラの姿を目撃して以来休むことなく続いたあくなき追跡
我々はその正体こそ突き止める事は出来なかったが
闇の封印を解き、地底人の存在を裏付ける数々の証拠を掴んだ

南米ギアナ高地の眩しい太陽は、地上の生き物たちに多くの祝福を与えていた
光り輝くものたちの何と美しいことか!
しかし、光が届かない地の底からも命の息づかいは聞こえる
クルピラは森の守り神だとも言われる
密林で自然と共に暮らす人々は太陽の恵みに感謝し、
そしてまた、
地底に潜むクルピラの息づかいにも静かに耳を傾けていた――







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