たなびく煙に人の姿が浮かび上がった実体なき妖怪。

 初出は恐らく鳥山石燕の『今昔百鬼拾遺』で、ここでは「煙々羅(えんえんら)」と記載されていますので、正しいネーミングは恐らくこちらかと。でも、僕ら鬼太郎ファンには「煙羅煙羅(えんらえんら)」の呼び名のほうがなじみ深いし、こちらのほうがリズミカルかつ情緒のある文学的なネーミングであることは疑いがないので、この妖怪の名前は「えんらえんら」で統一してしまって良いと思うのだがどうか。千はくだらぬあまたの妖怪ネームのなかで、僕はこの「えんらえんら」が一番好きなんです。

 この妖怪、スタンドでいうなら霧状となって空中漂うドクロのスタンド「正義(ジャスティス)」にコンセプトが近いですよね。ちなみにジャスティスの使い手はエンヤという名の老婆で、ジョジョ第三部の連載当時小六だった僕はこの作品の登場人物名の多くは洋楽のアーティスト名や曲名から着想を得ているということを知らず、エンヤという名前は「えんらえんら」からの連想なのだと思い込み、荒木先生は妖怪にも詳しいんだなあ! さえてるなあ! 同じ宮城県民としてぼくも鼻が高いなあ! と感動したものでした。あと、当時クラスではジョジョの影響で、隣の席の友だちの給食のヨーグルトなどを「バクシーシ!」と言ってかすめとる「カルカッタのこじき」ごっこが流行っていた。担任の石井先生に「そんなことしてると、大人になったら本当のこじきになるよ!」とすごく怒られた。なつかしい。

 ということくらいしか、この妖怪に関するエピソードを思いつかなかった。これじゃただのジョジョ話と小学校生活の思い出だよ。
 こんなひどい記事ばかり書いていると、こんど世界妖怪会議に行った時にまじめな妖怪ファンに取り囲まれて妖怪バットで全身を殴打されてしまう恐れがあるので、なにかもう少しマシなことを思いついたら改訂します。





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