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 ロシアの民話に登場する水辺の妖怪。「水(ヴォダー)の怪物」といった意味で、ヴォドニク、ヴォジャニク、ヴォジャノーイ・チョールトなどとも呼ばれます。

 その姿は藻だか髭だか体毛だかわからない緑色のもじゃもじゃに包まれた禿頭の老人であることが多く、水かきや鱗があるとか、人間の姿ではあるが月の満ち欠けによって見た目の年齢が変わるとも言われます。

 人間や馬を水中に引き込んだり、冬眠をしたり、やたら腕がもげやすかったりと、その性質は本邦の河童と類似するところが多いです。ヴォジャノーイの被害を恐れる村人は、雪どけの春を迎えると川に小麦粉やタバコ、雄鶏や蜂蜜といった供物を投じてこの水妖を慰撫するとともに漁や粉ひき、養蜂などの成功を願ったのだとか。
 水神の零落したものが日本の河童であると言われますが、してみると河童とヴォジャノーイでは後者のほうが畏怖と信仰の度合いがより強いかんじなので、水神Lvは河童より10くらい高めかと思われます。

 水車小屋の粉ひき達は雄鶏を川に投じ、ヴォジャノーイの機嫌を取って加護を得ます。それはたとえば、寝ているうちにヴォジャノーイが粉を挽いてくれたり、水難事故で絶対死なないステータス補正を付与されたり、といったかんじ。
 しかし、加護ボーナスはぜひ欲しいけどレアアイテムである雄鶏を川に投げるのは勿体ない。そこで、ウォッカを飲み過ぎて千鳥足となった酔っ払いが水車小屋のそばを歩いているのを見つけると、粉ひきは小屋から飛び出してウラーと叫びながら川に突き落とし、雄鶏の代替品として酔っぱらいをヴォジャノーイへの捧げものとしたのだそうです。ざんこくー! そしてつるセコー!


 つるセコといえば、こんな話もあるよ。

 船乗りたちがヴォルガ河をぷかぷか流れていく帽子を発見し、「ぐひひ、もうけたぜ~ッ!」とばかりに桟橋から身を乗り出してそれを取ろうとするのを見て、年取った水先案内人が「取ってはいけない。きっと悪いことが起きるぞ」と制します。しかしつるセコ船乗りたちはじーさんの助言を黙殺し、「よーし、このタモですくえばそのへんの小魚もまとめてゲットできて一石二鳥だぜ~」「さすがでし~、そのアイディアはナイスでし~」みたいなことを言いあいながら大騒ぎ。
 で、帽子をすくい取ってみたところ、その下からぬっと男が顔を出したのでハゲ丸たちは驚いたのなんの。そこにいたのは水妖ヴォジャノーイで、かぶった帽子だけを水面に出して川底をとことこ歩いておったのです(泳げよ)。
「俺の帽子になにをするんだ! 船を沈めて欲しいのか!? 俺はヴォルガ河の見回り中で忙しいのだ。今日のところはとなり田じーさんに免じて許してやるけど、お前らのやっていることはつるセコの名を借りた窃盗だぞ!」
などと、ヴォジャノーイはハゲ丸一家の存在そのものを否定するような正論を吐き捨て、再び帽子をかぶると水の中へと戻って行ったのだそうです。つるセコなリサイクルが過ぎると酷い目に遭うから、みんなも気をつけようね。



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